▼鷲在山 長国寺の御朱印と御首題です。(法華宗本門流/東京都台東区千束3-19-6)
山号は「じゅざいさん」、寺号は正確には「長國寺(ちょうこくじ)」です。
2021年の御朱印・御首題はすべてプリント物。
しかし、僧侶さんが一枚一枚朱色の日付を書き入れて渡されました。
▼長国寺の御朱印。(酉の市限定・2021年)
長国寺の本尊は曼荼羅ですが「鷲妙見大菩薩」も本尊と同様に大事に祀られています。
「鷲妙見大菩薩」は、北極星または北斗七星を神格化した仏教の天部の一つで「尊星王(そんしょうおう)」、「妙見尊星王(みょうけんそんしょうおう)」、「北辰菩薩(ほくしんぼさつ)」などとも呼ばれています。
▼長国寺の御首題。(二の酉・2021年)
▼長国寺の御朱印。(二の酉・2016年)
「酉ノ寺」と書かれています。
浅草での酉の市発祥の寺とされています。
江戸時代までは隣接して鎮座する「鷲神社」も含めて「おとりさま」と呼ばれていたのでしょう。
▼長国寺の御首題。(2018年)
▼長国寺の御首題。(2016年)
▼御首題・御朱印は3種類案内されていて、僧侶さんが日付をいれてくれました。
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▼長国寺は境内続きで「鷲神社」の北に隣接します。
▼「おとりさま」と言ったら「鷲神社」が圧倒的な知名度を有しています。
奉納提灯の数も多く、境内の間口が広い分だけ神社の方が目立ちますが、
▼昨今、その左隣に山門を持つ「長国寺」も知名度が上がっているようです。
知名度の上昇は、授与される御首題や御朱印によるところが大きいようにも思います。
▼寺と神社の入口は別々でも境内に入ると、その境界に塀などはなく、境は明確にはありません。
長国寺は1630年、石田三成の遺子と伝わる、 日乾(にちけん)によって開山されています。現在の地に移転されたのは1669年。
▼本堂前で「鷲神社」に劣らず大勢の参拝客が「開運」を願って手を合わせていました。
▼普段は鷲神社に比べ静かな長国寺の境内ですが、本堂内にも一歩足を踏み入れることができ、上を見上げると、とてつもなく大きな熊手に圧倒されます。
▼いただいた御朱印・御首題の印は文字で隠れてしまっている「鷲妙見大菩薩 」です。
(写真は【長国寺】)
インドに発祥した妙見信仰が日本に伝わったのは飛鳥時代と言われています。
その後、日本独自の解釈も加わって軍神として崇敬されることにもなり、中世以降は各地の豪族の守り神、氏神とされています。
有名なところでは千葉氏があり、現在も「千葉妙見宮=千葉神社」として由来を伝えています。
そして現代ではニーズに応えたのか「開運」の役目も果たされているようです。
▼比較的新しく造立された「妙見堂」。
本堂奥の逗子内に祀られている「鷲妙見大菩薩 」ですが、このドラと祠が参拝者との距離を縮めてくれるのでしょう。