▼広拯山 長岳寺(天台宗・長野県下伊那郡阿智村駒場)の御朱印です。
▼同じく瑠璃殿の御朱印。
宝物の拝観料200円込みで800円。
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▼ここは「阿智村」というそうだけど、日本国民にほとんど知られていない地味な村。
▼しかし温泉好きには知られている「昼神温泉」があります(以下2点はNETから拝借)。
▼さらに環境省に認定された「日本一星が輝いて見える場所」だそうです。
言い換えれば、夜はそれだけ周辺の光が少ない田舎なのだけど、
夏の期間は「星空ナイトツアー」なるものも催されているから、最近はマスコミに取り上げられることも多い。
地理的にも全く不利な条件にあるなか、星空をセットにした特別な温泉地として、最近は村人口の10倍以上の人たちが訪れるということは「地方創生」の成功例なのかしら。
「日本一の星空の村」として村のブランド力と知名度はウナギのぼり。
しかし、人口6000人くらいの村だから他には何もないのです。
正しくは、ワタシは他に何も知らないのです。
▼しかし歴史好きと御朱印収集人は、この村にこの寺があることを知っています。
ここは武田信玄所縁の寺でもあります。
阿智村、掘り返せば売るものは多く、なんでもあるじゃないですか!
▼階段を上がり境内に入ると本堂がすぐ目に入ります。
▼鐘楼と「望郷の鐘」1撞き100円。ゴ〜〜ン、ゴ〜〜ン、ゴ〜〜ンで、300円。
20回くらい撞くと寺の方も数がわからなくなる?
▼境内は広くないけど様々な石碑、句碑などが案内板とともに所狭しと並んでいます。
▼芭蕉はこの寺を訪れてはいないが、心象風景として句を残しているそうです。
▼中国残留孤児を肉親たちとの再会に尽力された、この寺の前の住職らしい。
▼新田次郎も歴史小説「武田信玄」を執筆するにあたりこの寺を訪れたそうです。
▼そして信玄の「灰塚供養塔」。
信玄は信長打倒を目指して甲斐を出る。
家康を破り、現在の愛知県 長篠城まで進軍し、その地で病に倒れた。
上洛半ばで甲斐に撤退することになります。
その引き返す途上、この地で臨終、53歳、寺の裏山で荼毘にふされます。
その「灰」をもって供養する十三重の塔。
供養塔によくある「十三重」は何を意味するのか、わたしに知識はないわっ、今のところ。
ミクロな知識でも歴史を書き出すとキリがないかもしれないからヤメましょう!
▼左下は日本全国よく見かける石ですが、ここの名称は「男のまたぎ石」。
名称は「男」でも子宝を願って「女がまたぐ石」だそうです。
それにしても、こんなに見事にテカっていると目が潰れそうね!
ワタシは、またの機会にして「またぎ」はご遠慮いたしましたわっ!
さて、本堂横の授与所で朱印をお願いすると
「本堂内と寺宝を案内いたしますよ」
察するに住職の娘さんか、息子のお嫁さんらしき元気なおネェさんからすすめられました。
すすめられると拒まない、断れないわたしは受け入れますが、200円でわたし一人だけのために案内じゃ心苦しいわねぇ・・・。
と思ったけど、ガイドが始まるとすぐに男女4人の若者がやってきました。カップル2組のようです。
あとで車を見たら「練馬ナンバー」モノズキによくもココまでやってきた、と人のことは言えない「足立ナンバー」。
ということで、
おネェさんはガイドを一からやり直しです。5人一緒に案内されることになりました。
▼本堂内に「径寸十枚これ国宝に非ず」
▼「一隅を照らす、これ則ち国宝なり」天台宗祖 伝教大師 最澄の教え。
「お金や財宝は国の宝ではなく、家庭や職場など、自分自身が置かれたその場所で、精いっぱい努力し、明るく光り輝くことのできる人こそ、何物にも代えがたい貴い国の宝である」という意味の言葉とか。
んん〜〜〜ん、光り輝きたいけど・・・宝には絶対なれないわね。
▼阿智村在住の日本画家・吉川優による連作の襖絵。本堂の左側に「秋の間」。
▼右側に「夏の間」どちらもアルプスを描いたものかしら?
▼秋の裏に「春の間」。
▼夏の裏に「冬の間」となっていました。
よく見る構図だけど、郷愁をそそられるこの絵が一番気に入りました。
▼「火炎の間」。
▼「朝陽の図」。
▼その裏手には「月の間」なかなか見ごたえありです。
この後、
▼信玄の兜の前立てなどの寺宝の案内が続き、約20分くらいだったでしょうか。
ガイドしていただいた女性は、寺の修復や他の計画など、したいことは沢山あるけど「なにしろビンボー寺なので・・」と、ままならぬ事を吐露トロ。
「ビンボー寺」というグチのような言葉が3回は出てきたように記憶。
おなじボンビー仲間だ。急に親しみを覚えるわね! お賽銭をもう100円追加!
「流暢な案内ありがとうございました」
「いえいえ、まだまだ住職にはかなわないんですよ・・」と
笑顔で見送っていただきました。
長岳寺さん、阿智村の「宝」となるよう、ガンばってください。