亀戸天神社の御朱印
「かめいど てんじんしゃ」主祭神:菅原道真(東京都江東区亀戸3-6-1)
▼2023年は直書きされ、絵葉書とアメを渡されました。
右上の朱印は「東宰府」。
「亀戸宰府天満宮」「本所宰府天満宮」などとも呼ばれていたものが
昭和に入ってから「亀戸天神社」と改称されています。
▼御朱印は社殿右手の授与所でいただきました。
▼「梅まつり」期間の訪問でした。
▼「蔵前通り」沿いの天神社への入口は、梅まつりのハデな看板が立っていました。
▼天神社入口の並び50mほど西に、1805年創業の元祖くず餅「船橋屋」があります。
荷風など文人も通った老舗は、現代的にアレンジした甘味メニューもありますが・・・
▼何と言っても船橋屋=くず餅です。
天神さまのお参りの前後どちらかで、200年以上続く素朴な味を試しましょう。
▼もちろん店内でいただけますが、おしゃれなカップ入りなどお土産用の商品が豊富に揃っています。
しかし昨今、値上がっています。一番小さいサイズで900円でした。
宣伝担当ではないので「船橋屋」さんのPRはこのくらいにしておきましょう。
▼天神社入口に戻ります。
▼朱色の大鳥居に架けられた額は「亀戸天満宮」と書かれています。
▼鳥居をくぐると古い鳥居の基台が残されています。
▼さらに「太鼓橋(男橋)」へと続きます。
▼橋の上からは、先にさらに2つの橋、平橋と太鼓橋(女橋)が見えます。
その先に社殿が見えますが、日によっては社殿前までに列ができてしまいます。
心字池に架かる「男橋」「平橋」「女橋」の3つの橋は太宰府天満宮に倣って造営されたそうで、
過去・現在・未来を表していて、橋を渡るごとに心身が清められ、神に近づくという仕立てです。
▼渡った先で太鼓橋(男橋)を振り返ります。
▼平橋を渡り、3つ目の女橋の上に出ると社殿は目の前です。
江戸時代から行楽地としても人気のあった天神社は、いくつもの絵になっています。
▼広重の「江戸名所 亀井戸天神ふし」では、藤の花を目当ての庶民の姿が描かれています。 (国会図書館デジタルコレクション)
梅も見事ですが、やはり「藤」で有名な亀戸天神でしょう。
▼モダンな屋根となっている手水舎。
▼梅は咲き終わっても、参拝の人出は普段のレベルで賑わいを見せています。
▼増上寺から見える東京タワーのように、ここではスカイツリーです。
▼とにかく最初に本殿に参拝しましょう。
道真が祀られたのは1646年。社殿は昭和期に再建されています。
▼扁額は「菅原信貞 謹書」となっています。太宰府天満宮の宮司さんだそうです。
▼社殿脇の「御神牛」は、撫でられ塗装がハゲているのはどこも同じです。
道真の師である延暦寺第十三代座主、法性坊尊意僧正を祀るそうですが、
延暦寺の僧が道真の先生だったとは、ちょっと意外です。
▼御嶽神社の手前に「太助灯篭」。
愛馬の「青」との別れの場面が有名な塩原太助のストーリーですが、実在の人物。
群馬みなかみ出身、江戸で炭商として一代で財を成した豪商。
1781年に太助が奉納した灯篭は一基のみ残されています。
▼毎年1月にはTVのニュースなどで報じられるので「鷽替え神事」は一般にも有名。
幸運を招く鳥「鷽」を毎年新しくする事で、これまでの悪い事が「嘘」に替わり、一年の吉を招くそうです。
▼神童道真の像の台座には、5歳で詠んだ和歌が刻まれています。
▼「弁天社」は心字池の島に建ち、上野不忍池の弁天堂に因み名付けられたそうです。
▼「紅梅殿」は太宰府天満宮の神木「飛梅」の実が勧請されています。
「飛梅」は道真を慕って、左遷先の太宰府まで飛んできたと伝わるストーリーです。
▼しばし「男橋」「女橋」の太鼓橋を遠望です。
▼広重の「亀戸天神境内」の誇張された太鼓橋は「男橋」でしょう。
▼「琴柱灯篭」は金沢兼六園に建つものより大きいのです。
▼境内には様々な多くの碑が建ちますが、こちらは珍しい「文房至宝」の碑。
古に中国から伝わった紙・筆・墨・硯から現代のOA機器まで文具を讃える碑です。
▼受験シーズン中に奉納されたのでしょうか、絵馬が鈴なり。
▼境内西側の外れは趣のある通りとなって和食屋、蕎麦屋などが建ち並んでいます。
▼「神楽殿」前は・・・
▼参拝客の多い日は、この方が出番です。
▼まつり期間中に働き過ぎたのか、お疲れ気味のモンキー。
▼境内東側の外れに塩まみれの「おいぬさま」は、ほぼサンタクロース状態。
所縁もご利益もすべて不詳だから、境内の目立たぬこの位置にあるのかな?
▼すぐ隣に「亀井戸跡」。
天神社の東に鎮座する「亀戸香取神社」にも「亀が井」が復元されていたけど、
かつての亀戸に井戸はいくつあっても不思議でないでしょう。
▼「亀有香取神社」にも亀はいましたが、こちらでは控え目なウミガメっぽい姿。
▼亀戸天神には様々な石碑が多く建ちます。
芭蕉の句碑やマッチ塚などもありますが、たいてい見逃してしまうでしょう。
2度目、3度目の参拝でそれらを見つけるのも楽しいものです。
▼再び大鳥居をくぐって境内を出ます。
亀戸天神社には梅の時期、そして藤、菊の花の開花時に多くの人がやってきます。
さらに正月から鷽替え神事、受験シーズン、七五三と参拝者の絶えない神社です。
そして見所の多い境内ですので、たいてい何がしかを見逃します。
季節を選んで、何度訪れても良い神社です。
[2020.12.18-rewrite 2023.03.01]
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