“世界初”本物のレモンスライス入り『未来のレモンサワー』
というキャッチで、アサヒビールが首都圏・関信越エリアの1都9県にて6月11日から数量限定で発売した。
▼その新聞広告(読売新聞)。
1ページ全面カラー広告だ。
一般紙、全国紙の新聞全面広告の掲載料金はいくらになるのか見当もつかないが、
ググってみると4,700万円という驚愕の数字が出てきた。
だがこれは掲載紙・掲載面・時期・タイミング・出稿回数・契約内容等により料金は大きく変動するとのことで、一概にいくらとは言えない。
いずれにしても一般的なサラリーマンの年収より高いことは確かだろう。
その広告料金のうちスズメの涙ほどにもならないだろうが、広告が撒き餌のごとく効果を表し、1本買わされてみた。
▼2種類あってこちらが「オリジナルレモンサワー」
▼もう一つは「プレーンレモンサワー」
朝日のニュースリリースでは
『未来のレモンサワー』は、レモンの味わいや香りを五感で体験できる新しいレモンサワーです。当社独自のフルオープン缶を使用することで、レモンスライスが浮き上がる様子とともにレモン由来の豊かな香りが楽しめます。そのまま食べることもできる本物のレモンスライスが入っているため、レモンの個体差や飲むタイミングにより1缶ごとに異なる味わいを感じることができます。レモン由来の果実味たっぷりな風味と適度な酸味と苦みが調和した味わいが特長の「オリジナルレモンサワー」と、サワー液に糖・香料不使用※3でレモンの自然なおいしさが味わえる「プレーンレモンサワー」の2品種で展開します。
▼買ってみたのは「オリジナルレモンサワー」。
キリキリに冷やしたのだが、シズル感タップリの缶のイラストによって、現実の缶の「汗」がかき消される感じだ。
希望小売価格は税込298円。
もちろんそんな価格で売っている店はないはずで、実売価格はもう少し低いが、それでもその他大勢のモンサワー、缶チューハイよりかなり高めだ。
▼フルオープンのトップを開けてみた。
真上からしばらく眺めてみたものの何も起こらない。
レモンスライスを入れ忘れたか? 少し心配になる!
ニュースリリースでは
ふたを開栓するとレモンスライスが浮き上がってくる世界初※1のRTD※2『未来のレモンサワー』
と謳っている。
よく見ると缶の底の方に、かすかに黄色い円形が見える。
スライスは入っていて、忘れられてはいないようで安心した。
▼だが1分経過してもまだスライスは浮いてこない。
冷やしすぎたか?
テーブルに缶をトントンしてみた。
変化なし。
メンドーだ、まずは一口飲んでしまえ!
▼一口あおって缶を置いたところで、ようやくスライスが浮き上がってきた。
んんっ?
どこか思い描いていたイメージと違うぞ!
▼頭にあったのはこれだ。
写真は撮り用だが、上の2枚は大きく違う。
何よりはレモンスライスが「種あり」だ。
▼写真を思いっきり明るくしてみた。
やはり輪切りにされている種がイメージの邪魔をする。
まぁ、そんなことはどうでも良いからと、上唇にスライスがツンツンとノックするが、構わずガブガブと飲めば数分で空になった。
毎日飲むほど缶チューハイは好きだが、目を閉じて飲めば、どのレモンサワーか飲み分けられるものではない。
好みで甘すぎるか、程良いかくらいを感じられる程度で、情けないことにほぼ、どれもウマイ!と感じさせられてしまう。
この「未来」も味覚はその領域から外れない。
▼「そのまま食べることもできる本物のレモンスライス」を取り出してみた。
薄っぺらなスライスはアルコールでふやけているが、問題なく食べられるだろう。
だが、この痩せて年老いたような姿はとても食べる気にさせてはくれない。
気の毒なことに「“世界初”本物のレモンスライス」はそのまま捨てられてしまう運命となった。
▼本物のレモンスライス入りで思い出すのはこちら。
ロングセラーの人気商品「SACRE」。
フランス語で「神聖な」という意味とサクサクとした食感をイメージして「サクレ」と名付けられたそうだ。
▼酸味が苦手な人以外、このスライスは食べない人はいないだろう。
驚くことにこのSACREは1985年の発売だそうだ。
どのスーパーでも見かけるから、もう40年近く売れ続けているのだ。
大ヒット商品に間違いない。
缶入りでアルコール漬けにされた「未来レモン」と
PP入りで氷漬けにされた「昔からのレモン」に差が出た。
同じレモンスライス入りでも勝敗は明らかだ。
本物のレモンスライス入りは他の商品が思い当たらないから、つい比べてしまった。
アサヒも「未来のレモンサワー」は数量限定で発売!としているから様子見で、売れ行き好調ならば期間無期限で店頭に並ぶことになるだろうが、
はてさて、その未来はあるか?
本ブログは家飲みの缶チューハイに「キメ」はなく「未来」も変わらず、
▼味覚と価格重視で数種類飲みつづけるだろう。
3ヶ月以上のブランクの末の投稿。
人はさまざまな環境変化にさらされる。
その変化ゆえブログから離れてゆく場合も多々ある。
本ブログも半年以上御朱印巡りをしていない。
中毒症状だった御朱印収集から離れても禁断症状は出ていない。
いや禁断症状から脱したというのが正しいかもしれない?
日々は忘れていられる御朱印が恋しくなったら出かければ良い。
旅に出た時は2、3ヵ所の社寺を巡れば良い。
御朱印も、そんな付き合い方があっても良いだろう。