▼大悲山 笠森寺(笠森観音)坂東三十三観音 第31番の御朱印です。
「かさもりじ」天台宗()
初めて参拝してから5年後の再訪です。
そして、この時初めて「重ね印」をいただきました。
他の人の巡礼記録を見ていると、重ね印で朱印帳や、おいずるが真っ赤になった写真にお目にかかることがあります。
そんな方々の真似事をして見たかっただけです。単純で、愚かなことかもしれません。
当初からそのつもりで参拝しないと、過去にいただいた御朱印がある朱印帳を持ち歩くことはありません。
結果、二度三度訪れる寺社でも改めて御朱印をいただくことがほとんどです。
坂東も杉本寺から始まり4番までの鎌倉や、13番の浅草寺はたびたび訪れているのに重ね印はいただいたことがありません。
もっとも2巡目、3巡目を完結する思いでいただかなければ、重ね印も意味をなさないかもしれません。
この時は興味本位だったので、非難されたとしても甘んじて受けます。
▼「笠森観音」は房総半島の根っこの方に近い真ん中にあります。
3kmほど東には「長福寿寺」という商機たくましく感じる寺もあります。
御朱印収集者にはそちらの方が人気があるかもしれませんが、ワタシには一度訪れてビックリ! 二度と伺うことはない寺でした。
もちろん、1200年以上の歴史を持つ笠森観音は、まだ二度しか参拝していませんが、
何度訪れてもその都度感動できる寺だと感じています。
比較するような事柄ではないですが、2つの寺が近くにあるのでつい余計な事を比べてしまいます。
▼広い駐車場から、丸石を使い整備された階段の参道が始まります。
その先に何が現れるか? 本堂はどんなんか?
▼初めて訪れる人は先が見えない急な階段にあえぎながらも期待とともに一段一段、歩を進めます。
楠の巨木は根っこにある穴をくぐれる霊木。
穴をくぐって子授け観音にご挨拶する仕掛けになっていました。観音像は比較的新しいもののようです。
▼こちらは古い石碑が後方に見えます。芭蕉も生前に寺を訪れ句を奉納したそうです。
▼さらに途中にある、こちらも新し目の案内。参道を横にそれてみます。
寺の境内に神社。何の不思議もありません。
寺の守護神だったのでしょうか?
詳細はわかりませんが「熊野神社」ですので、それとはちょっと違うようです。
▼ようやく仁王門が見えてきました。
▼坂東三十三観音を巡ってきた人は結願の那古寺が間近なことを実感します。
▼文化財の本堂は、観音堂へ続く急な階段が口を開けて待っています。
ここは海抜90mほど。岩の上に建つ四方懸造りの本堂の高さは約20m。
木々が邪魔してよくわかりませんが、四方懸造りということなので岩をまたぐように、岩を包み込むように建てられているようです。
▼蓮華廊? でいいんでしょうか。
中華レストランの名称にもなりそうだと、罰当たりな連想。蓮華は観音様に欠かせない。その世界に繋がる通路ということでしょうか?
▼靴を脱いで上がる階段は、踊り場で90度に向きを変えます。
高所恐怖症気味なのに高いところはキライではない矛盾を抱えています。
しかし、情けないことに手すりを頼りにしないと、どうにも心もとない急峻さです。
十一面観音にご挨拶したら観音堂をグルッと巡る回廊を進みます。
回廊に張り巡らされた欄干は膝上程度の高さしかありませんので、思いっきり建物側に身を摺り寄せるようにして歩きます。ブザマです。
吸い込まれそうな真下ではなく、房総の低い山並み遠望していると暴走してた恐怖感がスーッと消えていきました。
しばし、秋が近いことを感じさせられる風に吹かれながらボッーとします。
普段からボッーとしてますが、ここではチコちゃんに叱られることはありません。
海抜90mと建物高さ20mを足して約110mの高みでいただいた重ね印の朱印帳を手に階段を降ります。
▼「坂東観音」と「ご近所」の記事。