▼静岡県護国神社の御朱印です。(静岡県静岡市葵区柚木366)
どうして1本の筆でこんな素敵な筆文字が書けるのかと、見入るばかりです。
ダイナミックに太く力強い部分と、画数の多い文字を正確に、紙面の高さにもピッタリと収めています。
そんな感激する御朱印とは裏腹に各県の護国神社の記憶、そして揮毫いただいた場面や神職さんの記憶はほとんどありません。
護国神社に対しての、どこも画一的な境内の様子という偏見が、その興味と記憶とを薄めているかもしれません。
さて、いただいた御朱印の中央の印、下は「靜岡縣護國神社 」。
上の小さい印はちょっと読みづらいのですが、おそらく「英霊顕彰」でしょう。
間違っていたらゴメンなさい。
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▼神社へ一番近い駅は静岡鉄道の「柚木駅」で徒歩5分ほど。
「柚木駅」は「ゆずき」や「ゆずのき」ではなく「ゆのき」と読み、
▼神社の写真はいきなり【静岡県護国神社】のHPからお借りしたものです。
こういう美しいアングルの写真は航空写真か、ドローン利用でないと撮れません。
そして、とても静岡市内とは想像できない自然に囲まれています。
1941年(昭和16年)にこの地に遷座された折に植樹された木々が成長して、市街地に森が形成され、社叢となったた80年後の姿です。
▼そんな鳥瞰図のような写真を見て「鶴翼の陣」という言葉が連想されました。
時代は違うものの同じ国を守るために命を落とした兵たちの霊が陣を形造り、未だその使命を果たし続けようとしているかのようにも感じますが、荒唐無稽な連想です。
▼各県の護国神社同様、広大な敷地を持ち、神社への入口も複数あるうちの一つです。
▼8月の旧盆に訪れる護国神社は、ほとんどが「みたま祭」の期間中になります。
そして参拝する日中は、これまた、どこの護国神社も同様に神職さん以外の人の姿は見えません。
すれ違う参拝者は、せいぜい2、3組。
▼社殿には英霊たちを慰める賑やかな飾り付けが施されています。
しかし御霊たちは午睡の真っ只中なのか、境内は静まり返っています。
幼少の頃の夏休みに、昼寝して目覚めた時のような意味のない不安を思い起こさせられます。
暑さもいくらか治り、宵が進めば彼らの時間になるのかもしれません。
「みたま祭」という存在は、一年で一度の濃密な「生」と「死」の接触で、その連続と意味を伝えるのが護国神社の果たすべき大きな役割かもしれません。