月見山 松源寺の御首題
「しょうげんじ」顕本法華宗(千葉県四街道市山梨1435-1)
▼松源寺の御首題です。
御首題には「一天四海 皆帰妙法」の添え書きをいただきました。
「一天四海」は、一つの天と、四つの海=天下=全世界というような意味でしょう。
「皆帰妙法」は、みんな妙法に帰る。
世界のみんなが妙法に帰依する、帰依しよう、帰依すれば釈迦のもと平和な世の中になる、とでもいうような意味でしょうか?
▼松源寺は四街道の中心市街地から2kmほど東にあります。
▼市街地から森林の多い丘陵地帯に入って行くと松源寺の看板が見えました。
地域の檀家寺と思われるので、寺に関する情報は全く探し出せません。
もっとも墓参が第一目的なので必ずしも多くの情報は必要ないでしょう。
▼風流な山号は「つきみやま」?
多くの山号は音読みなので「がっけんさん」「げつけんさん」なのでしょうか?
読みによって大きく耳に響くイメージが異なります。
▼山門をくぐると、綺麗に整えられた境内の先に本堂が見えました。
松源寺は「顕本法華宗」のお寺です。
と言っても宗祖は「日蓮」であることくらいの知識で、他は全く分かりません。
そもそも日蓮宗との違いも分かりません。
「皆帰妙法」ということですが、それぞれの宗派、流派が自分たちの教義に対する理解が唯一正しいのだとする考えが見えてこなくもありません。
仏教の宗派、流派は理解や考えが違うからこそ、新たに生まれ、複雑な様相を表しているのでしょう。
各宗派、流派の全てではありませんが、排他的な臭いが感じられる時も多々ありです。
▼魚の鱗のように広がる宗派、流派ですが、本堂屋根の上にも「うろこ雲」が広がっていました。
▼大きな木は「サルスベリ」でしょう。
寺の訪問時はちょうど法要でもあったのでしょうか。
男女のグループの姿が見られ、墓前での読経を終えられたばかりなのか、墓域から帰られるご住職にすれ違いざまに御首題をお願いしました。
大変不躾なお願いでしたが、当方も墓参の目的での訪問で、折角だったのでお願いしました。
ご住職は面食らったような表情をされていましたが、
墓参が済んだ帰り際、寺務所に寄ってみると預けた御首題帳にきちんとお題目が浄書されていました。
▼初めて訪れる寺院で、墓参目的の墓位置もわからず、寺務所でお聞きしました。
ご住職の奥様らしき女性に目的の苗字を伝えて墓の位置をお聞きしても、同じ苗字が多いとのこと。
今年の夏に亡くなられた事などの仔細を伝えたら、
面倒なお願いに対して親切にも長〜〜い時間をかけて調べていただき、墓の位置を教えていただきました。
大変、ありがとうございました。
花と線香を持って寺務所から墓域に向かう途中で、法要を終えたらしきご住職とすれ違い、その時に御首題帳を預けてお願いしたのです。
初対面の人間にすれ違いざまに、いきなり御首題をお願いされるのですから、ご住職が面食らうのも無理はありません。
寺務所へ戻られれば、奥様からの話で状況を理解いただけることでしょう。
昔、大きくお世話になった元上司の墓は眼下に緑が広がる高い位置にありました。
この夏に亡くなった元上司ですが、コロナ禍で葬儀にも顔を出せませんでした。
墓前で最後のお話ができ、お別れをしてきました。
誰しも墓参りに訪れる寺のひとつ、ふたつはあるはずです。
しかし、実際にその寺の御朱印をいただくことは憚られる場合もあります。
今回は初訪問の寺だった事とタイミング的な運も良く、御首題をいただくことができました。