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御朱印迷宮

関東を中心とした寺社の御朱印記録です。参拝・収集目的に少しでも役立てば幸いです。

江島杉山神社の御朱印(東京・墨田区)〜鍼術の神は「一つ目」が欲しかった! 鬼平と忠臣蔵の町に残る弁財天

江島杉山神社御朱印です。(f:id:wave0131:20200525185640j:plain

▼同じく、江島杉山神社御朱印(2013年)。
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神社は江戸時代まで、中央の大きな朱印「本所一つ目 大弁財天」として庶民に信仰され、江戸名所ともなっていたそうです。

 

▼江島杉山神社本所一つ目 大弁財天」は、本所「一之橋一つ目橋)」の南に鎮座します。JR「両国駅」から徒歩7、8分でしょう。

 

▼「両国駅」から歩き、江戸三十三観音の札所でもある「回向院」を左に見て「一の橋通り」を南に進みます。

f:id:wave0131:20200601173506j:plainこの通りは江戸時代には「一つ目通り」と呼ばれていました。

 

▼江戸時代の低湿地帯の整備地である本所に縦横無尽に張り巡らされた運河の一つ「竪川」に架かる橋は今は「一之橋」と言います。

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江戸時代は「一つ目橋」と呼ばれていたので、そのまま通りの名前になっていました。

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橋は西から「一つ目」・・・・「六つ目」まであり、それぞれの通りのうち「三つ目通り」「三つ目通り」の名称は現在も使われています。

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▼この界隈は池波正太郎の「鬼平犯科帳」の舞台でもありますが、一之橋は赤穂浪士吉良上野介の首級を掲げ、泉岳寺へ向かう際に最初に渡った橋でもあったそうです。f:id:wave0131:20200601174442j:plain

▼江戸時代の名残を色濃く残す界隈ですが「竪川」は首都高7号線の橋脚で埋めらていて風情もヘチマもありません。f:id:wave0131:20200601174504j:plain

 

▼「一之橋」を渡ると直ぐに、左手に鳥居が見えてきます。

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▼鳥居脇に墨田区が設置した案内板は分かりやすく、江戸時代と現代を繋ぐガイドとしてとても良くできています。

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ちょっと理解しにくい名称の「江島杉山神社」の読みは「えじますぎやま」です。

「杉山」という人物と、神奈川の「江ノ島」との関わりが分かりやすい説明です。

 

▼住宅に挟まれた窮屈な参道を進みます。

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▼参道を抜けると視界が広がり神社全体が見渡せます。

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▼神社名と祭神なっている「杉山和一」の説明。

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杉山は今や日本の街中のどこにでもある鍼灸医院の先駆者だったようです。

しかし、時どき時代劇に出てくる「杉山検校」は悪役に仕立てられていることが多いかもしれません。

 

▼杉山和一の業績が認められ、大正13年正五位が追贈されたのを記念して建てられ、点字が刻まれている珍しい石碑です。

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神社と「杉山」と「江ノ島」の関係は、神社FBの情報が簡潔で分かりやすいようです。

御祭神である杉山和一検校は篤く信仰した神奈川県江島神社の岩屋で管鍼術を授かり、将軍綱吉の病を治癒させた功により賜った領地に江ノ島弁天を勧請し「本所一ツ目弁天社」となった。

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将軍綱吉の病を治癒させた功により賜った領地」が、この神社の鎮座する地ですが、なぜ、ここ本所「一つ目橋」だったのでしょう。


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その言い伝えは、眼の不自由な杉山に将軍綱吉が褒美として「何が欲しい?」と問うと杉山は、見える「眼が一つ欲しい」と答え、その杉山の望みどおり、綱吉は「一つ目」の地を与えたそうです。

 

ウソかホントか、江戸時代の言葉遊びか、とんだトンチです!

しかしこの話は、作り物としてはあまりに出来過ぎです。真偽は不明!

 

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▼社殿の右隣に「杉多稲荷神社」。なんで「杉多」かは不明だそうです。

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杉山」に「杉多」と混迷を深めます。この神社は正に「迷宮」です。

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▼その「迷宮」の入口の「いわやみち」です。

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▼江島杉山神社の目玉「本所一つ目 大弁財天」です。

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神奈川の江の島岩屋を模して1793年に作られたそうです。

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▼岩窟の正面に「大弁財天」。

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▼その右に「宗像三姉妹像」。

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宗像大社総本宮とする、日本全国各地に祀られている三柱の女神です。

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▼左には「宇賀神」が祀られています。

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▼弁財天の使いが白蛇だそうですので「人頭蛇身」の姿の宇賀神さんです。

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▼境内南にある鳥居。

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▼「銭洗」もあります。

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▼「美玉洗」は授与所で勾玉を授与し、美と長命を願って清めるそうです。

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▼授与所にもなっている「杉山和一記念館」は2016年にできたそうですので、最初の訪問時にはありませんでした。

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▼南にある鳥居を出るとアニメファンなら知っている「藤原模型店」ですが、看板が書き換えられ「藤原豆腐店」になっています。

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アニメは詳しくないので

神社の東にある清澄通りまで歩きます。

▼竪川に架かる2番目の橋「ニ之橋」。

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現在は「一之橋」と「ニ之橋」の間に2つ小さな橋が架けられています。

「ニ之橋」は「鬼平犯科帳」にその名称が何度も出て来ます。

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長谷川平蔵がかけずり回った地域で、大川から舟で乗り漕ぐ竪川は無残な景観となってしまっています。

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▼軍鶏なべ屋「五鉄」があったのは「ニ之橋」の北詰あたりだそうです。

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▼「五鉄」の姿はありませんが、1854年創業のお茶を商う店は残っています。

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▼橋のたもとには本所の生まれの「北斎」もガイドされています。

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▼「本所立川」の当時は竪川の水運を活かし材木問屋密集していたそうです。

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さらにもう一ヶ所。

▼江島杉山神社の北側、回向院の近くに「吉良邸跡」があります。興味のある方は足を延ばしてください。

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吉良邸跡と言っても街の一画が公園のようにされているのみですが、

往時の吉良邸が偲ばれる「なまこ壁」に囲まれ、吉良上野介の像や、首が洗われたとされる「首洗いの井戸」や供養碑が残されています。

 

 

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