城ヶ島 海南神社の御朱印
「じょうがしま かいなん じんじゃ」主祭神:藤原資盈(すけみつ)公
中央の神社印は「氏神神社」となっています。
右下のスタンプは「相州三浦鎮座」となっていますが、
これが「相州三浦総鎮守」になると、有名な三浦市三崎の「海南神社」を指すことになります。
▼御朱印は当社を兼務されている「三浦白山神社」で授与との案内が出ていました。
白山神社は三浦海岸方面に鎮座し、当社から車ですと15〜20分ほどです。
普通に予想すると、御朱印は距離的にも近く同じ名称のと言うか、勧請元の三崎の「海南神社」でいただけるのかと思いましたが、そうではありませんでした。
▼当社は「城ヶ島大橋」を渡った島の住宅街の高台に鎮座します。
京急の「三崎口」からバスが運行されていて、マグロで有名な「三崎港」経由で40分前後です。
経由地のバス停「三崎港」からなら15分ほどで当社に到着します。
▼三崎からグルッと回って、写真右端に少し写っている「城ヶ島大橋」を渡ります。
▼「海南神社」は島の住宅街に鎮座。
かつて分校だった「区民センター」の前に社号標と鳥居が建ち、石段が続いています。
神社の創建など詳細は不明ですが、三崎の海南神社から分霊され、戦国時代にはすでに神社があったようです。
当時、島の人々は三崎の海南神社への月参りに舟を利用していたものの、海が荒れている時などは渡航が困難などのことから島内へ分霊されたそうです。
本土から島までは現在は300mほどの隔たりですが、当時はもっと離れていて渡るのに命がけで大変な時もあったのでしょう。
それから400年後、
「城ヶ島大橋」が完成したのは1960年。島民以外の車通行は半世紀以上の期間、有料でしたが2020年に無料開放されています。
▼石段を上がり、90°左折してさらに石段を上がった境内全体です。
▼狛犬はカワイイ眼をしています。その後ろには砲弾も。
▼カワイイ眼はこちらの写真の方がハッキリしています。にぃーー!
主祭神の「藤原資盈」は「藤原鎌足」の後裔だそうで、勧請されたのですから三崎の海南神社の祭神と同一なのはいうまでもありません。
相殿には頼朝も祀られているそうです。
城ヶ島内には稲荷社などの小さな祠はいくつかありますが、神社らしい形を整えているのは当社だけですので、島民の中心的氏神なのでしょう。
氏神さまとはいえ、本社の三崎海南神社までは車で城ヶ島大橋を渡れば10分ほどですから、
初詣や七五三などの主な行事の参拝には本家に詣でてしまうかもしれません。
そうでなくとも現在の島民数は500人にも満たず、おまけに神社の社殿は石段の上でこの石段は結構キツク感じます。
そんな事情からか境内は少し寂しげでしたが、
この神社は参拝してから境内を出る時が一番の見どころかもしれません。
▼本家の三崎海南神社からは海は見えませんが、この神社からは帰りの参道先に海が光って見えます。
▼対岸は「三崎漁港」です。
▼ちょっと無理した望遠は、遊覧船にピントが合いませんでした。
▼神社を出ます。参拝だけの10分ほどでしたら鳥居前の道路に路駐してもOKかも。
城ヶ島へは過去に2度ほど訪問していますが、写真がありません。
車を「城ヶ島岸壁」に駐めて、撮影目的で景勝地である島の南側に行ってみます。
▼googlemapでショートカットコースが見つかったのでこのコースで行ってみます。
神社近くから、島を形成する山を北から南に横断するコースのようでしたが、結果、選択に失敗しました。
▼ほとんど笹竹が覆いかぶさる藪の中をやっと一人通れる山道でした。
竹笹に引っかからないように頭を下げて歩くので、海側に出るまで時間が長く感じられました。
▼いやはや、やっと少し視界が開けてきました。
▼そしてやっと南側の海、太平洋が見え、ここからは下りです。
▼海岸は特有のテラス状の岩礁地帯が長く広がっています。
▼そして東を見ると穴の開いた岩が遠くに見えます。
▼「馬の背洞門」です。
▼ここが目的の場合は、島の東側にある駐車場から歩いた方が正解でしょう。
時間もなく、以前にも訪れているので岩礁地帯までの300〜400m往復を諦めました。
▼洞門近くからの素晴らしい写真は「三浦半島日和」からお借りしました。
〽️雨はふるふる 城ヶ島の磯に 利休鼠の 雨がふる・・・
と続く北原白秋が作詞した「城ヶ島の雨」という曲が大正時代に流行ったそうです。
北原白秋は当時はまだ旅館も何もない三崎が気に入って10ヶ月ほど滞在しています。
白秋は三崎を「イタリアのようだ」と感想を述べています。
城ヶ島内にも白秋記念館や白秋の詩碑などが点在しています。
「城ヶ島の雨」がヒットして島が全国区になり大橋の建設も早められ、
橋が完成すると多くの観光客がやってくるようになったそうです。
「城ヶ島」から北に10kmほどの相模湾に浮かぶのは「江ノ島」。
同じ島でも城ヶ島は、江ノ島の観光客の賑やかさとは対照的ですが、
江ノ島にはない良さがきっと見つかるはずです。
▼本社、三崎「海南神社」の記事。