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御朱印迷宮

関東を中心とした寺社の御朱印記録です。参拝・収集目的に少しでも役立てば幸いです。

宝林寺の御朱印(静岡・浜松市)〜佛殿に異国の風が通り抜ける

▼初山 宝林寺御朱印御朱印です。(黄檗宗静岡県浜松市北区細江町中川)f:id:wave0131:20200417180558j:plain

アッというまに書き上げていただいた御朱印の筆書きは「萬徳尊」と「龍文坊」。

とても読み取れませんが、左下の文字は山号の「初山」でしょう。

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▼「湖北五山」に数えられる宝林寺は、文字通り湖の北に位置します。

湖北五山」と言っても琵琶湖ではなく浜名湖です。

 

鉄道での足は、浜松市を囲み込むように内陸部の山側を走る第3セクターの「天竜浜名湖鉄道」通称「天浜線」があります。

 

驚いたことに「宝林寺」という名称の寺院は北は北海道から九州まで全国に50ほどもあります。

宗派も浄土宗から真宗禅宗、そしてここ宝林寺の黄檗宗のように幅広く使われている名称です。

 

かつて江戸時代の宗教大学を示す言葉に「檀林」があります。

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宝林」も同じように林を理解すれば「」が「多く」集まっている寺ということになりますが、どうなんでしょう?

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仏教で言うところの「宝」は、きっと金や光り物ではありません。

宗派により違うかもしれませんが、様々な寺院でいただく御朱印の真ん中に押されている朱印は、ほとんど読み取れないものの、
菱形の印や丸印は「仏法僧宝」と彫られたものが押されています。

 

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知ったかぶりに言うまでもなく、

仏法僧宝」の「」は釈迦のこと、「」は釈迦の教え、経、「」は仏の弟子、教えを広める人で、「仏法僧」の3つを三宝と呼び、印は「三宝」と呼びます。

 

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と言うことで「」が「「多く」集まっている寺「宝林禅寺」となります。

江戸時代初期の創建当時には七堂伽藍が整った大寺院で、この地方の黄檗文化の中心として栄えたそうなのでだったそうなので、寺名そのものだったかもしれません。

 

佛殿正面には本尊の釈迦三尊像の釈迦如来

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▼赤胴色と言うより朱色の釈迦如来はあまり記憶にありません。

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グリーンの御簾も他では覚えていません。

中国の香り全開の色使いです。黄檗宗ならではのカラーリングでしょう。

 

達磨大師

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▼阿難尊者と迦葉尊者? だったかしら?

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二十四諸天像。こちらも完全に中国風というか異国風の趣です。

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半跏思惟の菩薩像は「中宮寺」でおなじみですが、こちらには光背がありません。

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▼仏殿同様、方丈黄檗宗伝来初期の中国明朝風の建築様式だそうです。

f:id:wave0131:20200422131938j:plain御朱印はこちらの方丈でいただきました。

 

報恩堂隠元と寺の開基 旗本金指近藤家を報います。

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▼特徴ある左右の窓も、どこか異国風です。

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▼堂内の黄檗宗隠元禅師像は等身大とか。

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龍文堂は、御朱印をいただいた龍文坊を祀っています。

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宇治の萬福寺の庫裡が火事になったとき「初山の龍文」と名乗る僧が火を消したと伝わり、現在でも、火伏せ、厄除けなどのご利益があるそうです。

 

奥浜名に花開いた仏教文化を今に伝える「湖北五山」の一寺は、中国的な凜とした空気感が漂う名刹でした。

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