宮司さんは「えっ!東京から?」と驚きと呆れ顔で快く対応いただきました。
2015.05.03、この日、車で東京を朝早くに出た。
首都高、上武道路、関越道と乗り分ける。
湯沢で関越を降りて魚沼までに点在する寺社を巡ったのだが、この周辺の寺社の話は別の機会にする。
下道の湯沢から石打を過ぎ、魚沼に向かう途中に道の駅「南魚沼 雪あかり」があった。
道の駅ダイスキ人間は当然寄り道する。
南西方向の山は、まだシッカリ残雪が見える。
苗場山?白根山? 山は嫌いではないが 詳しくはないから名称は定かでない。
しかし、少し蒸し暑かったように感じた東京とは違い、どうだ!このキリッとした空気は!
爽やかさいっぱいだ!
胸いっぱいに深呼吸する。
人は見当たらないこの景色を眺め、しばしノンビリしよう!と思った。
だが、ここ魚沼の道の駅は そんな細やかな贅沢も許してくれないようだ。
後方で気になるアナウンスが耳に入る。
「皆さん、おはようございます! 今日はこれから南魚沼産コシヒカリを大盛り大サービスいたします。でもたくさんの量を用意できませんでした。ここにある限りです。ご希望の方は順序良くお並びください」
正確ではないが上記のような内容のアナウンスが終わると、このテント内のお父さんの前に長蛇の列ができた。
いつものことで並ぶのは、年配女性がほとんど!
オバンたちはいつ、どこから湧いてきたのだ? まだ朝10時前だ。
確かに道の駅駐車場に観光バスは止まっているが、神出としか思えないように彼女らは現れて群がる。
そして、このお父さん、タライに入れた米を枡に山盛りにし、それをビニール袋に移し、列を作っていたオバン一人一人に手渡していた。
1升枡だったか?山盛りにしたそのお値段は覚えてない。
お父さんの足元を見た。
南魚沼産「天地米」しおざわコシヒカリの30kg袋。この袋を開けて、盥(タライ)の中にブチ撒けている。
これはもうホンマモンだ。
オバさんたちに負けずに並んで買うしかない!
なぜだ?
東京なら「コシヒカリ」だろうが、「コシクダケ」だろうがスーパーやデパートでいつでも手に入る。
現地だからといって「安い、美味い」とは限らない。時にして現地だからと期待した分だけガッカリ?失敗することもある。
なのに並ぶ!
この時のセールストークに負けたのか?! 雰囲気が勝ったのか?
2袋買ってしまった! もう一回言う、お値段は覚えてない。
なにが言いたいのか? メンドーーだ.
結局、後日帰宅後、食してこの時買った「コシヒカリ」に不満はない。
案の定、現地だからといって飛び抜けていたわけでなく、それなりの価格と、それなりの美味しさだった。
魚沼周辺の寺社を巡って夕方新潟市内に入る。いつものように安いホテルにチェックイン。
前々から連絡してあった新潟市内に住む古くからの友人に久しく会う。
夫婦で現れた友は別のホテルのレストランに招いてくれた。
夫婦ともに東京に数年住んでいた。2人は結婚とともに男の実家がある新潟へ戻った。
何年も会ってなかったが、彼らは少しも変わってなくカワイイ夫婦になていた。
積もる話に場所を変えても、時間はアッと言う間に流れる。
深夜に戻ったホテル。7時頃から飲んでいたから即就寝。
翌朝、ホテル受付に預けられていた。
ダンナが届けておいてくれたらしい。
新潟は岩船産の米10kg。
彼は越後下関の農家出身。今も田畑はあるが人に貸し、自分では少しだけ農業らしき真似事をしてるようだ。
田の賃料は現物で貰うこともあるらしい。そんな米の一部なのか詳細は不明。
東京に戻ってこの米を炊いていただいた。
新潟米と言えども、所詮米は米だ。
だが貰い物、タダほど美味しいものはないはずだ、と高をくくって口に入れた。
美味い!!!!
その程度の美味しさではなかった。
美味しさは飛び抜けていた。美味いぞー!
5月の事だから「新米」とも言えないのに、大袈裟だが、生まれてこんなに美味しい米を経験したことは無い。
全く大袈裟だ! しかしホントに美味しかったのだ。
普段、どれだけ安い米を喰ってるのか!? と疑われる。
いや普段も米だけは比較的高い米を仕入れている。
そしてこのブログでは基本「高価な美味い物」は紹介しない。
そんなものは、この東京では金さえ出せば、何処でもありつける。
だが、この米については、書かずにいられない。
米袋に記されている通り「農家 自慢のお米」だった。
この米問題はまだ先がある。
次回にします。
▼米を手にしてルンルン気分で訪れた新潟市最初の参拝先は「湊稲荷神社」。
▼当社は江戸時代、享保元年の創建。
主祭神は「宇賀之御魂神」。
東京から来た事を伝えると若い宮司さんがビックリしてた! おそらく呆れかえっていたのだろう。
「東京からこんな小さな神社までやってくるのか?」と。
▼「願懸け高麗犬」? 有名らしい。
普通の狛犬のように左右に対で並んでいた。
狛犬の部分がグルグル回るようになっているので、回しながら願い事をするそうだ。
「廻る狛犬」は全国でもこの神社だけとかで、回しにやってくる遠方からの参拝者も絶えないとか。
きれいな明るい境内は、9時半の朝陽に照らされキラキラ輝いているようでした。