▼麻布山 善福寺の御朱印。(浄土真宗本願寺派・東京都港区元麻布一丁目)
中央は「銀杏御坊」のスタンプで真宗らしい名称です。
過去に東本願寺のHPで、授与しない理由が明確に記されていました。
その内容には納得できるものの一部反論もしたい気持ちになった事を記憶しています。
現在も掲載されているかどうか不明です。
しかし真宗も宗派により御朱印の考え方が異なり、必ずしも非授与ではないようです。
ということで、ありがたい事にここ善福寺は真宗ですが御朱印をいただけます。
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▼麻布山は「麻布十番駅」からほど近く、東京でも最も地価の高い地域でしょう。
▼「麻布十番駅」から街中を歩くと右手に参道が開けています。
「麻布」の地名はここ善福寺の山号が始まりだという説があります。
さらに「虎ノ門」や杉並区の「善福寺池」の名称も本寺に由来するとも言われているそうです。
その後、浄土真宗に改宗されていて東京では浅草寺や深大寺に次ぐ古刹だそうです。
▼中門に上がって振り返ると、寺は麻布十番の街の高台にあることが分かります。
鐘楼の鐘はオートマチック。
本堂は1961年、東本願寺八尾別院本堂を譲り受け再建され、その後改修されています。
▼そしてここでも本堂の裏側にとてつもない建物が威張っています。
占有面積もいろいろでしょうが1〜6億円くらいの高級タワーマンションです。
29階建て、222戸あるそうですが一体どのような方が住んでいるのでしょう?
麻布の高台に建つマンションの29階から眺める下界は、一番にステータスとして精神的に満たされるものが大きいかもしれません。
まさに「格差タワー」でしょう。
「これでもか!」と寺のどこにいてもマンションの姿が目に入ってきます。
東京の寺社が止められない景観になりつつあります。
▼タウンゼント・ハリス顕彰碑。
善福寺は1859年(安政5年)日米修好通商条約によりタウンゼント・ハリスらの宿舎となり、初代アメリカ合衆国公使館として使われています。
さらに1861年にはハリスの通訳ヒュースケンが公使館へ戻る際に暗殺され、善福寺内に運ばれ亡くなっています。
1863年から1875年までアメリカ公使館として使われた幕末の歴史の風が静かに流れる境内です。
▼墓域の入り口に親鸞聖人像。
▼開山堂は弘法大師が祀られているのでしょうか?
赤坂不動で目にしたビルの谷間の墓石群にも驚きましたが、
ここ麻布の高台に続く通路にも墓地らしからぬものを感じさせられます。
▼福沢諭吉と妻の名が刻まれています。
缶ビールが2本供えられています。ビールが好きだったのでしょうか?
▼「越路吹雪の碑」は不思議な形で、何を表現しているのか分かりません。
▼レリーフの似顔絵は、左が越路吹雪、右がマネージャーの岩谷時子。
と言っても昭和の宝塚スターに、ほとんど興味も知識もありませんが、
ファンだった人には今もここで彼女の歌声が聞こえてくるのかもしれません。
▼親鸞像の向こうに銀杏の巨木が騒めいています。
▼樹齢700年以上の東京最古の「逆さ銀杏」とも呼ばれる古木は「銀杏御坊」の面目躍如たる姿。
怪物のような古木、巨木の根っこです。
▼親鸞が地面に刺した杖から枝が出て葉が茂ったと伝わりるので「杖イチョウ」とも呼ばれるそうです。
▼「舵」のマークでないことは最近知りました。
▼参道途中にある「柳の井戸」。
弘法大師が錫杖で地面を突き刺して、湧いて出たと伝わる清水です。