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御朱印迷宮

関東を中心とした寺社の御朱印記録です。参拝・収集目的に少しでも役立てば幸いです。

鶴峰八幡宮の御朱印(千葉・富津市)〜海に向かって建つ「関東三鶴」の一社???

 鶴峰八幡宮御朱印

つるみね はちまんぐう主祭神誉田別命(千葉県富津市八幡143)

御朱印は丁寧に対応いただき、直書きというか、朱印帳にいただきましたものの日付以外は全てスタンプでした。

 

最初に思いっきり「参拝記念」と一番大きな文字が並び、ほかでは「奉拝」が多い中、あくまで「参拝記念」ですよ!と釘を刺されたような感じがします。

 

総州 天羽郡 佐貫城 西鎮座」天羽郡は「あまはぐん」と読み、かつてあった郡。

佐貫城は戦国時代から明治維新まであった城で現在は城跡だけが残っています。

 

神紋の「鶴の丸紋」の下は、祭神「玉依姫命 誉田別尊 神功皇后」の朱印が押されています。

 

御朱印は神社入口になる「ニノ鳥居」左脇の社務所でいただけます。

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▼当社へは内房線佐貫町駅」から1.3kmほどの距離があります。

▼「佐貫町駅」は無人駅です。       (▼写真は「wiki 佐貫町駅」

特急は止まらず、日中は1時間に上下線で1本ずつ。

1日の駅利用客も300人もいないそうです。房総半島ではこんな駅が少なくありません。

 

▼最初に神社から200mほど東に建つ「一の鳥居」に向かいます。神社側から海側を見た位置です。

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▼鳥居の向こうは東京湾浦賀水道が広がっています。

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▼鳥居の先の坂を下ります。

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▼海の前方に見えるのは三浦半島の「観音埼灯台」でしょう。

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海に向かって鳥居が建つ神社は多くあります。神々は海からやってきたのでしょうか?

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海から渡来してきた人、物を神とした場合もあるでしょう。

海に豊漁を願ったり、また海の水、川の水で禊をする意味もあるでしょう。

「鶴峰八幡宮」の場合は、718年、荒れる海を鎮めるために漁師たちによって神社が創建されたと伝わります。

その神は大祭では神輿に担がれ「海中渡御」されます。

 

▼先に鳥居が建つ坂道が神の道にふさわしく感じます。

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▼「一の鳥居」から真っ直ぐに進むと「ニノ鳥居」が建つ神社前です。

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▼その右脇に鮮やかな朱色が目を引く「厳島神社」は境外社になるのでしょう。f:id:wave0131:20220415165203j:plain

鳥居にかかる扁額は「弁天宮」とされています。

水難除け、商売繁盛、豊漁などのご利益があるそうです。

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また「延命の井戸」があり、江戸時代に起こった天明の水飢饉でも枯れることなく近隣の人々を救ったと伝わります。

 

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いただいた御朱印と銅製の鳥居にかかる扁額は「鶴峰八幡宮」の表記ですが、

▼社号標は「鶴峯八幡神社」になっていました。

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八幡宮の神紋といえば「三つ巴」が多いのですが、ここでは鎌倉の「鶴岡八幡宮」同様に「鶴丸」です。

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そして「」の文字を持つ神社と言えば「関東三鶴」「三鶴八幡」という括りが取り沙汰されることがあります。

 

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その「三鶴」のくくりには諸説あって、鎌倉の「鶴岡八幡宮」と、館山の「鶴谷八幡宮」は誰もが認めるもので、

残る一社を市原市の「鶴峯八幡宮」とする説と、ここ富津市の「鶴峰八幡宮」とする説に分かれています。

 

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とは言え、当の「関東三鶴」のそれぞれの神社は、公式には言及してないようです。

いつ、だれが、どのように「三鶴」を決めたのか分かりませんが、やはりその括りにあまり意味もなく、どこが「三鶴」だろうと大きな問題ではないかもしれません。

 

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しかし、鎌倉の「鶴岡八幡宮」と館山の「鶴谷八幡宮」の二社がともに海に向かって鳥居が建ち、海から真っ直ぐ進んだ参道の先に社殿がある共通点と、神社の大きさなどを見ると、

少し内陸部に鎮座する市原市より、

海に向かう、ここ富津市の「鶴峰八幡宮」の方が有利な条件を多く備えているように思われます。

 

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関東三鶴」に似たような括りで「相模三鶴八幡」なんていうものもあり、

こちらも四社ほどの候補があり、鎌倉の「鶴岡八幡宮」は「関東三鶴」と掛け持ちをしていますので、話はかなりややこしくなります。

 

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その「三鶴」とは関係ないでしょうが、茨城の古河市に同じ名称の「鶴峯八幡宮」が鎮座します。

そちらは鎌倉の「鶴岡八幡宮」を勧請しています。

そして全くチンプンカンプンなことに、

ここ富津市の「鶴峰八幡宮」と、古河市の「鶴峯八幡宮」が同じURLなのです。

▼当社の由緒書きに記されている「www.tsurumine.jp」にアクセスすると古河市の神社のページに導かれます。

二社の「鶴」に何か関係があるのかもしれません!?

「鶴」の話を探っていくと泥沼から抜け出せなくなります。

 

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▼話が「三鶴」という横道に逸れてしまったので参道に戻ります。

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▼「手水舎」にはコロナ禍以前はセルフの「自己祓幣」が置かれていたそうですが、今は除菌アルコールに変わっています。

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▼掃き清められた境内と朱塗りの拝殿は、誇り高く静かに孤高のような佇まいです。

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▼社殿は明治期に修造、昭和に本殿の改修と同時に幣殿、拝殿が新築されたそうです。f:id:wave0131:20220415165251j:plain

▼こちらは異字体の「峯」の文字が用いられていました。

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誉田別命」にご挨拶しましょう。家内安全、航海・漁業守護、安産守護、身体健勝などの御神徳があるそうです。

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▼緑の透塀も美しい社殿の横顔です。

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境内社を見て回ろうとしたら、平成に新設された「神輿蔵」でした。

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▼こちらは「天照皇大神宮」。

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境内社の中でも大きい「粟島神社」。

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明神鳥居は、今は銅製の大鳥居に変わった社務所前にあったものを平成に移築されたそうです。以前はこの小さめな鳥居が神社の玄関だったのでしょう。

粟島神社なので「少彦名命」が祀られていることと思います。

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▼神明系の銅製鳥居が建つのは「浅間神社」。

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▼奥は富士塚を模して、頂上に祠が見えます。

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▲▼彫られた文字はどちらも草書で読みづらいのですが「富士浅間神社」でしょう。

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▼「海上安全」「航海安全」を願って大きな錨が奉納されています。

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やはり海とつながりの深い神社です。

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社務所近くに2羽の鶴。包帯が巻かれているかと思いましたが、おみくじでした。

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午後3時近い境内で人の姿は皆無。

周辺でも社務所宮司さん以外、誰とも出会いませんでした。

とても素晴らしい雰囲気の「鶴峰八幡宮」でしたが、多くの参拝者を迎えるのに地理的な条件が阻んでいるかもしれません。

 

 

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