四国を訪問した時期はちょうど四国霊場開創1200年でした。
▼開創千二百年記念「四国霊場八十八ヶ所 奉納経帳」です。
納経帳の内容は、以下のように見開きで1寺。
片ページに霊場番号・寺名・イラスト、対向ページに各寺のご詠歌が印刷されていました。
このスタイルで88箇所分が1冊になっているので分厚く、表紙も豪華。
2014年の購入でしたが2000円。
2021年現在の平均的朱印帳の価格と比較すると超破格でしたが、当時は朱印帳に2000円を支払うのは初めての経験でした。
各寺でイラストページに開創1200年の記念印、ご詠歌のページに御朱印と墨書きがいただけました。
記念の納経帳が御朱印で埋まっているのは7札所だけ。
残り81札所が空欄となっていますが、これらが御朱印で埋まる日は来るのでしょうか?
一念発起しなければ無理でしょう。
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四国遍路はお大師様と「同行二人(どうぎょうににん)」と言われますが、
この時は現実の同行者がいて御朱印が主目的でない2泊3日の四国の旅でしたので、
「四国八十八箇所霊場」のうち7ヶ所だけの参拝記録です。その前編。
以下、写真は現実の参拝順とは別に札所番号の正順での掲載です。
▼1番札所「霊山寺」(高野山真言宗/徳島県鳴門市大麻町板東塚鼻126)
四国遍路の全行程は約1460km、365里。
そして札所番号の順に巡拝する遍路は、ここが「発願の寺」。
「同行二人」の長い旅のスタートとなる寺です。
仁王門前のお遍路姿のマネキンが、若い女性の姿だけに遍路が軽〜いに感じられます。
軽く感じられるマネキンではありますが、
現代では四国遍路の目的そのものが本来の信仰に基づくものだけにとどまらず、
観光化や、自分を探す旅など、また方法も歩きから、自転車、車、バスなどと
多様な姿を見せていることから、四国遍路をガードの高い、壁の高いものと考えなくても良いという霊場会の方針かもしれません。
札所1番のせいか、本格遍路を始めようとする人、観光客などが入り乱れています。
1番札所 霊山寺では本尊の釈迦如来にご挨拶して、遍路スタートの心の準備と、遍路用品が整えられる寺です。
▼遍路を始める方の奉納でしょうか?
無数の灯篭が幻想的な雰囲気を醸し出していました。
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▼2番札所「極楽寺」(高野山真言宗/徳島県鳴門市大麻町桧ダンノ上12)
もちろんここも空海の修行が言い伝えられています。四国遍路は空海の修行足跡をたどる道でもあるのでしょう。
▼仁王門をくぐると、山に囲まれた明るくきれいな庭園が現れました。
▼本堂への石段。
▼弘法大師の手植えとされる「長命杉」は樹齢1200年とか。
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▼3番札所「金泉寺」(高野山真言宗/徳島県板野郡板野町大寺亀山下66)
1・2・3番札所とも仁王門が建ち、記憶としては完全に整理できません。
空海は当地の水不足解消のため井戸を掘り、霊水が湧出し「長寿をもたらす黄金の井戸」とされ、寺号も金泉寺と改称されたと伝わります。
▼本堂です。
▼大師堂。
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▼1〜3番まで参拝してお腹が空いたら「ぶっかけ」です。
当地は讃岐ではなく徳島ですが、やはりうどん屋さんはたくさんあります。
▼腹ごしらえしたら、この船に乗ってみます。
▼GWの暖かい海風を切って、淡路島と鳴門市を結ぶ「大鳴門橋」に近づきます。
▼他にも観光船が行き交っています。
▼四国観光の王道「鳴門の渦潮」です。
船上から渦潮が湧くのを見ていると、
京都に行って「金閣寺」を訪れ、少し気恥ずかしいような気持ちになるのと同じ感覚も湧いてきます。王道は、そんなものでしょう。
それでも小型観光船に乗船していると、次々に湧き上がる渦潮を追いかけることに快感を覚えます。
2000円前後の乗船遊覧料が高いか、安く感じられるか?
フトコロ勘定をする頭もグルグル
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▼【後編】へ続きます。