▼大道山 長安寺の御朱印。(臨済宗妙心寺派/京都台東区谷中5-2-22)
快く引き受けていただいた本尊の御朱印には「西国二十二番」のスタンプがあります。
調べると「上野王子駒込辺三十三ヶ所観音霊場」の22番札所のようでした。
江戸時代に人気を博した観音霊場で、ほとんどの寺院が現存しています。
観音に限らず霊場は時とともに興隆と衰退を繰り返しているのでしょう。
そういう意味では、現在の御朱印ブームは霊場の興隆期かもしれません。
本堂しかないような寺ですので、参拝者は嫌でも本堂に入ることになり、そこで全てが分かります。
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▼長安寺の門前で七福神のルートを確かめ合っているのでしょうか?
おかぁさん二人の姿を微笑ましく感じます。
ここでも人力車に出会いました。
正月とはいえ一般観光客が訪れる寺ではありません。
おそらく谷中七福神を人力車で巡っているのでしょう。
ちょっと調べて見たら、こんなページがありました。
■衝撃価格!1人で乗って9,980円、2人で乗ったら1人5,980円
上野発と田端発があり、約3時間のコースだそうです。
とっても安く感じます。
歩くのが基本ですが、人力車に揺られガイドを聞きながら優雅に七福神を巡るのも悪くはありません。
▼長安寺のはじめは「長安軒」と名乗り、1712年に「長安寺」となり現在地に移転して来たそうです。
▼この寺も小さいので、伽藍にらしさを見つけられず、禅寺であることを忘れてしまいそうです。
▼2020年の9日は、すんなり参拝と御朱印をいただけました。
▼2012年の7日は、この有様でした。
本堂の前に少しスペースがあるだけで、境内は10人も押し寄せるとマンパイ状態になってしまいます。
▼墓域に足を踏み入れなければ、本堂全体を見ることはできません。
▼案内はないと書きましたが、本堂のガラス扉に「朱印帳への直書きの御朱印代は300円→500円の変更」案内がありました。
▼最近は欧米人の方も見かける七福神です。来るもの拒まずです。
▼「寿老人」は本堂内の見上げる位置に祀られています。
鹿を従えた等身大の寿老人像も珍しく、家康が納めたものだと伝わりますが、
家康の没年と寺の創建が合わないように思います。
他の寺から移されてきたのかもしれません。
かなりブラックな寿老人です。もともとは金箔だったかもしれません。
七福神期間しか開帳されないのですが、ろうそくと線香で黒ずんだ様子が時の流れを感じさせられます。
なにか不思議な寿老人を見ているようで見つめていた眼が凍りました。
でも、墓域には狩野芳崖の墓や古い板碑があるそうですが、見逃しています。
小さい寺はカメラを手にしながらウロウロするのは、いつも気が引けます。
▼長安寺を出て、最近こんな店が目立つようになった谷中の細道を「護国院」に向かいます。
写真は「絵馬堂」と看板にありました。和食屋さんのようです。