富士浅間神社の御朱印
「ふじ せんげん じんじゃ」主祭神:木華開耶姫命(茨城県龍ケ崎市八代町1177)
蛍光グリーンを文字に使用されるのは珍しく感じます。
神社名は潔く「富士神社」。
社殿左手の社務所で女性に直書きいただきました。
▼地域の人たちの神社です。他所から訪れると「竜ヶ崎駅」からは3km以上あります。
▼神社は龍ヶ崎の市街地から遠く、南には広大な田園が広がっています。
神社の北には大規模開発された住宅ニュータウンがありますが、
近年に開発されていますので、それまでの神社は田んぼの中、あるいは丘陵地帯の麓にポツンとあるというシチュエーションだったに違いありません。
▼そしてそんな地域に富士山に見立てた山がポッカリと浮かんでいたのでしょう。
神社の創建は鎌倉時代になる1200年とのことなので、周辺の田園も現在ほどは広がっていなかったかもしれません。
▼浅間神社の参道入口手前に朱色の鳥居がありました。
▼額の墨文字はかろうじて読めました境内社になる「厳島神社」です。
奉納者なのか、額の下の板には町名と人名がズラズラ並んでいます。
▼2本の木が重なり門のような形の先は、海か池を見立てたかのように空間が広がっていました。以前はやはり池だったかもしれません。
古そうな小さな祠ですが、昔の地方の神社は全てこんなものだったのでしょう。
▼集落に邪悪なものや病などが入ってこないように防ぎ守ってくれる道祖神。
▼境内の東に鳥居が建ちます。柱に刻まれている文字は「富士神社」と簡潔。
▼すぐに二つ目の鳥居が建ち、こちらの方が古そうで、江戸時代の造立です。
▼まっすぐな参道は、この先で何かに邪魔されています。
▼何と!「太鼓橋」でした。1770年造立のものが保存されています。
かつてはこの下に流れか、池があったのでしょう。
太鼓橋を渡って参拝する当時の神社景色が目に浮かびますが、
周辺に人家などなかったはずでしょうし、当時は周辺の森がもっともっと深かったかもしれません。
▼簡素な造りの「手水舎」です。
▲龍の口の水はお休みでしたが、▼派手な色をした蜘蛛は働いていました。左上です。
▼もしかしたら女郎蜘蛛? 女郎の餌食になったお客さんの残骸もあります。
▼参道の途中にはたくさんの祠が置かれています。
おそらく近隣に点在していた祠が富士神社に集められたのでしょう。
その昔は村の集落、集落には必ずあった祠かもしれません。
▼「神門」です。江戸時代に建立されていて赤門、仁王門とも呼ばれています。
▼門内には小さな社。かつては仁王像があったのかもしれません。
▼境内内側から見た神門。校舎のように時計が掛かっていましたがやはり不釣り合い?
▼瓦葺きの民家のようにも見えるのが社殿です。なぜか沖縄感が出ています。
▼社殿前に素朴な造りで一対の狛犬が向かい合っています。
獅子でもなく、りっぱな犬です。
▼やはり民家のようにも見えなくもない社殿です。
▼本殿は覆屋で保護されていてその様子はわかりません。
▼社殿の裏山が標高27.5mの「富士山」です。
▼その麓に二つの鳥居。社殿裏左手が登山口の鳥居。
▼「旧郷社 御神山 登口」の石柱。
▼登り口にも清めの手水鉢があります。
▼いざ、登山です。
27.5m、高低差はそこまでないだろうと舐めてかかりましたが、頂上までは急勾配の連続でハァハァ!。
この山は「子育ての浅間様」として、旧暦6月1日には
子どもの健やかな成長を願って、誕生から数え年7歳まで、毎年続けて登山し祈願する「初山」というイベントが昔からあるそうです。
大にぎわいの「初山」で、7歳の子供ならこんな急勾配もスタスタかもしれませんが、中には泣きながら登山する子供もいるとか。
▼山頂の拝殿には「その年に誕生した吾子・・・初登山」と説明があります。
7歳まで連続して毎年登山、ということではないかもしれません。
何れにしても1歳に満たない赤ちゃんは親が抱っこして、おぶって登山になります。
▼拝殿内は空っぽで、まさに拝殿。この写真は裏側の様子です。
▼拝殿の裏は富士のお鉢を模して、火口のように丸く低く、すり鉢状になっています。
▼サークルの中央に鳥居と浅間神社。
▼頂上「神奈備磐座」は「かんなび いわくら」と読むようです。
ここに神霊が降臨されるのでしょう。
▼火口を一周するインスタント「お鉢巡り」です。
▼静寂に包まれたお鉢めぐりの通路は、いくつかの祠が注連縄と紙垂でしっかり祀られています。
これまで数えきれない子供たちの健やかな成長を叶えてきたことでしょう。
下山は登山よりさらに急勾配に思われ、掴まるものもなくヘッピリ腰で降りることになりました。
さすが「初山」の日には登山、下山のそれぞれのルートに掴まるロープが設けられるそうです。
▼下山した出口の鳥居です。間違いやすいので「くだり口」の貼り紙があります。
「パワースポット」という言葉はあまり好きではないのですが、
感度の鈍い人間でも、時々「これぞパワスポ」と感じる場所があります。
龍ヶ崎八代「富士浅間神社」裏山の富士山頂は、それを感じさせずには置かない
完璧「パワーミステリーサークル」でした。