伏見稲荷とは違い赤い鳥居で迎えてはくれない。
ここは寺だから山門が待っている赤坂の豊川稲荷東京別院
境内には赤い鳥居もあったりして、何しろ「お稲荷さん」、一般の人で神社と勘違いしている方も多いかもしれない。「吒枳尼眞天」わしの足しない語彙にそんな言葉はなかった。御朱印をいただきはじめてからだ、その意味を知ったのは。
赤坂豊川稲荷の境内は広くない。しかしご利益だらけだから、いつも毎日参拝者が絶えない。
本尊をはじめ観音、稲荷、地蔵、愛染明王、大黒天、弁財天などなど、オールスター。
他の寺社に行かずとも、一般人のほとんどの願いをここできいていただけるようだけど、へそ曲がりは、もう少しご利益を絞ってもいいじゃないのかしら?と思ったりする。それでも境内のゴチャゴチャとした迷宮的な雰囲気はイイわねぇ。
▼こちらは愛知県の本院、広い。
相当以前、正月に訪問したことがある。写真の本堂の手前はすべて人で埋まっていた。それどころか総門をくぐり、最初の鳥居あたり、写真のはるか手前から参拝者の頭しか見えなかった。その時は時間がなかったので参拝は諦めて、門前で「おいなりさん」を買って帰った。お参りもせずに「おいなりさん」を頭から喰ってしまった。時日はかなり流れたが、その時の失礼を詫びて、丁寧にお参りをする。大丈夫です、もう「吒枳尼天」さまも存じておりますので。
本殿の右手、奥の院方面に向かう。
ここは千本鳥居ならぬ「千本幟」。
これが神社との差別化ね。さらに先に進む。
近視の遠目には赤の花が咲いていた。
地蔵さまではなく狐さまの前掛けだった。
なぜか埼玉・巾着田の彼岸花を連想させられた。こんなに密集していないか!全く関連性のない花だが、同じ赤だ。それに彼岸花「曼珠沙華」もサンスクリット語で、天界に咲く花と言う意味らしい。仏教では良いことの兆しとして天から赤い花が降ってくるという教えがあるそうだから、ヨシとする。狐さんの赤い前掛けも、人々の願いが叶って咲いたおめでたい「赤」なのだ。
それにしても、御朱印をお願いして、にこやかに対応いただいて手渡されたこの墨跡。おもわず拍手しそうでしたが、深く頭を下げました。ありがとうございました。