▼観富山 龍華寺の御首題です。(日蓮宗・)
▼同じく 龍華寺の御朱印です。
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▼静岡市は「駿河区」「葵区」、龍華寺のある「清水区」の3つの区があります。
名前の通り元「清水市」です。清水港、三保、日本平、久能山など観光的に魅力のある地域で、エスパルスのホームタウンでもあります。
2003年に「清水区」となる前の三保には、2000年に閉園した「三保文化ランド」という「東武ワールドスクエア」のような施設があり、訪問した幼い頃の目に映った東京駅や東京タワーに心躍らせたことを覚えています。
「三保文化ランド」は1975年頃にはもう出来ていたので、そのアイデアの実現は1995年オープンの「東武ワールドスクエア」より、かなり早いものでした。
母体が日本大学で経営難から「東武ワールドスクエア」とバトンタッチするような形で閉園に追い込まれています。
「東武ワールドスクエア」のような「ミニチュアランド」をはじめ、プールやスケートリンク、巨大迷路、博物館などがあって、まさに「文化」として昭和の時代を生きた清水市民の誰の心にも残る思い出のようです。
▼仏教の形としての寺は盛衰はあっても、現代の文化のように簡単には「閉園」しません。1668年の草創と伝わるので400年近く「開園」が続いています。
▼山門は左右に「厄除門」と「開運門」に分かれています。拝観料300円を納めて、何も書かれていない真ん中をくぐりました。
▼境内は広く、高山樗牛という知らない名前の墓とや館もあります。「高山樗牛」? 読み方さえ分かりません。明治期の文芸評論家だそうです。
「吾人はすべからく現代を超越せざるべからず」高山樗牛の言葉だそうです。
▼「祖師堂」です。「祖師堂」は、多くは日蓮宗の呼び名ですね。ほかの宗派では開山堂とか御影堂などと呼ばれています。
▼寺の山号は「観富山」。文字通り富士山を観る山で、龍華寺から、または近くの山から観る富士山が、三保の松原から見る富士山の構図と同じく素晴らしいものだと、人々に讃えられ文献にも紹介されているそうです。
▼「龍」の文字を持つ寺名はたくさんあります。西洋のドラゴンは退治されるべき対象ですが、東洋では龍神とか龍王などと呼ばれ、寺院や人々を守る存在で、よく知られているのは「水」を操る水神、海神でしょうね。
寺に天井画の龍図は多く見られるのも水による「防火」の守り神なのでしょう。
▼本堂は美しい茅葺でした。でも民家のようなイメージでした。
▼境内は巨大なソテツやサボテンがあり、南の国の寺に来たような雰囲気です。
▼寺の山号と同名の「観富園」にも、ソテツがニョキニョキしていて「和」か「洋」か分からない庭園ですが、調和は取れていて綺麗です。
▼高みにお堂と赤い幟が見えました。境内図によると「七面堂」のようです。
▼赤い花は、この時季ですのでサルスベリでしょう。そこまで登ってみます。
▼登り始めて石段を振り返りますが、やはり周囲はソテツです。
▼登った「七面堂」からの眺望はあまり開けていません。富士山も雲で隠れているのか、方向が違うのか見つけられませんでした。
▼時間のない慌ただしい参拝でした。でも、龍も泳ぐ美しい庭園はしっかり記憶に残っています。
ぜひ、時間にゆとりを持って訪問ください!