▼金龍山 宝戒寺の御朱印です。(天台宗/神奈川県鎌倉市小町3-5-22)
▼「鎌倉六阿弥陀霊場」第五番 宝戒寺の御朱印。左下の寺印は「関東弘通圓頓寶戒寺(かんとうぐずうえんどんほうかいじ)」と、難しい言葉が並んでいます。
「弘通」は仏法が広まること。「圓頓」は天台宗の教義で、一切を欠くことなくたちどころに備えることができるというような意味だそうです。
「こそだて きょうよみ じぞうそん」と読みます。
札所本尊名は「◯◯観音」ではなく、
「仏母准胝尊(ぶつぼ じゅんていそん)」となっていますが、天台宗では「仏母」とするそうです。
▼2021年の御朱印は本堂内でいただきました。その御朱印案内。
宝戒寺は「二十四地蔵尊」「三十三観音」「鎌倉江の島七福神」など複数の霊場となっていますが、
宝戒寺の他は高徳院・長谷寺・光明寺・浄光明寺・光触寺でおなじみの寺院ばかりですが、あまりPRのされない霊場かもしれません。
鎌倉の寺院は特に指定をしないで御朱印をいただくと、どれかの霊場御朱印となることがほとんどでしょう。
▼宝戒寺は地図を掲載するまでもなく「小町大路」沿に山門を開いています。
▼その小町大路でステキにオシャレな邸宅を目にしました。
さすが鎌倉です。家屋はイエロー1色、駐車されてるプジョーもイエロー!
車を手入れされてる男性のTシャツがイエローならコンプリートでしたが・・。
▼鎌倉幕府滅亡後、後醍醐天皇が尊氏に命じて、北条氏の屋敷跡に北条一族の霊を弔うため、1335年に建立されたと伝わります。
▼GWの初夏、小町大路の入口は緑に覆われています。
▼入口右側の寺標は「鎌倉 大聖天」となっています。
宝戒寺に「大聖天」はシックリきません。知らなかっただけかもしれませんが・・。
▼宝戒寺は何と言っても参道の大きな六角形の踏み石が特徴です。
▼参道途中にも小さな供養塔や地蔵尊が隠れるように建ちます。
▼無人の時が多いのですが、この受付で300円の拝観料支払いです。
▼宝戒寺に限らず季節によって参拝者の数が異なります。
▼冬の梅の開花時期は団体さんも見かけられます。
▼「萩の寺」とも呼ばれますが、本堂前の萩も秋にならなければ見られません。
▼冬の本堂前はこんな感じで枯れています。
▼本堂内は本尊の「子育経読地蔵大菩薩」をはじめ、「梵天像」や「帝釈天像」などたくさんの仏像が並んでいますが、撮影禁止となっています。
▼境内右手に形の良い横顔を見せている社は・・・
▼「徳崇大権現堂」でした。
「徳崇」は「得宗」「徳宗」とも書き、「とくそう」「とくしゅう」と読んで、北条氏惣領の家系を表します。
鎌倉幕府最後の九代得宗「北条高時」が、彼の屋敷跡でもあるここに大権現として祀られています。
2022年の大河ドラマとして予定されている「鎌倉殿の13人」は、北条得宗家の祖となった北条義時を主人公に描きますので、鎌倉幕府第14代執権高時の出番はないでしょう。
▼こちらは「聖徳太子堂」。
かつては関東一円の職人を集めた太子講が盛んだったそうです。
▼境内右手奥にあるひっそりと建つのは「大聖歓喜天堂」。
▼「六阿弥陀霊場」の阿弥陀仏はこちらに祀られていると聞きましたが、中央の厨子に「歓喜天」、右は「十一面観音」。
▼おそらく一番左が阿弥陀仏でしょう。逗子には入った小さな地蔵像も見えます。
▼「鐘楼」
▼この巨大な古木は何の木でしょう?
▼「宝篋印塔」は、1333年滅亡した北条氏と、鎌倉幕府が滅亡した東勝寺合戦の戦没諸精霊を供養する慰霊塔です。
「萩」の他に四季折々の花が咲く宝戒寺ですが、初夏に目立った花を見つけることはできません。
やはり花の季節を選んで訪れれば、印象深い参拝となるでしょう。