読みは「おいわじんじゃ」です。
御岩神社からさらに山に入り、賀毗禮神宮(かびれ)まで登れば、そちらの御朱印もいただけます。
今回は「登拝はしません」と伝えると、「では、御岩神社の御朱印のみご用意します」という事で、賀毗禮神宮まで登ったかどうかは確認のしようがないので、不心得者は登拝しないで御朱印だけいただいてくるかもしれません。
▼同神社の御朱印帳。鳥居をくぐるとすぐ左手の社務所には、朱印帳も3、4種類揃えられていました。
この朱印帳は大判サイズでした。手触りの良い布のような紙に文字は金箔押しとなっていました。
図柄は山内の「斎神社 回向殿」の天井画となっている雲龍が使用されているようです。
「龍」は御朱印収集者にツキモノで、心強い味方です。
水をコントロールして、恵みの雨を降らせ、神々と仏たちの教えを説き、火災の難を遮ってくれるのです。
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前回記事にした村松虚空蔵堂、大神宮では複雑な気持ちにさせられましたが、
▼気を取り直して国道6号を北上します。
途中から左折して内陸部、山路を進み、トンネルを抜けると大きな案内看板が見えてきました。
「常陸最古の霊山」と案内されています。
前回記事の村松虚空蔵堂、大神宮同様、明治までは神社とは呼ばれていなかったのでしょう。
かつては「賀毗禮(かびれ)山」と呼ばれた、御岩山そのものが御神体で古代から信仰の聖地であり、霊山であったのでしょう。
▼境内図には御岩山が、まるで「マークスの山」のようにそびえ立っています。
現在は山一帯に188柱の祭神が御坐すようです。
かつてはそれらの祭神に加え、大日如来、阿弥陀仏はじめ多くの仏たちも一緒に人々に信仰されていた霊場です。
まったく好きな言葉ではありませんが、近頃では「最強クラスのパワースポット」として注目されているそうです。
全国に数知れずある霊場、霊山ですが、パワスポ的感覚はともかく、確かに霊気を感じさせられた事は確かで、その感覚はワタシ的には福井の白山神社以来でした。
滅多にパワスポ感を容認しない人間にとっても、ここなら人々が「パワースポット」と呼ぶのも許容できるように思いました。
▼御岩神社社殿から先への登拝には自販機もトイレも無いようです。
御岩山山頂までは2時間あれば充分往復できる初心者級の登山だそうですが、こんな注意書きを設置しなければならないのも情けない事でもあります。
▼さて、山は登らなくとも御岩神社本殿までの参道にも次々と境内社が現れます。
▼一の鳥居の脇にある祓戸神社はじめ、ここは愛宕神社。
▼神木の「三本杉」は600歳。高さは50mもあるそうです。
▼いろいろな「100」があるものです。
▼見上げれば頭がクラクラするほど木々の全てが背高。全て30〜50mはありそうです。
▼楼門(大仁王門)は真夏でも新緑のようなグリーンに包まれています。
大きな杉の木に陽の光が遮れ、深緑にはなりきれず新緑のママのようです。
▼楼門の扁額は比較的新しく平成3年の日付。「徳川斎正」の文字が読みとれます。
徳川斎正(なりまさ)さんは、現在様々な分野で活躍されている水戸徳川家の15代目当主だそうです。徳川家は連綿とその歴史を紡いでいるようです。
▼仁王が改めて、ここは「修験霊場 御岩山」だと告げています。
▼楼門を振り返りますが、すぐ木々に隠れてしまいます。
ほかに霊気を感じた白山神社を前述しましたが、御岩神社境内を歩いていて、もう一つの神社を思い出しました。
長野の「戸隠神社」です。
たくさんの霊山、霊場を訪問してる訳ではないので、まったく経験内の感覚ですが。
▼賀毗禮神宮への鳥居です。
▼大きな手のひらオブジェには「洗心」。
濁り切った心は洗剤を付けてジャブジャブ洗っても、その色は多少薄まるだけで、浮世の煩悩に色濃く染まったままです。
▼常々「願い事」などおこがましく、ごく稀に困った時のみの神頼み。
八丁堀からここまでやって来れたのですから、さしあたっての重大困り事などありません。「後生車」だそうですが「マニ車」のように上に下にグルグル回しました。
▼神仏習合の名残でしょう。山内で唯一寺の姿をしてる建物でしょうか。
▼建物内には阿弥陀さまがいらっしゃいます。
▼扁額の位置にある奉納オブジェ。昭和の文字が確認できますが何を意味してる?
▼回向殿の天井画は朱印帳に使われています。
それにしてもどこの龍も、その眼はいつも憂いや、哀しみ、そしてお茶目なイメージを抱かさられるのはワタシだけでしょうか?
▼やっと御岩神社社殿が近づいてきました。
ヒタヒタと真っ直ぐ歩めばここまで数分で済むでしょうが、左右の境内社に手を合わせ、左右にカメラを向けていると時間は容赦なく経過していきます。
▼改めて心身を清めて参拝です。
こんな素敵な祈りの地を訪問できたことに感謝します。
▼左右の狛犬たちはグリーンのベレー帽です。
▼拝殿の扁額は少しイメージ外。
▼本殿の周囲の神々、仏たちに挨拶して周ります。
▼杖を手に多くの老若男女、善男善女がこの山道を進んでいきました。
いつかワタシもこの先の山頂を訪れられますように・・・。