▼意富比神社「船橋大神宮」の御朱印です。(千葉県船橋市宮本5-2-1)
9年間の時間差がある御朱印に、直書きか書置きの違いはありますが、内容的には他に何一つ変化はありません。
式内社の意富比神社の読みは「おおひじんじゃ」。
通じにくく、意味も伝わらないので「船橋大神宮」の通称名の方が親しまれているのでしょう。
▼意富比神社の御朱印(2021年)。
▼意富比神社の御朱印(2012年)。
▼「書置き」の案内です。
▼珍しく「おみくじ」を購入してみました。
漁港としても栄えた船橋らしい「江戸前出世魚みくじ」の結果は、
「運勢 大大吉」。
「みくじ」にあまり興味はないので知らなかったのですが、「大大吉」と「大」文字がもう一つ付く「大吉」は初めて目にしました。
「そんなのアリ?」と、調べてみるとみくじで「大大吉」が出る寺社は全国に多数あるそうです。
おみくじ結果を真剣に捉える人は少ないと思いますので、
「大大大大大吉」「超大吉」「激大吉」「スーパー大吉」「ダイナマイト大吉」などがあっても構わないのでしょう。
もうひとつ。
いただいた「船橋大神宮 由緒書き」は、驚くほど力が入った作りになっていました。
サイズは100×220mm、しっかりした用紙で12ページ。
▼最後のページは広げて見開ける体裁になっていました。
写真が多用されていますが、洗練されたレイアウトで読み物としての内容も充実していて、近頃では珍しい「由緒書き」でした。
この由緒書きパンフをいただくだけでも価値がある神社、というと少し大袈裟になるかもしれません。
▼神社へは「船橋駅」からですと徒歩15分と見れば十分でしょう。
京成線「大神宮下駅」からなら徒歩数分で到着です。
▼「船橋駅」方面からですと「本町通り」の商店街を進んでくることになります。
▼本町通りにはとんでもなく古びた建物がありました。
創業300年という和菓子屋さんでした。
▼境内のご案内 - 意富比神社 船橋大神宮 公式サイトに面白い写真が乗っていました。
昭和31年の「大神宮下交差点」。神社西参道の一之鳥居が見えます。
本町通りのアーチは「船橋銀座」。様々な看板があり地方の銀座らしい描写です。
▼そして令和の「大神宮下交差点」と西参道です。
▼きれいに整備された植栽と石段が、参拝者を気持ちよく迎えてくれます。
▼石段を上がり二之鳥居あたりから「船橋銀座」を振り返ります。
かつての「船橋銀座」は、ほぼマンションで埋め尽くされてしまっています。
▼京成線「大神宮下駅」方面からのこちらが表参道でしょう。
▼社号碑は「延喜式内」の文字が刻まれています。
日本武尊の言い伝えがあるので創建は不詳でしょう。
延喜式内社ということで1000年以上の歴史を持つことになります。
▼脇にいくつもの石碑が置かれる参道は長く伸びています。
▼「永木玉水之碑」は意味不明です。
▼こちらの石碑は「意富比大神宮」となっています。
▼参道途中の東西にも、それぞれ神社入口があり鳥居が建ちます。
▼「土俵」も見えます。毎年、奉納相撲が催されるそうです。
▼二之鳥居です。
片方は「玉」ではなく、2体とも「子犬」「子獅子」を抱いています。
▼古い神社には切実な願いを祈った「百度石」が必ずと言ってよく置かれています。
▼3月初旬のこの季節は椿が咲き競っていますが、写真はボケてます。
▼ウロウロとあちらこちら見て、やっと手水舎に着きました。
▼祭神の天照大御神には「神門」からご挨拶する形となります。
▼「拝殿」が建つこの区域には入れません。
▼美しい神明造の拝殿の屋根の左下の小さな建物が「本殿」のようです。
▼反対側から見た拝殿。
▼社殿左手に水天宮・稲荷神社・秋葉神社・古峯神社の境内社が並びます。
▼さらに「八坂神社」と「八剣神社」の「神輿庫」が続き、
▼「金刀比羅社」も建っています。
▼さらに奥に進むと西参道の石段上になり「船玉神社」が建ちます。
美しい社殿は地元の漁業組合の寄進だそうです。
▼船の「舳先」が形作られている珍しい社殿です。
反対側の境内右手にも境内社が並びます。
▼「天之御柱宮」は護国英霊を祀ります。
▼その隣は「外宮」。伊勢神宮の「外宮」同様、天照大御神の食事を司る神がいらっしゃいます。
小さな「八雲神社」の社殿はまだ新品のようですが、
▼強面の狛犬たちは古そうです。
▼11月には「酉の市」が開催される「大鳥神社」。
▼さらにその奥にキワメツキの摂社が控えています。
かつては日光山、久能山と同じように称えられた社殿は戊辰戦争で焼失された後、長らくは小祠だったそうですが、
家康400年の記念事業として2015年に再建造営されています。
▼向拝の屋根に三つ葉葵の紋がいくつも散りばめられています。
まるで東照宮のような華美な社殿は家康を祀るのにふさわしいようです。
千葉県の建築文化賞を受賞している、確かに美しい工芸品を見ているような社殿です。
煌びやかな常磐神社に目が釘付けになりましたが、
▼最後に「灯明台」を見上げて帰ります。
▼この写真はガイドのものです。
▼裏側から見ると単なる小高い竹藪です。
▼その藪山の頂に建つ「灯明台」は3階建てで高さ12m。
神社近くまで海が広がっていた明治期の1880年、漁業関係者によって建てられた和洋折衷様式の「灯台」です。
年に一度、成人式の日には点灯されるそうです。
最後に wiki からの引用です。
朝廷・将軍家などから崇敬を受け、平将門、源頼朝、徳川家康などが社領の寄進や社殿の造営・改修をおこなった。神宮の境内にある常盤神社には家康の歯を納めた家康木造が安置されている。近代では明治天皇、大正天皇、昭和天皇などの歴代天皇も参拝に訪れている。
様々な言い伝えと、歴史と格式を持つ船橋大神宮は、とっても見所の多い、
誰が参拝しても大満足、おなかイッパイになる神社のはずです。