二つの神社はお祭りこそ同時期に開催されますが、社格など他は全く別の神社。
しかし、御朱印は神社印が一文字違うだけで、ほとんど同じ。
意識的にどちらかが同様の体裁を取ったものと思われます。
社名に同じ「縣(県)」の文字を使用していますが、
片や「あがた」、もう一方は「がた」とだけ読ませています。
「田縣神社」は元々は「あがた」と読ませ、「たあがたじんじゃ」だったかもしれません。
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大縣神社(おおあがたじんじゃ)
▼神社まで徒歩20分くらいになる名鉄小牧線の「楽田駅」があります。
「楽田駅」の名称は、大縣神社の神田で「額田」と呼ばれたことにはじまるという説もあるそうです。
▼大縣神社は式内社「尾張二宮」です。「大県神社」と表記されることもあります。
創建は不詳で、神話の世界まで遡る伝承があります。
祭神とされている「大縣大神(おおあがたのおおかみ)」も正確な詳細は不明な神さまです。
いずれにしても「尾張国開拓の祖神」として太古から続く神社だそうです。
▼摂社「姫之宮」は子授け、安産、女性特有の病気、縁結びにご利益がありとか。
▼「姫之宮」の近くにある「姫石」。
この奉納石の形状や、神社の豊年祭、
その名も「於祖々祭(おそそまつり)」という、そのストレートなハレンチ度100%によって
大縣神社は田縣神社とともに、巷ではおもしろ、おかしく
「B級スポット」「珍スポット」としても紹介されるようになっています。
しかし、それは極く一部の側面で、神も人々も祭りも「大真面目」なのです。
破廉恥というより、性に対して「おおらか」だったのでしょう。
されど、気取った東京にここまでハレンチな祭りや崇拝物はありません。
そう言えば、神奈川の川崎には「かなまら祭」がありますが隣県のことです。
愛知県には同様な「テンテコ祭り」という奇祭、珍祭があり、他にもあるでしょう愛知県の民度の素晴らしさを感じます。
▼「大黒 恵比寿」さまは、それぞれ祖神・守護神として、やはり「大真面目」です。
田縣神社(たがたじんじゃ)
▼田縣神社へは最寄りとして同じく名鉄小牧線に「田県神社前駅」があります。
「大縣神社」とは直線距離で南西に3kmほど離れています。
▼離れてはいますが 「田縣神社」と 「大縣神社」は夫婦、またはカップル、ツガイのような2社のように感じました。
祭神は五穀豊穣と子孫繁栄の神である御歳神(みとしのかみ)と玉姫命(たまひめのみこと)で、こちらも式内社、創建は不詳。
大縣神社同様、相当古い神社だそうです。
境内の規模は「大縣神社」と比べると小さめですが、
エゲツなさや、ハレンチ度抜群な豊年祭りなどで、圧倒的に人気があるのは田縣神社だそうです。
▼「奥の院」に向かう途中にも左右に珍宝が並びます。
▼どちらの社殿内も珍宝がひしめき合っています。まるで銭湯の男湯状態。
▼男根は毎年新しく奉納されるそうです。
▼そして、大縣神社と日を同じくする豊年祭りにこの巨大男根が担ぎ出されます。
その名もストレートに「扁之古祭(へのこ祭)」。
大縣神社がオタフクの口が女陰をかたどった山車が練り歩けば、
田県神社は長さ2mの巨大男根そのものが神輿のように担ぎ出されるというわけです。
賽銭箱の上の鈴も男根、田県神社の境内はあらゆる物が男根状態です。
お守りや土産グッズなどに始まり、屋台の食べ物も男根 のBig Sale 状態だそうです。
やはり川崎の「かなまら祭」の乱痴気・カオス状態と同様に、外国からの観光客や、女子には大ウケだそうです。
▼お祭り以外は参拝者も静かに祈るようです。
二つの神社は参拝もさることながら、何よりも祭り見学に行かなくては話になりませんが、東京から日程を作るのは容易ではないでしょう。
さらに残念なことに2021年は中止になったそうです。
どこも人気で人出の多い祭り、神事は中止か、規模縮小です。