葛飾 氷川神社の御朱印
「かつしか ひかわ じんじゃ」主祭神:素戔嗚尊(東京都葛飾区堀切5-38-18)
達筆な「氷川」の筆文字は事前知識がなければ読めないかもしれません。
「葛飾氷川神社」の葛飾は他の氷川神社との混同を避けるための便宜上の冠で、
同じ堀切の香取神社は昭和40年まであった町名「旧上千葉町」に鎮座。
氷川神社は「旧下千葉町」に鎮座します。
▼山手線内や繁華街に鎮座する神社とは違い、23区内でも住宅地に鎮座する多くの神社の普段は、いたって静かな様子を見せています。
▼感染症の基本的予防対策を示す白地の幟は珍しく、初めて目にしました。
▼鳥居をくぐるとすぐの右手にある「手水舎」に柄杓はありません。
チリひとつ落ちていないように手入れされた短い参道の先に、神明造らしき社殿が美しく建ちます。
大きなイチョウの木の葉が、社殿との心地の良い配色と陽陰を創っています。
当社の創建は不詳ながら、武蔵国一宮の氷川神社より分霊を勧請されたのは少なくとも天正年間以前とされる古社です。
社殿ほかの建物は総じて新しい造りのように見えるので、おそらく昭和か平成の再建・整備によるものなのしょう。
▼狛犬たちも現代的な造形で、ユニークな表情と膨らんだ胸の厚みが目につきます。
▼向拝の下を清々しい風が流れ、紙垂を優しく揺らしています。
周囲に高層ビルや高速道路などの姿がないので景観はすこぶる快適。
住宅街にありながら幸か不幸か、日曜日の子供たちの嬌声もありません。
本殿もバックにあるものは社叢と青空だけという爽快さが際立ちます。
▼社号碑がハンパじゃない造りです。
▼石造りの鳥居も設けられていますが、逆光に弱い 古いiphone 撮影で・・・
正体不明な写真になってしまいました。
▼やっと八王子神社のまともな写真が撮れました。
「八王子神社」は1178年、源頼朝が関西の八王子神社より分霊を勧請したもので、
後に鷹狩で訪れた徳川家光が神社創建の由来を知り、朱印地を寄進したと伝わります。
八王子神社は、氷川神社の別当寺だった「正王寺」境内に鎮座していたものを明治に入ってから当社に合祀されたそうです。
▼八王子神社の鳥居左手には天然記念物の案内。
創建時の天正年間より御神木とされてきた「クロガネモチ」の木は高さ11m以上あったものの平成に入ってその樹齢を終えたそうです。
御神木としての役目を終えた後も立派な覆い屋根で保護され、注連縄と紙垂でかつての役目を讃えているのでしょう。
枯れ株になっても、決して燃やされることのない御神木でしょう。
下町「堀切」に鎮座する神社を三社参拝いたしましたが、
境内はどこも清潔高貴に整えられた境内は静かで、
神々たちの午睡の静謐な寝息が感じられるような空間でした。
▼堀切鎮座の神社記事。