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御朱印迷宮

関東を中心とした寺社の御朱印記録です。参拝・収集目的に少しでも役立てば幸いです。

綾瀬稲荷神社の御朱印(東京・足立区)〜しょうぶ沼公園と足立郷土博物館へ寄り道して見えてくる綾瀬

綾瀬稲荷神社御朱印

あやせ いなり じんじゃ主祭神:宇迦之御魂神(東京都足立区綾瀬4-9-9)

 

綾瀬稲荷神社御朱印

 

綾瀬稲荷神社御朱印(2019年)。

右上の「五兵衛神社」は、明治から昭和まで使用されていた当社の名称です。

 

綾瀬稲荷神社御朱印(2023年)。

日付以外すべてスタンプでしたが、なかなか面白い書体で揃えています。

大坂冬の陣の年に創建され現在まで「稲荷神社」「五兵衛神社」「綾瀬稲荷神社」と改称されてきています。

 

御朱印は境内左奥の授与受付でいただけます。

▼呼び鈴のブザーを押せば丁寧に対応いただけます。

 

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▼神社はJR・メトロ「綾瀬駅」北側のすぐ近くに鎮座します。

 

▼神社は綾瀬駅から徒歩数分で、住宅地のど真ん中にあります。

駅のすぐ近くで千代田線を使えば大手町まで20分くらいですから、

住宅地としては便利で神社がマンションに囲まれてしまうのも無理からぬことです。

 

▼この参道は正面ではなさそうです。

▼右折すると、こちらが表参道正面のようです。

▼鳥居や社殿は勧請された京都の「伏見稲荷」の方向、西を向いています。

▼鳥居をくぐるとすぐ右手に「手水舎」がありますので清めましょう。

▼参道に戻ると石灯籠、ニノ鳥居、拝殿と直線的な構図が緊張感を生んでいます。

▼二ノ鳥居は高さもなく、古そうです。

▼額は「稲荷社」と超簡素。

▼二ノ鳥居は江戸時代後期の建立でした。

産土神として稲荷神を祀った1614年の創建当時の江戸時代は、まさに村の鎮守だったのでしょう。

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この地域を金子五兵衛が新田開発した「稲荷神社」時代はどんな様子だったのか知る由もありません。

▼社殿前に凛々しいキツネさまが一対。

▼その後ろに申し訳なさそうに控える狛犬

それにしても、こちらの吽形の情けない顔がなんとも愛らしい! 決して寄進者の圓丈師匠に似てませんが・・。

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▼こちらは威張っています。

▼そして左右の狛犬は座布団のような上に座り、手前には茶托扇子手拭い

この狛犬は落語家の三遊亭圓丈の寄進によるものだそうです。

落語家の寄進らしく犬の前に「噺家道具」が置かれているのです。

狛犬に大きな興味はありませんが、これはかなり珍しいように思います。

しかし、落語ファンや狛犬ファンには常識かもしれませんね。

圓丈師匠は

▼圓丈師匠寄進の狛犬の手前足元にも遠慮がちな狛犬が。表情は遠慮していません。

▼権現造の美しい社殿は昭和後期に造営されています。

▼2度目の訪問の2023年には奉納花が華やかさを演出していました。

▼多くの神社で昭和の建立社殿には目立つような彫刻は見られません。

▼境内を見て回りましょう。富士塚があります。ここにもあるのか?という思いです。

いったい都内にどれだけの富士塚があるのか見当もつきません。

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少なくとも蟻塚より多くある事は間違いありません。

御朱印を収集していなければ富士塚というものさえ、まったく知らなかったことです。

いずれにしても富士山が世界遺産になる、ず〜〜〜〜と前から富士信仰が人気だったという証拠みたいなものです。

▼頂上の「浅間神社」。

特に多くの富士講が組まれた江戸時代で人気だったのでしょう。

当時は綾瀬が江戸の範疇だったかどうかは知りませんが・・。

▼現在は登れませんが、姿の美しい「綾瀬富士」でした。

▼「三峰神社」です。

▼かつては主役だったかもしれません。

▼脇に「弁財天」「稲荷神社」と刻まれた小祠。

▼こちらは「弁財天社」。

 

神社周辺に寄り道してみます。

▼神社に隣接して、かつての別当寺「観音寺」があります。

▼荒川辺八十八、荒綾八十八の札所になっているようなので御朱印もいただけるのでしょう。

 

神社の近くの一区画にとんでもない「お屋敷」がありました。

▼屋敷の表は寺の山門のような構えでした。

▼これはお屋敷の裏手にある「信長塀」。

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どうやら新撰組ゆかりの江戸時代からの名門のお屋敷であるようです。

▼屋敷内には稲荷社のようなものもあるのか朱色の鳥居が覗けました。

 

▼神社から北に歩くと東京武道館があります。写真は wiki からお借りしました。

f:id:wave0131:20190709173338j:plain荒神が動き出しそうな前衛的なデザインの建物は日本武道館とは対照的です。

武道館のある公園は綾瀬駅から逆Uの字を描いて広く延びていて、四季折々の花や木々が人々の目を楽しませてくれる憩いの場であるようです。

23区内でも外周にあたる区域だからこその気持ちの良い公園です。

 

▼武道館から1kmほど北に歩くと環七の手前に「しょうぶ沼公園」があります。

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6月の半ば、菖蒲は花盛りでした。

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もちろん無料の公園ですので、そんなに広くはなく菖蒲の本数も多くはないかもしれませんが、とても見ごたえのある「しょうぶ」たちが咲き誇っていました。

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詳しくは知らない綾瀬の街ですが、なかなかやるもんです!

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季節の良い時は「しょうぶ沼公園」から、さらに北に1.5kmほど歩きましょう。

もうほとんど埼玉県の境に近いところに・・・

▼「足立郷土博物館」があります。

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全国各地にある民俗資料館とか郷土資料館の一つで、サラッと見るとどこも同じような展示内容に感じますが、地域それぞれに特徴があります。

そういう地域の歴史や暮らしに興味のない人にはここでお別れです。

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博物館というには、幾らか仰々しいようにも思いますが、通常200円の入場料が毎月第2、3土曜日をはじめ無料の日がたくさんあって博物館サマサマです。

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時間をかければこと細く地域の歴史が勉強できます。

とりわけ近年の地域の様子が多く紹介されています。

▼農業中心だった半世紀以前の地域の田畑にあった姿は日本の片田舎と全く同じものです。f:id:wave0131:20190709173240j:plain

若い人には上の写真も、下の写真も意味不明かもしれません。

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▼再現されているのは昭和30年代の一般的な家屋でしょうか?

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▼当時は毎朝宅配される牛乳瓶を受ける箱が、当たり前にどこの家にもありました。

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しかし、牛乳やヨーグルトを毎日宅配で購入できる家庭は裕福組だったかもしれません。当時は「宅配」という言葉はなく「配達」でしたが・・。

 

▼かがんでタライの洗濯物をゴシゴシする日本の主婦の重労働を解放した文明開化の革命的な洗濯機です。2本のローラーの間に洗濯物を通して水を絞るハンドルがありました。f:id:wave0131:20190709173300j:plain

全く現在では考えられないくらい不便でバカバカしい品々ですが、ワタシたちのオバァちゃん達にとっては、とんでもなく有難い文化製品であったのです。

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▼地域の、というか都会の戦後10年から20年くらいの一般的な茶の間でしょうか?

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▼昼食か夕食かわかりませんが、1955年頃の勤め人の一般的食事だそうですが、2019年、この内容の夕食が出てきた場合は「フザけんなぁ〜」と啖呵を切って「ちゃぶ台返し」間違いないでしょう!

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でも、そのあとは、一人「ラヂヲ」を聞く羽目になります。

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▼そんな、ささくれた心は博物館の裏手にある庭が手当てしてくれます。

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▼右の石の塊に「千住新橋」の文字。荒川にかかる橋のたもとにあった標がここに?

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このブログでは度々ですが、今回も訪問した寺社の話より周辺街歩きの言葉が多くなりました。

しかし、寺社と朱印目的だけでその地域を訪れるのではなく、朱印集めに余裕ができてきたらでイイのですが、寺社の周囲にも眼を向けられる時間ができるようになれば、きっと、やっと御朱印を語るに足る、と言えるかもしれません?

 

今日も、綾瀬稲荷神社さまありがとうございました。

 

[20119.07.11-rewrite 2023.06.16]

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