(天台宗・東京都目黒区下目黒三丁目)
▼「関東三十六不動霊場」番18番 目黒不動尊の差替え御朱印。
▼目黒不動尊「江戸三十三観音霊場」第33番 聖観音の御朱印。
言うまでもなく「結願成就」の印は1番から33番までの印が揃ってないと押してもらえません。
慣れなければ「瀧泉寺」を「りゅうせんじ」と読めません。
もっともこの寺を正式名称で呼ぶ人はいません。
みんな「目黒不動!」です。
いくつもの札所を担っている寺で、霊場ごとに参拝していますので、何度も訪問した結果となっています。
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▼JR「目黒駅」から歩くと20分弱。
そこからは少し参道らしき風情があり10〜15分でしょう。
▼「日本三大不動」と呼ばれるだけあって境内は広く、訪れるたびに新しい建物や設備、発見があります。
▼境内が広いこともあるのですが、これまで寺全体をじっくり見て回っておりません。
▼この時の訪問は桜の時期で、特に他に用事もなかったのでゆっくり見て回ることにしました。今更ながらですが・・。
仁王門付近は桜の木が多いので花見の訪問者もたくさん見かけられますが、
桜の季節の人出は「目黒川」には負けます。
808年、円仁(慈覚大師)の創建と伝わる瀧泉寺は、
江戸時代にも行楽地として親しまれ、
「目黒のさんま」の舞台となった参詣者用の茶屋も寺の近くにあったようです。
▼仁王門の先の本堂へ続く石段の下では、皆んなが不動像にビシャビシャと水をかけています。
水をビシャッとかければ、滝行をしたのと同じご利益があるとか。
「水かけ不動」は全国的には大阪の法善寺が有名ですね。行っていませんが・・。
▼円仁の独鈷(とっこ)が投げ落とされた所から霊泉が湧き出し、今も涸れることがないと伝わる「独鈷の滝」。
▼池の上には様々な小さな石仏や龍の作り物が崖を覆い尽くしています。
▼池の左隣の「垢離堂(こりどう)」は、文字通り「垢(あか)」を取り去る意味で、ここで身なりを整え「独鈷の滝」で滝行が行われたとか。
「独鈷の滝」は水垢離(みずごり)、水行(すいぎょう)の場でもあったようです。
さらに左に進みます。
▼「前不動堂」は朱塗りが鮮やかですが、建物は江戸時代の建立。
▼「勢至堂」も江戸時代の建立ですので味わいのある佇まいです。
▼境内左手、西の一番奥に「腰立不動」。立身出世のお不動さんだそうです。
寺の中でも「独鈷の滝」からこの辺りまでの崖途中に建つお堂群が、一番雰囲気の良い区域だと感じます。
▼「本居長世」は誰もが知っている「赤い靴」や「十五夜お月さん」などの動揺作曲家だそうですが、動揺は知っていても作詞・作曲家の名は知らないことが多いもの。
「北向六地蔵」の説明です。
地蔵菩薩の浄土伽羅陀山は南方にあり、南を向いて地蔵菩薩を祈れば、直ちに浄土を発し、人々のいる北に向かって救いに来て下さるので、北を向いています
▼「元祖山手七福神」では瀧泉寺は恵比寿神を担っていますが、これはデカイ大黒さま。広い境内ですので何でもありです。
神田明神の境内にも同じような石造りの大きな大黒サマがあります。
新し目の白い石像の大黒は、何故かご利益は遠い所にあるように感じてしまいます。
▼本堂への石段下を今度は右、東へ進むと「地蔵堂」です。
「聖観音」の御朱印をいただく人はここに参拝しなければいけません。
▼御朱印受付は「阿弥陀堂」の場合と、その隣の寺務所だったりします。
どちらにしても大きく御朱印案内が出ています。
▼いよいよ「大本堂」への石段を登ります。
▼山王鳥居の額は「護国院」。
意外にも江戸時代には寛永寺の子院・護国院の末寺だったことがあるそうです。
▼コンクリートで再建された本堂は、斜面に建ち懸造り風になっています。
▼「鐘楼堂」が見えます。この日は花曇りの空模様でした。
▼本堂脇の「延命地蔵尊」。
▼地蔵前の小さな像は「掌悪童子」。右に「掌善童子」も並んでいます。
▼「護衛不動尊」はウインクしています?
▼本堂裏に江戸時代作の「大日如来像」。寺の境内では一番美しく感じた像です。
▼智拳印を結んでいない大日如来です。
腹の下で両手を重ねて親指を合せる形の「法界定印」は、胎蔵界の大日如来を表すそうです。
では「智拳印」を結ぶ大日如来は金剛界を表す? のでしょうか。
▼広目天は、どなたかを踏んづけていますが、平然とした顔の「邪鬼」です。
▼縁結びの「愛染明王」の周りは、男女がそれぞれグルグル回れるようになっています。
ホントはグルグル回らなくとも、1周してお参りすれば願いが叶うそうです。
▼こちらは「微笑観音」。観音の種類ではなく愛称なんでしょうね?
千葉御宿の「波乗り観音」などと同じで・・。
▼こちらは「意思不動」。
観音や不動に名称というか、どのような愛称をつけるかは、どうやら自由のようです。
会津五色不動には「奮起不動」や「青春不動」という名称がついています。
▼神変大菩薩もいらっしゃいます。
▼神変大菩薩=役行者=役小角で、神変大菩薩は諡号=諡(おくりな)です。
▼最後に本堂のある高台から降りて、仁王門外にある山手七福神の恵比寿神を祀るエリアに入ってみます。
▼えびす神を祀る「三福堂」。
えびす像が扉の外に出されて、満面の笑顔で人々を迎えてくれます。
ということで目黒不動のほぼ全てを紹介したつもりですが、広い境内にはまだまだ見逃している対象があります。
ぜひみなさん自身でお確かめください。
それにしても、本記事を読み返してみると、
2400字も叩いているのに、単に寺の上っ面の紹介だけで、ガイドにもなっていません。
まったくおもしろくない!
どうしたものかと思う反面、
御朱印目当てのブログ訪問者が、つまらない記事を読むわけありませんが・・!