天聖院の御朱印
「てんせいいん」浄土金剛宗 (神奈川県足柄下郡箱根町須雲川)
受付で御朱印をお願いすると、寺務所内にいた男女3、4人が顔を見合わせるように
「は〜い ???!!!?」
一呼吸間がありましたが、結局若い僧侶さんに直書きしていただけました。
「浄土金剛宗(じょうど こんごうしゅう)」と言うのは他で耳にしたことありませんが、どんな宗派があっても問題ないのでしょう。
▼阿弥陀寺→箱根観音→玉簾神社と須雲川を遡上するように旧東海道を進みます。
▼ここは名称も知らなければ、立ち寄る予定もありませんでした。
しかし、あまりに立派な門に思わず右足が車のブレーキを踏み込みました。
東照宮陽明門ほどではないものの、その煌びやかさは他に例を思い出せません。
▼寺頭は「宗教法人 箱根大天狗山神社 別院 浄土金剛宗 天聖院」と彫られています。
▼門をくぐり境内にカメラを向けていると、寺務所から声がかかりました。
「カメラはダメです!」
結局、この後に向かった「大天狗山神社」「天聖稲荷大権現神社」を含め3箇所とも「撮禁」でした。
帰宅後、調べてみるとネット上では隠し撮りなのか、撮禁になる前の撮影なのか、
ハデハデの写真が溢れています。
拝観料を設定しているわけではなく、拝観自由でしたし、
本堂内でもなく、秘仏の撮影でもないのに何故「撮禁」なのでしょう。
京都の観光寺でさえ有料区間や本堂内は別として、境内を「撮禁」にしている寺社は思い当たりません。
▼写真左に禁止事項がイラストになって貼られていましたが、いつものように全く気づきませんでした。
内部の様子をボカすためか簾が下りていますが、透けて見えます。
「撮禁」にはかなりニブイ人間なのです。たいがい叱られます。
それにしても境内にあるモノ全てが奇妙にヒカって境内を埋め尽くしています。
寂び寂びとした寺社が好みの身にとっては、あまりの俗っぽさに目が潰れそうです。
なぜこんな光り輝くテーマパークのような寺にしてるのでしょう?
観光受けを狙っているにしては訪問者が見当たりません。
外からの撮影は構わないでしょう。
▼御朱印を記帳いただいた方が突いている鐘も金ピカピカッ。
これまでの経験としてあまりに金ピカの寺社は「アヤシゲ」で理解不能でした。
この寺院もまさに「宗教法人」とキチンと明記しなければならないような事情を抱えているかもしれません。
大天狗山神社のHPによると、
教祖が各地の霊山を修行の末、1980年に開山され、釈迦如来が本尊だそうです。
「教祖」が誰かは記されていませんので分かりません。
「浄土金剛宗」という宗派も初めて目にしました。
前述で「アヤシゲ」という表現を使いましたが、しかしいろんな寺社があっていいのです。
本尊の釈迦如来も心広く「信じる」者を拒否しないはずです。
寺の真の姿を理解しないうちは評価もできません。
カメラ撮影もオープンになれば、多くの人がこの寺への親しみを増し、理解も深まるかもしれません。
皮肉にも前回記事の玉簾神社の「天成園」から「天聖院」へと流れは繋がっています。
「キンランドンス」の「マカフシギ」な寺に未来あれ!