【17.11.12-rewrite 21.07.08 】
▼伊豆山 大明王院 熱海別院の御朱印。(真言宗醍醐派/静岡県熱海市伊豆山837)
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▼小田原を出て熱海の街に入りました。
熱海
▼尾崎紅葉も予想もしなかったでしょう、この描写は今じゃ完全「DV」になる。
その昔、熱海は新婚旅行のメッカでした。
80歳代くらいのおじいちゃん、おばあちゃんが若かった頃の話。
最近の新婚旅行の番付は1位がヨーロッパで、2位がハワイとか。
そんな現在、男が「新婚旅行は熱海にしよう!」なんて言おうものなら婚約破棄になりそうです。
と思ったら、そうでもなさそうで、様々な事情を抱えた新婚カップルもあるから、熱海を新婚旅行に選ぶことも珍しくはないそうです。
そういえば街中は外国からの訪問者も含め若者の姿を多く目にします。
戦後から1990年以降のバブルがはじけるまでは熱海の黄金期でした。
その後、大型ホテルが次々と閉鎖に追いやられて、熱海も忘れられたような存在になりました。
しかし観光地的条件は、かなり良い内容で揃っていて失われていません。
だからかつての賑わいは望めなくても、熱海を訪れる客足は再び少し取り戻しつつあるようです。
▼知らぬ間に、あの星野リゾートが2つもできてる。いつオープンした? 全く縁が無い対象ですが・・。
さらに温泉付きリゾートマンションとかコンドミニアムが目立ち、有料老人ホームなども数多くできてます。これも全く縁がない!
熱海の顔は変化して様々な人々を飲み込んで熱海は生き延びています。
それにしても駅周辺は坂だらけで高齢者にはシンドそうです。
若者が多く目につくのもそんな理由からかもしれません。
大明王院
▼「大明王院」境内もベタ凪。誰もいません。
しかし本堂右手の受付は賑やかに5、6人の僧侶、事務方がおられた。
川崎が本院で東京、横浜、熱海に別院があります。
こちらの熱海も平成になってからの建立です。
本院は訪れたことがあります。
「熱海 身代り不動尊」として知られているから、かなりの参拝者がいた覚えがありますが、ここ熱海は・・。
高台が影響してるのかしら?
▼「幸せのハンカチ」は黄色ではありませんでした。
伊豆山神社
▼ここも高いところにある「伊豆山大権現」です。
「伊豆山」だから高いところが当たり前ですが。
総階段数837段だそうです。しかし途中、階段を横切っている市道のバス停伊豆山神社前から登ります。それでも180段ほど。
▼一気に登ろうとすると、かなりシンドイが途中の踊り場で救われます。
参拝者はチラホラ。歴史ある神社ですが、なにしろ山の中腹にあります。
通りすがりにちょっとお参りするという訳にはいきません。
やはり地理的な条件で参拝者の数は左右されるのかな。
しかし、喧騒から離れているからこそ感じられる事も多い。
現在も縁結びや恋愛成就の神社として人気があるそうです。
役行者の修行などの言い伝えがある古社ですが、創建は不詳。
祭神は
「火牟須比命(ほむすびのみこと)」
「天之忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)」
「栲幡千千姫命(たくはたちぢひめのみこと)」
「邇邇芸命(ににぎのみこと)」
伊豆御宮、伊豆大権現、走湯大権現、伊豆御宮、走湯社などと呼ばれていましたが、
明治なって現在の社名になっています。
ここも境内脇から海が眺望できました。心安らぐ居心地の良い神社でした。
▼今更ながらですが、やはり熱海は山からすぐ海だということを再認識させられます。
この山の森を下り、海に至る狭い地に高速道と国道、東海道本線、新幹線などがひしめき合っています。
昔から交通の難所でしたが、人は何とか克服してしまう、大概の自然の抵抗に負けていません。
でも生きていく上でいくつもある人生の難所は、どれも克服できるものではないわね。
▼山号の「走湯」は、麓の伊豆山温泉の源泉「走り湯」に由来するそうです。
お留守でした。縁がなかったということで・・。
来宮神社
▼こちらは「来宮駅」と、駅名にもなっているから有名。
前述の社寺とは違い、やや平坦な地に鎮座している。
参道をひっきりなしに人が行き交います。
鳥居前で停車する観光バスが、中国からの観光客らしき人々をジャンジャン、波のように吐き出していました。
「ヤカマシー」声が飛び交います。
▼それでも竹林の参道は気持ち良い。
▼幟の「別表」の文字の意味が万人に理解できると良いのですが・・。
日本武尊を祭神としますが、創建は不詳。
社伝によれば710年が神社の起こりだそうです。
拝殿前の境内も賑やかです。完全に観光神社として成功しています。
観光的で、人で溢れかえる喧騒の中に居ると、神や仏の存在を感じるのは難しい。
集印を始める前にこの神社を一度訪れています。
やはりその時はもっと静かでした。
今はあまり長居できない神社になっています。と言うか、落ち着かないと言うのが正しいかな。
▼国指定の天然記念物「阿豆佐和気神社の大クス」。
「阿豆佐和気神社」とは、かつての神社名だったそうです。
来宮神社では御朱印と一緒に由緒書き、ポストカード、大楠のパンフをいただけます。
デザインはどれも洗練されていて、金がかかっている印刷物だと想像できますが無料でいただけます。
潤っている神社なればこそでしょう。
その御朱印をいただく建物、参集殿もスタイリッシュな姿で真新しい。
でも神社として違和感は感じられず、うまく境内に溶け込んでいます。
参道左右の竹林と同じく、うまく計算されていて訪れる人を歓迎する造り。
熱海を訪れる人のその多くが、この神社にやって来るのも理解できます。
神社経営として外の力を利用して、観光資源としての神社をさらに発展させていくのも悪い事ではないか?
しかし、当の神社の本意ではないでしょうけど、伊豆山神社のような静かな佇まいと雰囲気も無くならないで、いつまでも残っていてほしいとも感じます。
また勝手都合な思いです!