▼妙印山 妙光寺の御首題です。(日蓮宗・千葉県香取郡多古町多古)
「おひげの御祖師様」「肉鬚日蓮大菩薩」と書かれています。
寺の日蓮座像は、鎌倉時代後期の作と伝わる等身大で寄木、玉眼、裸形。
「多古町デジタルアーカイブ」に詳しく説明されています。
日蓮の顎髭を付植したと伝わる「髭の祖師像」ですのでヒゲの「アデランスの祖師」です。
地元の方々には「おひげのお祖師さま」として親しまれているそうです。
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▼妙光寺へは「空港第2ビル駅」や「芝山千代田駅」などからバスがあります。
しかし、車でないと不便な場所にあります。
正直言って公共交通を使ってワザワザ参拝する方は少ないでしょう。
近くの同じ日蓮宗「日本寺」を訪問する方は、その行き帰りに立ち寄れます。
関東近郊を中心に御朱印、御首題を求めて寺社を訪問していますが、
これまで訪問した地域で明らかな空白地帯があります。
ここ妙光寺のある多古町を含め、東に続く匝瑳市、旭市などは御朱印空白地帯です。
▼大きな題目塔は1759年の建立。
もちろん多古町にも御朱印、御首題をいただける寺社はたくさんあるはずです。
それでも有名寺社が少ないことや、アクセスの難しさ、観光的にも魅力に乏しいのが
訪問の空白地帯を作っているのかもしれません。
しかし多古町は、おいしいブランド米「多古米」で知られる町でもあります。
なにしろ弥生時代から稲作が盛んだったそうです。
どんな町も知らないだけで、探ればそれぞれの町の魅力を見つけ出されるはずでしょう。
▼寺は鎌倉時代の弘安年間に日朝により開山、創建されたと伝わります。
キリッとした山門が参拝者を心地よく迎えてくれます。
▼ん〜〜〜〜ん? なんの像でしょうか? 覆い屋根で大切にされています。
▼寺に安置される寺宝の「妙見菩薩倚像」は兜をいただき、甲冑をつけて刀印を結ぶ勇ましい武装形だそうです。
「妙見菩薩倚像」はこの地域の支配者であった千葉一族の守護神とも伝わります。
▼小高い位置にある境内に続く石段を登ります。
▼石段の上からはのんびりとした多古の街並みが見えます。
▼装飾彫刻が施された手水舎には観音像が建っています。
▼古い梵鐘は戦中に供出され、鐘楼とともに昭和に入ってからの鋳造建立。
▼妙光寺の本堂となる「祖師堂」です。
かつては、あの水戸の黄門様も参詣されたと伝わり、
のちに葵の御紋の使用を許されたそうです。
▼「摩耶堂」です。
「摩耶(まや)」は、釈迦の母、摩耶夫人にまつわる名称です。
▼「水子無縁供養塔」には子供たちに人気のキャラクター像が慰めます。
▼9月1日のサルスベリは、まだまだこれからが本番の様子です。
▼御首題をお願いして待つ間の庫裏内の写真です。
「何事もなく穏やかな」ことは、難しいことのようです。
妙光寺を訪問した半年後の世界は、疫病に悩まされることになりました。
▼2020年の中学生たちの野球もママならないものだったに違いありません。
目的を持って努力してきた日々が虚しく感じられる2020年だったかもしれません。
▼2021年が少しでも「不苦労」な年であるように願うばかりです。