▼小岩神社の御朱印です。(東京都江戸川区東小岩6-15-15)
▼小岩神社の御朱印(2021年)。
▼小岩神社の御朱印(2017年)。
2021年の御朱印は時節柄書置きでした。
また「甲和の里」の筆文字が加えられていました。
721年の古文書には「甲和里(こわり)」という集落があったと記録されているそうです。
その「甲和(こわ)」という名称が転じて「小岩」と呼ばれるようになったそうです。
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▼小岩神社はJR「小岩駅」から東に7、8分の住宅街に鎮座。
東京23区でも東端に位置する江戸川区。
さらに区内のほぼ最東端ともいえる小岩地区は、昔からガラの悪さ、治安の悪さなどがイメージされています。
しかし、何を根拠にマイナスイメージが表面に出されているのかよくわかりません。
たとえば、刑法犯の件数で23区を比較すると
1「新宿区」、2「足立区」、3「世田谷区」、4「江戸川区」の順となります。
1位の「新宿区」は歌舞伎町を擁するのが一番の要因かもしれません。
「足立区」は原因不明ですが何事も最低ランクと話題になる区なのでやむを得ません。
そして「世田谷区」と「江戸川区」は、人口の多さが刑法犯件数を押し上げているのでしょう。
いずれにしても刑法犯件数は人口に対する比率ではなく、単に件数ですので一概に比較はできません。
そして、江戸川区内の小岩地区でも刑法犯が突出しているわけでもなさそうです。
そんな中で「小岩」のマイナスイメージは、何が原因かと考えると、
やはり駅周辺の歓楽街がそのイメージを形成しているかもしれません。
現在は詳しく知りませんが、かつては南口の「地蔵通り」周辺は風俗店などが密集し、
ほかでも夜毎、客引きや酔っぱらいがカオス状態を作り上げていた雰囲気が
「ガラの悪さ」というイメージを形成していったのでしょう。
小岩地区の一般住民には迷惑な汚名ですが、
マイナスイメージを返上するには、いろんな意味の街浄化、住民の意識、行政の行動とPRなども必要かもしれません。
さて「小岩神社」は、
そんなマイナスイメージと、駅前ともはかけ離れた静かな住宅街に鎮座します。
この神社でも創建は不明ですが、当初は隣県の行徳にあり、1536年には「五社大明神」「五社明神社」と呼ばれ、地域の尊崇を集めていたそうです。
天照大神を祭神とし、1840年に当地に遷座され、明治に入って「天祖神社」、その後「小岩神社」と名称を改められています。
境内を見て回りましょう。
社殿の左脇に置かれているのは「わらじ石」と「三峰神社」。
神社より寺院でよく見かける奉納「わらじ」は、やはり足腰に関連する願いや感謝なのでしょう。
▼開かれた「神楽殿」には神輿が置かれていました。
「神楽殿」は閉じていてはいけません。
毎日の扱いが大変でしょうが、オープンでなければ神社の勢いが感じられません。
▼「稲荷神社」は境内で唯一華やいでいます。小岩の歓楽街には負けますが・・・。
▼スマートな神狐は、まるで写真を変倍したような姿です。
▼こちらは「和魂(みたま)神社」。
その名の通り「魂」を「和」める、戦没者を祀る神社です。
▼とってもいい表情の狛犬たちが英霊を守っています。
▼「水神社」です。
神社巡りをしていると、全国に境内社に「水神社」が多いことを知らされます。
現代では便利に水が蛇口から出ることが、いつまでも当たり前ではないかもしれないと気づかせてくれる神社です。
でも水害などを鎮め願う神社かもしれません。
▼小岩神社が古社であることを一番に感じさせてくれる神域です。
▼「山王三社大神」と刻まれた石の祠は「日枝神社」。
その右は何の像でしょう?
猿のようにも見えますが、篭に入れて担いでいる中身もわかりません。
山王社なので、やはり猿でしょう。
▼一番高い位置の「浅間神社」は溶岩を周りに配置して、ごく小さく富士塚を模しています。
▼石というより「小岩」です。
小岩のマイナスイメージなど微塵も感じさせない
「甲和の里」(こわのさと)のナイス神社でした。
▼小岩神社から徒歩5、6分で着く「聖徳宮」の記事です。