▼大津諏訪神社の御朱印です。(神奈川県横須賀市大津町4-22-22)
神社の読みは「おおつ すわ じんじゃ」ですが、正式名称は単に「諏方神社」。
中央上の印は神紋の「梶の木」。
鎮座1200年の10年前となる2014年の御柱祭りの際に、諏訪市の山で樹齢180年の樅の巨木が伐採され、氏子の人々が曵行して建立したとのことです。
秋祭の混乱のなかで御柱の写真を撮り忘れました。
それも、12時40分と言う掟破りのような時間帯にもかかわらず、丁寧に対応いただきました。
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▼神社へは京急線の「新大津駅」と「京急大津駅」の2つの駅から歩けます。
滋賀県に「大津市」がありますが、ここは三浦半島の「大津」です。
「大津」と言うのですから、かつては大きな湊で、舟の渡場があったのでしょう。
「津」のつく地名は、東京湾対岸の房総半島には「富津」「君津」「木更津」など多く見られます。
古くの海上交通の拠点だった地の名残りでしょう。
▼ほとんど、行き当たりばったり的に訪問した諏方神社は「新嘗祭」でもある秋祭の真っ最中であることを知って驚きました。
鳥居前に「申し訳ありませんが駐車場はありません」の案内が出ていました。
しかし、鳥居左手の境内入口で「参拝です」と案内のお父さんに声をかけると、
「参拝だそうです!」と言いながら、
ごった返す境内の人々をかき分け、ひと隅を空けてくれ、車をリードしてくれました。
まさかの対応に恐縮して
「ありがとうございます 手短かに参拝させていただきます」と車を降りて参拝です。
タイミングが良かったのか、対応いただいたお父さんが親切だったのか、
まさか、祭で人々が賑わう境内に県外No.の車を駐めてもらえるとは思ってもいませんでした。
祭だと分かった時、駐められなければこのまま通り過ぎようと半ば諦めていました。
東京から、さほど遠い訳ではない三浦半島の人々に「田舎的な親切さ」を感じないわけにはいきません。
▼そんなことから、参道の狛犬もスゴミの睨みではなく、「よう来た!」と歓迎の表情のように思えるから不思議です。
▼人を避けながら山道を進むとカメラも傾きます。
▼社殿は小山を背にして高い部分に建つので石段を進みます。
前述したように2024年に鎮座1200年を迎えますので、神社は824年の創建と伝わります。
社殿前の狛犬は時を刻むとともに、自らの身をも削り落としてきたようです。
▼築100年を超える社殿は大正時代に改修されています。
鎮座1200年の2024年には、さらに改修が加えられるそうです。
歴史的に武勇の神としても多くの武将に崇敬されてきました。
どこの諏方神社もそうであるように、ここも地元の人々には「大津のおすわさま」と慕わられて呼ばれているそうです。
▼社殿左手は「稲荷神社」が鎮座します。
▼東京都心部では感じることのできない、地域の神社の秋祭らしい雰囲気が伝わってきます。
神社と人々との繋がりは、初詣や祭、七五三などのイベントだけではないはずですが、
やはり、その根幹部分をなして続けられてきた行事の継続が大事なのでしょう。
▼そして、そこに新たなイベントです。
本当は少しも新しくはなく、
かつての寺社は見世物小屋が、事あるごとに設けられていたはずです。
東京から見たら「地方」とも言えない三浦半島で、
地元の人々が羨ましくも思える神社の素朴さが感じられた祭でした。