四つ木 白髭神社の御朱印
「よつぎ しらひげ じんじゃ」朱祭神:猿田彦命(東京都葛飾区四つ木2-18-17)
▼東京を中心とした「白髭神社」の分布図です。
東京で10社以上ある中で、荒川を挟んだ葛飾区と墨田区には集中しています。
荒川は近代に放水路として開削されていますので、それ以前は当然地続きの地域に「白髭神社」が集中していたことになります。
▼今回訪問の「四つ木白髭神社」は荒川の東岸に鎮座します。
京成線「四ツ木駅」から徒歩10分以内で神社に着きます。
地名の「四つ木」は曰くありげな名称ですが、様々な説がありその由来は特定できないものの、江戸時代初期には「四つ木新田村」が誕生しているそうです。
▼400年後の村は住宅街になっています。
▼神社は東京から水戸、仙台へと続く国道6号線から一歩入った路地に鳥居を構えています。
車で訪問すると駐車スペースに困ります。
境内へ駐車はできず、神社近くにもコインパーキングはなく、少し歩くことになるパーキングを利用するしかありません。
▼社号標は彫りが朱色に塗られ、いくらかケバケバしさが感じられます。
単なる好みかもしれませんが、稲荷社でもないので、社号標の文字は色なし、または黒、ゴールドなどなら違和感はないかもしれません。
▼読みやすい、分かりやすい「祭神」「祭事」の案内。
この文字の色も社号標と同じくネオンカラーっぽいのですが、違和感や唐突さは感じません。
欲を言えば、防護網はカラーをつけない方が良いかも?
▼簡素な造りですが面白い「手水舎」です。
▼せっかくの餅などをつく臼のような形状の手水鉢に、水道栓では台無し、かな?
▼人っ子一人見当たらない静寂な境内です。
▼でも、どこかから見られているような空気を感じるのは・・・
▼こちらのお二人の視線でした。
もちろん人ではないですが、
警戒されているような、歓迎されているような微妙な表情のお出迎えです。
当社は地域の立石村から分村され「四つ木村」ができた1654年に創建されています。
▼現在の社殿は1965年に建立されたコンクリート製です。
▼コンクリート製とはいえ、半世紀以上の歳月は社殿にダメージを与えます。
木造社殿ですと改修などの手を加えながら数百年維持するのも可能かもしれませんが、
コンクリート製ですと耐用年数の50〜100年で壊し、再建するしかないのでしょう、きっと。
▼社殿左奥はミステリーゾーンです。庭師さんが作業中でした。
▼神社らしい形状をした正体不明の祠。
祠の後方に半ば朽ちた案内板に「地霊神」「龍王尾神」と書かれていましたが、この祠を説明したものなのかどうか分かりませんでした。
▼その手前に木造のお堂? 社殿? 祠には違いありませんが。
▼「大師」。弘法大師を祀るお堂でした。
「南葛八十八ヶ所霊場 第44番札所」ということを「猫のあしあと」さんから教わりました。大正時代に創設された霊場だそうです。
▼その隣にもお堂らしき建物。
▼一文字も読めませんが神社ではなさそうです。
▼地蔵菩薩が彫られています。
▼こちらは微妙な形状。何なのか全く不明です。
神社入口にあった案内板の「八幡、浅間、諏訪、厳島、氷川、稲荷」の6つの末社は、一つも特定できません。
▼こちらが、そのうちの4社なのでしょうか?
▼さらに手水舎近くにも祠がひとつ。
これは山のような形状の岩を配しているので、浅間神社か厳島神社かもしれません。
▼社殿右手には藤棚も。
▼モコモコに生い茂った木は「イチョウ」。
▼社務所は昭和の建築でしょうか? よく見ると複雑な屋根です。
▼神社を出ると民家の庭の木が何かの実をつけていました。ホッコリです。
▼少し高くてハッキリ分かりませんが、ミカンでしょう。
四つ木白髭神社は江戸時代までは、近隣にある西光寺が別当を勤めていたそうで、
その神仏集合時代の名残を色濃く残していて、ミステリアスな興味深い神社でした。