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御朱印迷宮

関東を中心とした寺社の御朱印記録です。参拝・収集目的に少しでも役立てば幸いです。

杉本寺の御朱印(神奈川・鎌倉市)〜苔と茅葺の風情がお出迎え

大倉山 杉本寺御朱印

すぎもとでら天台宗(神奈川県鎌倉市二階堂903)

 

杉本寺 坂東三十三観音 一番札所 重ね印をいただいた御朱印です(2023年)。

 

杉本寺 坂東三十三観音 一番札所御朱印です(2012年)。

杉本寺 鎌倉三十三観音 第一番御朱印です(2013年)。

杉本寺 鎌倉二十四地蔵 第四番御朱印です(2023年)。

杉本寺 鎌倉二十四地蔵 第六番御朱印です(2023年)。

杉本寺御朱印帳。坂東三十三観音霊場用に購入したものです。

▼杉本寺は坂東や鎌倉三十三観音の一番札所ですので、御朱印帳や掛け軸などのほか様々な巡礼用品が揃えられています。

これらの御朱印帳は紐綴じ式で使いやすく、ページ数も三十三観音を巡る場合のことを考慮されています。

本ブログでは御朱印が差し替えで用意されている場合もある武蔵野三十三観音などを巡った時にも重宝しました。

御朱印帳はもう少しハデなものも用意されていますが、本ブログのスタイルではないので、上記の3種を購入しています。

 

▼杉本寺は鎌倉の金沢街道沿いの「二階堂」という地にあります。

直接訪問の場合は鎌倉駅からバス利用になるでしょうが、鶴岡八幡宮から徒歩10数分。

2023年の訪問は荏柄天神社から歩きました。徒歩6、7分でした。

しかし、金沢街道の狭い歩道は反対側から進んでくる人とすれ違うのに容易ではありません。

歩みの遅い人を追い越すとなると車道に出なければなりません。

 

鎌倉の町に広い道路はありませんが、ほとんどの道路は車の往来がないので狭くても気軽にユックリ歩けますが、

幹線道路、特にここ杉本寺の前の通り金沢街道などは如何ともしがたい狭さです。

 

道路の狭さは古都鎌倉を感じさせられる要素ではありますが・・・。

 

▼寺の入口は寺号ではなく「本尊十一面観音菩薩」と彫られた大きな石柱が建ちます。

しかし入口は広くなく、気をつけていないと通り過ぎてしまうでしょう。

天平3年、731年創建という鎌倉最古の寺と言われますが、鎌倉駅からも遠く一介の観光客が訪れる寺ではありません。

ですので、いつ参拝しても適度な賑わいの参拝者という様相を呈しています。

参道途中で200円の拝観料を納め、山の上にある境内を目指し石段を登ります。

▼途中の山門、仁王門から振り返るとこの高さです。

▼寺の縁起によれば、門の左右に安置されてる仁王像は運慶作と表しています。

茅葺の仁王門は江戸時代の建立と言われますので、その前まではここにはいなかった仁王像か、もしくは仏師運慶の知名度をお借りしたのかもしれません。

そこらへんの曖昧さにはツッこまないのが大人の流儀であったり、寺を楽しむことになるのでしょう。

実際、古ければ古いほど真実は曖昧なものとなることが多くなるのでしょう。

▼仁王門をくぐると右手に石造りの鳥居が建っています。

▼掲げられている扁額は「大蔵辨財天」と書かれています。

大蔵山という山号を持つ杉本寺ですが、この弁財天にお参りするときなが建つというご利益があるそうです。

本ブログに蔵は無用ですので、弁財天には元気でいられることだけを感謝して、

本堂を目指しますが、

▼本堂に続く正面の苔むす石段は進入禁止。

足を踏み入れられないものの、この苔むす石段は一般の人にとって杉本寺訪問目的のメインメニューでもあります。

しかし、季節によっては苔は少し枯れながら春をヒッソリ待つ姿でガッカリすることもあるでしょう。

それでも、磨り減った石段に歴史を感じずにはいられないはずです。

 

▼苔の石段上から下方を覗いて見ました。

▼苔むす石段を回り込む境内への進入路を辿って登れば本堂となる「観音堂」です。

杉本寺を象徴するのはコケの石段の他に「十一面杉本観音」と書かれた清々しい白色の夥しい数の奉納幟です。

この景色は数多い鎌倉の寺の中でも、おそらく杉本寺だけのものでしょう。

▼堂内は撮禁ですが、履物を脱いで外陣に足を踏み入れれば、前立本尊をはじめ、地蔵尊などの多くの仏像たちに身近に対面できます。

▼寺の縁起を引用です。

当山は天平(てんぴょう)6年(734年)聖武天皇の后である光明皇后の御願により、藤原房前(ふじわらのふささき)行基菩薩(ぎょうきぼさつ)によって建立されました。御本尊は天平6年(734年)行基菩薩御作(ぎょうきぼさつおんさく)、仁寿元年(851年)慈覚大師円仁御作(じかくだいしえんにんおんさく)、寛和(かんわ)2年(986年)恵心僧都源信御作(えしんそうずげんしんおんさく)の三体の十一面観音様です。
鎌倉時代火災がおこった際に御本尊三体自ら庭内の大杉の下に火を避けられたので、それより「杉の本の観音」と呼ばれたという言い伝えがあります。
また、礼を欠き、信心なくして馬で寺の前を通り過ぎる者は落馬するというので、建長寺開山大覚禅師(だいがくぜんじ)が祈願し自らの袈裟で行基菩薩が彫られた十一面観音様のお顔を覆ったところ落馬する者がなくなったといいます。
本堂正面には、源頼朝公寄進の前立本尊十一面観音様が安置されています。

縁起はともかく、茅葺き屋根を維持している寺は鎌倉でもここ杉本寺明王院だけのように記憶します。もしかしたら他にもあるかもしれません。

茅葺を維持するのは経済的に「火矢武器」のような物が必要のようです。

寺では1束2000円の茅を奉納募集しています。普通ですと瓦ですがここは茅です。

▼本堂の奥。神社で言えば本殿ですが、秘仏が治められているのかもしれません。

▼本堂前から首を回すと鐘楼堂が目に入ります。

なかなか雰囲気のある鐘楼堂です。ここは標高36mほど。

▼七地蔵尊は右端の大きな石像の風化が進んでいます。

▼風貌がわかりません。

▼七地蔵の隣にかわいいローン地蔵。

五輪塔の海も杉本寺のシンボルでしょう。

▼境内背後の山を背負うように鎮座するのは権現堂。

もとは白山・熊野三山に祀られる熊野神が勧請されたものだそうです。

▼ヤグラらしき横穴に小さな祠。

▼小さな狐がいるので稲荷社でしょうか?


古都鎌倉に風情のある寺は少なくありませんが、杉本寺は何度訪れても飽きない屈指の存在でしょう。

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