いただいた御朱印は「越後春日山城総鎮守」の勇ましいスタンプが押されていますが、2015年、日付なしの書置き。
それでも境内に続く石段下の社務所では、何やら結婚式準備の忙しなさそうな中で対応いただきました。
もう少しで「空振り」に終わってしまうような気配でした。
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▼春日神社は、春日山の麓にある林泉寺からさらに東に位置する地に鎮座します。
上越市内に戻ろうとした時に見つけた朱の鳥居。
当初から訪問予定していた神社ではなく、
つい先ほど慌ただしく参拝した「春日山神社」の「山」の文字が無い神社です。
寄らないわけには行きません。
もっとも奈良の春日大社を総本社とする「春日神社」は全国に1000社あるそうですから、珍しくもありません。
奈良の大社も「春日山麓」に鎮座します。
その組み合わせは珍しく無いわけではありません。
地形的な「山」としての「春日山」は、全国的にも10もないようです。
▼予定なしの訪問でしたが、またしてもニ之鳥居の先に石段が見えます。
「春日山神社」ほどの勾配ではないと踏んだものの、
▼登り切って振り返れば、この急勾配。
またもや汗が噴き出しそうでしたが、
石段上の境内には人影は1組、涼しげな風があり、ホッとできました。
神社は958年に春日山山頂に創建され、春日山城の名称の元となったそうです。
現在の春日山頂に約500年、現在地に遷座してから600年の歴史があるとか。
1000年の時間は頭が回りません。
名称通り、もちろん奈良 春日大社の分霊を祀っており、
春日大社の記録では全国の春日神社の中でも最初にその名が出てくる神社だそうです。
奈良の大社が1200〜1300年の歴史を持ち、
ここ上越の春日神社は1100年の歴史を築いてきたことになります。
謙信の時代より崇敬され、地域の産土神としても大切にされてきたそうです。
ところで、2020年に春日神社社殿が200年ぶりに建て替えられたそうです。
2015年の参拝時には、まだ大きな老朽化が見つかりませんでしたが、
地元の氏子たちの崇敬の深さが伺える「春日神社」で、
歴史も浅く、観光的要素の多い「春日山神社」とは、カンロクの違いかもしれません。
しかし、多くの人々を魅せるのは「カンロク」より「カンコウ」のようです。
「春日山神社」は季節が良ければ訪問する観光客が絶えません。
そんな時でも
「春日神社」の午後は静かです。
▼まだ雪が残る妙高の山(多分?)を遠望しながら、
「山」の文字が有る・無しの二つの神社の不思議を考えさせられました。
御朱印に押された「越後春日山城総鎮守」には「山」の文字が生き生きとしています。