▼正東山 日本寺の御首題です。(日蓮宗・千葉県)
持参の御首題帳に直書き、押していただきましたが、黄色だか、金色だかわからないインキは水性なのでしょうか? 書いていただいた文字がすべて、時間経過とともに、すっかりニジんでしまい正確には文字が読み取れません。
しかし、とっても人好きのする住職のお人柄と親切さに、ニジんでも「ごあいきょう」です。
▼こちらは書置きです。
日付を入れていただきましたが、グリーンのインキが正解だったかも?きっとグリーンのインキの用意がなかったのでしょう。何ら問題ありません。
▼同じく書置き。こちらが基本形ですね。
上記3つの御首題は朱印と首題ほかの文字の内容は同一です。
文字がスタンプか筆書きかの違い、筆文字の色の違いだけです。
ここにこの寺の姿勢と住職の人柄が想像できます。
来客中にもかかわらず、声かけしたら親切に、いやそれ以上に対応いただきました。
そんな人柄が御首題にも現れています。
現在のブームに素直に向き合って、せっかく御首題を求めてやってくる参拝者に何とか「喜んでいただきたい」という気持ちがアリアリと見えます。
そしてその気持ちからたどり着いたのが、御首題の基本形を一切変更せずに、安っぽいスタンプやイラストも使用せずに「文字色の多用」のみという、素晴らしいゴールです。
収集者が好む目立つ「映え」の御首題を考えると、どうしてもブライトな色使いになるのでしょうが、安っぽさと紙一重です。
ダークでディープ、ダルでグレイッシュな配色の筆書きになれば「映え」も維持しつつ、さらに品格が向上するかもしれません。
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そもそも千葉にもう一つの「日本寺」があるとは知りませんでした。
ワタシにとってポピュラーな「日本寺」は同じ千葉でも安房の鋸南町、鋸山の「日本寺」でした。
読みは鋸南町が「にほんじ」、ここ多古町は「にちほんじ」で日蓮宗。アジサイが有名だそうです。
毎年6月には「あじさい祭り」が盛大に開催され、桜の季節も人出が多いそうです。
▼「身代わり観音」。おなじみ「タワシでゴシゴシ」「イタイのイタイのとんでけ〜」です。
▼「鐘楼」はこの位置から見ると写真を変倍したようなノッポな姿。
しかし威風堂々、とても見応えのある造りになっています。
▼「一切経蔵」。たくさんの経典が納められているのでしょうか?
何しろ明治までは「関東三大檀林」のひとつ「中村檀林」が開かれていました。大勢の学僧たちが学んでいた大学のような寺だったのです。
▼「珊瑚樹」は秋になると赤い実をつけます。少しだけ赤くなっていました。
創建は1319年の古刹です。最盛期には千人近い僧が学んでいたそうです。
▼本堂扁額は「正東学座」。
▼「檀林時代、講堂の柱に架かっていた獏」という説明がされています。
アジアの伝説の生き物は麒麟、獅子、鳳凰、獏などですが、ギリシャ神話ではケンタウロスやペガサス、キメラなどで、やはり洋の東西で雰囲気はかなり異なります。
▼本堂左手奥に空気感の異なる神域があります。
▼大小3つの社は「宇賀神」「妙見宮」「薬師様」と説明されていました。
「豊田 岡田 稲荷大明神」の幟がありました。
▼同じような社殿がもう一つ。
▼おびただしい数の奉納狐像。
▼中央は「妙見宮」。
▼その手前の小さな社。
▼「波の伊八」の彫刻と案内がありましたが、どれがどれだか?
▼庫裏のようです。こちらで御首題をいただけます。
寺では勉強会や、山本周五郎作品の「一人語り」などのイベントがあり、住職に勧められましたが、東京からこの寺までの距離を考えると無理です。
▼そしてこの寺は紫陽花の時季になると様相が一変するそうです。その数8000株とか。
他のイベント参加は無理でも、ぜひとも紫陽花の時季頃には再訪してみたいものです。
▼八日目の蝉のような花が数輪残っていました。