▼華林山 慈恩寺の御朱印です。(天台宗/埼玉県さいたま市岩槻区慈恩寺139)
▼ 慈恩寺 坂東三十三観音霊場 12番札所の御朱印は専用納経帳に「重ね印」をいただきました。
▼改めて別の朱印帳にいただいた 慈恩寺 坂東三十三観音霊場 12番札所の御朱印。
「重ね印」というのは不謹慎を覚悟で言えば面白いものです。
大概、二つ目の重ね印でも日付を記入していただけます。
しかし、3つ目、4つ目、5つ目の重ね印となると、
もう日付など書き込むスペースは少なくなっているはずです。
どうなるのでしょう?
3つ目以上をいただいた経験がないので分かりませんが、おそらくスペースがなくなったら日付は省いて朱印だけ押すのでしょう。
先輩方の「重ね印の達人」の画像を見ると、全面「真っ赤」になっています。
そんな御朱印は羨ましくも感じます。
ところで神社に「重ね印」は あるのでしょうか?
経験はありませんが、お願いすれば拒否はされないと思われます。
しかし、ここ数年のコレクター達は、同じ御朱印は欲しくないはず。
食指が動くのは「月替り」や「限定」なので、
過去にいただいた御朱印に同じ印をいただく事はないでしょう。
でも「月替り」や「限定」は何度も訪問して手にします。
御朱印コレクターが、ある部分で決定的に分かれるのは、「そこ」にあるかもしれません。
多くのコレクターは「重ね印」だけ いただいて帰る事はありません。
別に直書きいただける御朱印が可能ならば、お願いするのです。
本ブログの姿です。
いろいろ矛盾しますが、コレでイイのだと自己弁護します。
御朱印に対する姿勢は、それぞれでイイのでしょう。
--------------------------------------------------------------------------------------
▼寺は市のはずれ岩槻区にあり、最寄は東武野田線「豊春駅」になりますが、寺まで2km近くあります。
1時間に1本くらいのバスも運行されていますが、バス停からも1kmほどあります。
やはり車でないと行きにくい場所になりますが、
坂東三十三観音霊場を巡るなら、基本は徒歩。
バスを利用せずとも「豊春駅」から30分以内には十分着くでしょう。
▼いつものように前半の写真は、初訪問の2012年のものを数枚掲載します。
▼本堂1843年に建立されたそうで、2012年当時は少し「くたびれた」感じでした。
本堂前の境内はガランとした感じで、広いだけに物足りなさを感じます。
▼2020年の本堂は屋根も葺き替えられ、全体も改修されており元気になっていました。
▼もう一度、2012年に戻ります。
▼寺の正式名称は「慈恩教寺」らしいです。
▼ここからは2020年の再訪時の写真になります。
1691年建立と伝わる山門は変わっていません。
慈恩寺は9世紀、慈覚大師(円仁)によって創建された古刹です。
坂東33ヶ所観音霊場の12番札所で、本尊は「千手観音菩薩」。
最盛期には60以上の塔頭を有していたそうです。
さて、写真の説明ではなく話は少し脱線します。
と言ってもいただいた御朱印についての話です。
記事冒頭に掲げた御朱印をもう一度見てください。
御朱印中央の墨書きは、通常は「千手観音」などの本尊の名称か、「大悲殿」「大悲閣」とされます。
しかし、慈恩寺は山号と寺号の「華林山 慈恩寺」になっています。
坂東33ヶ所観音霊場のうちでも、確かここだけが山号と寺号です。
その理由はわかりません。
どちらでも良い事かもしれませんが、
やはり坂東三十三観音霊場でも唯一の墨書きがあります。
それは、普通は寺の名称が書かれる左下が「執事」とされている事です。
もちろん、揮毫いただいた方の役職名でしょうが、
坂東に限らず、初めて目にしました。
驚くような事ではないかもしれませんが、
この内容の墨書きが、他に例を見ないだけに不思議に思います。
「執事」という役職名は、寺院ではよく使われるのかもしれませんが、
一般日常では使われる事は少ないでしょう。
「執事」と書かれた文字を見て別なことを思い出しました。
アンソニー ホプキンスです。
ブッカー賞という英国の文学賞を受賞した、カズオ イシグロの作品「日の名残り」が映画化されています。
その映画の主演者アンソニー ホプキンスの役どころは
「執事」でした。
小説は読んでなく、もう何年か前に映画を見ただけですが、
アンソニー ホプキンスならではの微妙に感動深い内容のヒューマンドラマでした。
ホプキンスの「執事」と、慈恩寺の「執事」さんとは何の関係もないのですが、
別な作業中にもかかわらず、気持ちよく御朱印対応いただいた慈恩寺の
「執事」さんに感謝です。
坂東でも他にない墨書きの内容は、
つまらない脱線記事で文字数を費やしてしまいました。
▼堂内は前回訪問と大きく変わっていません。
▼「慈光航渡」とは「この世は苦しみの海で、慈悲の心で衆生を救済し、現世の苦悩から解放させることは、舟で人を渡すようなものだ」という仏教用語だそうです。
▼「びんずる」さんもそのままです。以下、境内点描は説明省略です。
2度も参拝している慈恩寺ですが、寺の近くに建つ玄奘三蔵法師の霊骨塔には行けていません。
他にも見落としている箇所もあるので、
機会を見つけ、三度訪問してみましょう。
▼「慈恩寺」を含めた坂東6番〜15番の記事。
▼同じ名称の山形の素晴らしい寺「慈恩寺」の記事。