▼巨嶽山 曹源寺「かっぱ寺」の御朱印です。(曹洞宗・東京都台東区松が谷)
左上「河童大明神」は「波乗」という文字を冠しています。
波除、浪切はよく目にしますが「波乗」は少ない。
▼しかし千葉御宿に「波乗観音」があります。
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賑やかな御朱印を授与している伊豆のカッパ寺ではなく、東京のカッパ寺です。
かっぱ? カッパ?
貧相な連想は「カッパープレート」書体や、カッパからげる「三度笠」、屁のカッパ、鳳啓介のエロガッパ、あとはカッパ巻き。
しかしカッパを漢字にすると合羽と河童があります。
どちらもサッとカパッと「かっぱ」と読める若者が少なくなっていく日本です。
なので、ひらがなが多く見られる河童と合羽です。
▼浅草に近い合羽橋道具街の端に建つ髭のコックは合羽橋のランドマークです。
▼刃物から暖簾まで何でも揃う、飲食店舗さま御用達の街です。
もちろん厨房用品を家庭用に買い揃えることもでき、見て歩くだけでも楽しい街です。
▼ワタシたちには江戸三十三観音の2番札所の清水寺があることでもおなじみです。
▼その清水寺の右隣「えぞや」さんのさらに隣にゴールドカッパ!
合羽橋道具街が平成15年に90周年を迎えた記念に建立てたシンボル「かっぱ河太郎」です。
有名な彫刻の先生による像だそうですが、カッパというよりアマゾンの奥地に住む方が魚を捕らえた姿のように見えます。
名前はこれから訪問する寺の河童と同名の「河太郎」。
像の建立と寺との関係は、あるのか、ないのかわかりません。
▼その金河童の脇の道「合羽橋本通り」を西に進むと道路沿いに曹洞宗の「かっぱ寺」があります。
▼江戸時代から「かっぱ寺」の通称で呼ばれていたそうで、この地域の治水に尽力した商人・合羽川太郎(合羽屋喜八)と、その工事を手伝った隅田川の河童の言い伝えが記されています。
▼この地域はほぼ寺町です。そしてどの寺も狭い境内となっています。
▼小さいお寺と言って良いと思いますが、山号は「巨嶽山」。堂々としています。
近代的な本堂はまったく禅寺の雰囲気を感じさせません。
▼境内に入るとすぐ右手にある祠。
かなりユニークな「かっぱのぎーちゃん」となっていますが、仏像ではないようです。
▼かっぱ夫婦でしょうか? 金の河童より相当カワユイ!
ソコはどうでも良かったのでは?と思われるリアルな部分もありますが・・。
カッパ像のうしろに「合羽河太郎の墓と伝わる石碑」。
▼戴いた御朱印にも押されているように、準西国の札所にもなっています。
▼「無縁仏」と記されていました。
▼こちらは納経塔。
▼本堂の階段下には釈迦牟尼仏だと思われます。
▼こちらは墓域。
▼さていよいよ「河童堂」にお参りです。
▼よそ様の家の玄関先のような雰囲気です。
▼しかし「表札」は「河太郎」。
▼そして賽銭箱にもカッパが描かれています。
▼扉は閉まっていましたが、撮禁の注意書はなし。失礼して隙間からシャッターを切りました。
▼カッパ様の目が隠れてしまったので、もう一度。
大明神さんは怪しくもあり、愛嬌あるカッパでした。そして確かに波に乗っている姿です。
ご真言は「オン・カッパ・ヤ・ソワカ」だと、何かで読みました。ホントー!?
ワタシは「ナムカッパフミフミ なむかっぱふみふみ」と唱えてきました。
今夜は大橋巨泉か、河童が夢に出てくるかもしれません。
それにしても先日はこの曹源寺近くの本覚寺で「ガマ大明神」と対面してきたばかりです。まさか「河童の神様」がいらっしゃるとは思いませんでした。
日本人は実在の動物から伝説の生き物まで何でも「神」にしてしまいます。
それだけ生き物たちと敵対するのではなく共生して、感謝する心に素直な国民なのでしょう。
河太郎のお堂内は予約すれば見学可能で、河童に関するモノから、カッパの手のミイラまであるそうです。