円如寺→農溝の滝→鏡忍寺へと進んで来ました。
▼小松原山 鏡忍寺の御首題・御朱印です。(日蓮宗/千葉県鴨川市広場1413)
▼鏡忍寺の御首題。
▼鏡忍寺の御朱印。
▼御首題・御朱印は境内左奥の庫裏「総受付」でいただけます。
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▼鏡忍寺はJR外房線「安房鴨川駅」から20分近く歩くことになります。
▼鴨川市の住宅街の中にある寺から海側に1km強進めば「鴨川シーワールド」です。
「鴨川シーワールド」は1970年開業、その後似たような海洋レジャーセンターで、
▼横浜市にできたのが「八景島シーパラダイス」。
東京の人間を観光に誘うのに地理的に有利な側は明白です。
後発ですので、当然競合他社の施設は研究済み。
「鴨川シーワールド」が現在も元気なのが不思議なくらいです。
かつて外房勝浦に、やはり南国をイメージした複合レジャー施設「行川アイランド」がありましたが、2001年に閉園されています。
東京のあの「豊島園」さえ2020年に閉園に追い込まれていますので、レジャー施設も長生きが難しいのでしょう。
人々に常に新たな興味を持たれるもの、ストーリーを与え続け、飽きさせない。
それが途切れた時が「閉園」となるのでしょう。
「日蓮ワールド」に歴史はあって続いても、常に新しいストーリーを作り続ける必要はないかもしれません。
▼「ワールド」なんて書いてしまいましたが、鏡忍寺は本山(霊蹟寺院)ですので「日蓮ワールド」と言っても叱られないでしょう。
▼総門前に「小松原法難霊蹟」の大きな石碑が立ちます。
そもそも一般的用語ではない「法難」とは何? ですが、wiki が分かりやすい。
仏教に対する弾圧事件のことであり、仏法にとっての災難あるいは難儀であるため、仏教側からの用語として、このように呼ばれる。 弾圧する当事者側からでは、廃仏という用語がある。
日蓮はその「法難」に何度も遭遇していると伝わっています。
鎌倉の「松葉ヶ谷」に「龍ノ口」、「伊豆」、そしてここ「小松原」での事件を
「日蓮四大法難」というそうです。
現在はありませんが「小松原」は当地の古い名称でしょう。
「四大法難」の他にも様々な弾圧・難儀に会う日蓮ですが、
新たな宗教思想は大概、既存の宗派や権力から批判弾圧されています。
しかし、伝承とはいえ日蓮ほどの経験をした宗教者はいないのではないでしょうか。
「日蓮の法難ワールド」状態です。
まるで国民を分断してしまった「トランプ大統領」と似たような側面を持った人物だったかもしれません。
こんなことを文字にすると日蓮宗の方々からお叱りを受けるかもしれませんが、
トランプは決して悪人ではないのです。
一言で言えば「ロクデナシ」かもしれませんが、支持者も米国民の半数はいるのです。
しかし「ロクデナシ」と批判された側から見れば、相手も同じ「ロクデナシ」か、
さらに「ヒトデナシ の ロクデナシ」なのです。
ある面から見てとんでもない「ロクデナシ」は「難」を避けられません。
トランプの米国でも「リンカーン」や「ケネディ」など4人の大統領が暗殺され、未遂に救われた「レーガン」などもいます。
そこには偉大であればあるほど「ロクデナシ」感も大きく見る人間がいるのでしょう。
強烈な個性の元、偉業を成し遂げる人物に「難」はツキモノなのでしょう。
▲▼境内に入るといきなり目に飛び込んでくるのは「槇」の大木。
▼「降神槇」と呼ばれ、日蓮一行が襲撃された折、槇木の上に鬼子母神が現れ、日蓮は命拾いされたと伝わります。「日蓮ワールド」なのです。
▼「鐘楼」の右隣は「三十番神堂」。
▼寺で唯一優雅な建物は「祖師堂」で2007年の再建。
▼扁額は御朱印に筆書きされた「刀杖難趾」。
「刀杖難」とは刀や杖で迫害される法難のことだそうです。
▼「本堂(仏殿)」は昭和に入ってからの再建。
▼「鬼子母神堂」は江戸時代の建物だそうです。
▼「法難堂」。
寺の名称にもなっている、「小松原法難」で命を落とした日蓮の弟子「鏡忍坊」を祀るお堂です。
▼中央は「日蓮大菩薩」。墓というより供養塔でしょうか?
小松原日蓮法難ワールドは、まだまだ見所がありましたが、いつものように時間切れ。
▼「帰りますよ! 」と声かけ。
カァーではなく「アァーー!」と、ソッポを向いてバカにされました。
カラスから被る毎度の「難」です。