時世の右にならえ!
で昨今、この神社も通常御朱印のほか様々な御朱印を授与されているようです。
訪問時の2016年は、まだそんな気配は全くなく1種類のみ。
御朱印右上の印「日本七社」は、伏見稲荷大社をはじめ古社、名社が名を連ね枠組みされています。豊川稲荷が入っているのですが「1寺6社」ではなく「7社」です。
確かにどこも歴史、由緒ある寺社ばかりでしょうが、稲荷については「日本三大」「日本五大」「日本十大」などとあります。
稲荷に限らずこの手のランキングはもうほとんど意味がないように思うので、最近ではあまり意識しないことにしています。
いただいた御朱印の筆文字は、一般的に言うところの達筆とは少しかけ離れているかもしれませんが、とっても好感な筆跡です。
書き入れいただいている姿は確認していませんが、おそらく男性でしょうね。
--------------------------------------------------------------------------------------
▼神社の鎮座地、太田は海外からの労働者の多い街としか知識のない街です。
出稼ぎ労働の対象は「中島飛行機」、と言っても分からなかったら「SUBARU」と言い直します。
自動車産業で発展してきた太田市ですが、何となくジミな街に感じるのは「知らない」からだけでしょうか?
冠稲荷神社はじめ、にぎやかな御朱印授与の寺社のおかげで、その知名度に対しては市内で働く海外からの彼らと同様に、御朱印収集者も貢献していると言えるかもしれません。
▼朱色の鳥居は稲荷社に限らずあるのですが、稲荷社は99%朱色と言っても間違い無いのではないでしょうか。
いや、必ずしもそうでないにしても、どこにでもあるミニ「千本鳥居」のイメージがステレオタイプとして稲荷は「朱色の鳥居」を記憶に刷り込ませているのでしょう。
なぜ朱色であるのかは、過去に記事にしたかもしれませんが「魔除け」の意味以外は忘れています。
▼南鳥居から参道を進めば、朱色ではない、石造りの白い鳥居が見えてきます。
▼社殿に近づくと「なかなか華麗」で、形の良い屋根に神社の格を感じます。
▼近寄ると極彩色で溢れ、絢爛豪華さを見せつけられますが、拝殿正面はまだ序の口。
▼豪華絢爛、森羅万象、極彩色彫刻のアスリートは本殿にいらっしゃいました。
まるで絢爛な神輿をそのまま大きくしたような見事さです。
▼各々の彫刻動物たちの説明板がありましたが、本物の本殿と説明板を交互に目を移して確認していると頭がクラクラしてきました。
▼「琴棋書画(きんきしょが)」という言葉、彫刻は初めて知る興味深い内容です。
しかしながら、寺社はサビサビとした姿に心惹かれる身にとっては、日光東照宮などをはじめとする豪華絢爛さは、その見事さに感銘をいだくものの、心落ち着かず長い時間鑑賞しようとは思いません。
刺身料理で「マグロの大トロ」と「アジのタタキ」を2つ並べて出され、「二者択一」と言われたら「アジ」を選びます。
例えが良くなかったかもしれません。
京都を初めて訪問して、時間が無いから訪問は「金閣寺」か「銀閣寺」の一つを選べ、と言われたら・・・。
返事は明確です。
それにしても「冠稲荷」という名は地名でもなく珍しいもので、その由来も義経、新田義貞の名が出てきて興味深い内容で言い伝えられています。
地名で無い名称の稲荷神社に、同じ群馬の高崎に「於菊稲荷神社」を思い出します。
「冠稲荷」ほど豪華な社殿を持つ神社ではないのですが、
イラスト御朱印については「冠」に負けていない「於菊」です。
▼ミドリの中に佇む「聖天宮」は「大トロ」の脂身を少し落とし、いい味です。
▼境内の東にある「甲大鳥居」を潜り、ゴージャスでセレブな神社にお別れです。