▼瓦谷山 真光寺の御朱印です。(曹洞宗・千葉県袖ケ浦市川原井)
真光寺の本尊は「薬師如来」です。
しかし、猫と右下の来迎図のようなスタンプは何を意味するのでしょう?
来迎図のようなスタンプは、船のような乗り物に6人の仏たちが見られます。
庫院と称する建物内で御朱印をお願いすると、事務方の男性が一瞬躊躇されていましたが、近くにおられた僧侶さんが引き受けてくれました。
どうやら法要か納骨の行事を控えておられたようです。
お忙しいところありがとうございました。
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▼真光寺は「東京ドイツ村」の近くに建ちます。
JR「袖ヶ浦駅」や小湊鉄道「馬立駅」が最寄となりますが、路線バスは無さそうです。
法要、法事、墓参、見学の方には寺から送迎バスが出るようですが、御朱印だけが目的では気がひけるでしょう。
となると、アクセスは車での訪問しかないかもしれません。
房総半島の市原から袖ヶ浦の内陸部はたくさんのゴルフコースで埋められています。
従って丘陵地帯が多いのですが、
▼真光寺もそんな山間部とも言えないような丘陵地帯に建ちます。
▼2020年4月4日はまだ桜が見頃でした。
あと数日すると葉桜になってしまうでしょう。
▼寺近くの丘陵部は綺麗に手入れされ、桜の木や低木のグリーンが桃源郷のような雰囲気を感じさせます。
▼端正な山門です。
▼扁額の山号は最初の一文字目が読み取れませんが「瓦谷山(がこくさん)」です。
寺のHPによれば、周辺に寺の台遺跡という平安時代の遺跡があり、開山当時に多くのカワラケが出土したことから名付けられたそうです。
▼山門の内側も見事に整えられた芝生が目に眩しいくらい輝いていました。
▼山門から仏殿に至る庭は踏みしめられた参道は見つからず、このまま芝生の中を進んで良いものか躊躇させられます。
どうやら通用路は他にあるようです。
▼仏殿脇から建物内部に入ってみますと、中庭は池になっていました。
池は数匹の鯉たちが回遊しています。
▼観音堂ですが、どうやらこの寺は池を中心にして、いくつかの建物が全て回廊でつながっているようです。東京近郊ではあまり見かけない珍しい造りで、山間部ならではの寺の姿なのでしょう。
浄土庭園ではないものの、そんな雰囲気が感じられる寺です。
開山は1566年と伝わりますが、建物はすべて新しく近年に建てられたもののようです。
寺の歴史を見ると1970年頃までは茅葺のお堂で、周辺も放置されたままの竹林や荒地だったようです。
それから長い年月をかけて檀信徒や地域の方達と共に開墾、整備し、伽藍も整えられてきたそうです。
▼現在も完成間近な薬師堂が造営中でした。
回廊でつながっているので一つ一つの建物を外から確認できませんが、
▼庫院と呼ばれる建物内部で御朱印をいただきました。
内部は土産物などが並べられ、お休み所ともなっています。
寺は「座禅会」をはじめ、「囲碁会」「寄席」「精進料理と聖典購読の会」「仏像彫刻の会」などなど、ひらかれた寺として様々な行事を積極的に活動されています。
また「上総自然学校」としての里山再生活動でトレッキングや田植え、里山忘年会などのイベントもあり、何やらとても楽しそうな寺の行事です。
寺の裏に回るとやはり山間部に建つ寺院だと認識させられます。
寺は樹木葬の開発、提案にも熱心で、この日も納骨されているようなご家族の姿が見られました。
東京都心部の寺院も樹木葬がありますが、一般的にイメージされる樹木葬とはかけ離れ、ほとんど名ばかりな樹木葬です。
▼しかしここでは樹木の下でイメージ通りの樹木葬が見られました。
東京近郊や遠方からも樹木葬の見学バスが運行されるそうです。
ペットの遺骨埋葬区域もあるそうです。
人も犬猫もこんな里山で土に還っていくのも悪くはなさそうです。
寺のコマーシャルのような部分がある記事になってしまいましたが、
気持ちの良い桜、里山、回廊の建物と印象に残る訪問でした。