秋葉山の御朱印
左から「秋葉山本宮 秋葉神社 下社」「秋葉山本宮 秋葉神社 上社」
「アキバ」と略称される東京・秋葉原の地名もここと関連があります。
しかし、神社で秋葉といえば「火伏せ」ですが、一言で済ませられないくらい、混みいった名称が出てきます。
三尺坊、秋葉権現、秋葉神社、秋葉寺(ショウヨウジ)、可睡斎(カスイサイ)などなど。
その昔は仲良く神仏共存で、人々は「秋葉大権現」や「秋葉山」と称して一つの信仰対象としていたはず。
明治以降、ややこしくなった。
ややこしいことは思考できないから、一つの信仰対象として理解します。
▼静岡は天竜、秋葉山に向かいました。まずは「秋葉神社下社」です。
天竜「区」ですが、山奥です。
とっても「区」のイメージとは遠い完璧な山ん中です。
地理的には、浜松市は海沿いから北に縦長に伸びています。その北側の全てが天竜区。面積は東京23区より広いから恐ろしい広さの区です。
眼下にキャンプできそうな川岸を見ながら、駐車場に車を止め、拝殿に続く石段を登ります。
▼さすが火伏せの神社。こんなものが奉納?されていました。
巨大な十能が奉納されていた
写真では良く分からないかもしれませんが、巨大な金属製スコップと火箸。
正確にはスコップではなく、炭火を移動、運ぶ「十能(死語?)」なのでしょう。
ある鉄工企業の寄贈となっています。確かに鉄工所だと溶接など、火を使用することが多いから「火の用心」を願っての奉納かしら? 時間経過で金属サビの緑青なのか、苔なのか、背景の森の保護色になってしまっていました。
参拝中、激しい雨が襲ってきて、ゆっくり境内を散策できません。
火は何処にも発してないから、そんなに水をかけないで欲しかった。
▼秋葉山本宮秋葉神社下社の御朱印です。(静岡県浜松市天竜区春野町)
▼次の目的地に向かいます。秋葉山麓にある下社からはスグです。
秋葉山秋葉寺里坊
本坊は秋葉山の山頂近く。ここから登山道もありますが、車道は秋葉神社上社までで。そこからは徒歩になるようです。
事前調べが足らないから、山道をどの位の時間が必要なのかわからない。
どのみち本坊には行くつもりなかったから、親切に御朱印対応していただいたおカァさんには聞きもしませんでした。
正確には里坊 千光寺。山麓にへばりついているから境内は狭い。
しかし綺麗な気持ちの良い寺です。
ワタシの好きな樹木、百日紅が本堂前で迎えてくれました。
遠景の山が雨上がりの湯気?水蒸気?で山火事の煙のように見えます。
里坊のオネェさんにいただいた飴をシャブリながら、秋葉山本宮秋葉神社上社ヘ向かいます。
車で行くには、山麓を大きく迂回しなければ道がありません。
対向車の無い林道を駆け上がると、広い駐車場がありました。
▼参道を進みます。
▼霧なのか、雲なのか、視界は30mくらい。神秘的と言われれば、否定しません。
造営は新しそうな参道ですが素晴らしい。しかし神門の先も、やはり見えません。
秋葉神社の創建は709年と伝わりますので 約1300年前になります。
▼拝殿直前の階段も、この有様。天空の鳥居です。
この先、何が目の前に出てくるか、スリルと神秘さだけはは高まるわね。
ですが、五里霧中?! ワタシの人生のようで、目に映るものは全て不明瞭、ボンヤリしてました。
全国にある秋葉神社の総本社も、全容が一目で明らかになるように迎えてはくれませんでした。
夢中で、違う、霧中で参拝した後、御朱印もいただきました。キリが無い、帰ろう!
参道を下ります。
んっ?先方に何かいるっ!
なんだぁ?
あたりに人はいません、不気味です。恐る恐る、少し近寄ってみます。
ワタシから目を背けず、待ち構えるような、導くような、警戒するような視線。とにかく何だかわかりません。鹿か? さらに少し近寄ってみます。
2本の短い角を後ろに反らせた彼?彼女?は、ずぶ濡れでした。
ワタシから目を逸らさなかったコイツは、ワタシがここまで近寄っても微動だにせず、5秒間ほどお互いを見つめ合った。
そして、おもむろに何かを諦めるが如く、慌てることもなく森の中へ静かに消えていきました。
鹿? 神の使いか?
だったら、ワタシも一緒に森の中へ入って、三尺坊の生き方を学ぶべきなのか?
見送りました。後で調べました。
おそらくニホンカモシカでしょう。
カモシカ? 動物園とかで、お会いしたカモ。不タシカな記憶があるだけです。
モシカシタラ、このカモシカは、ホントに神のお誘いだったカモシれない。
幼稚園児以下の小動物には嫌われた事がありません。しかし、それ以上の大きさの動物の反応は全く逆になります。
好奇心が強い動物だそうだから、カモシカの方が「なんだか怪しいやつ」と感じ、ジッと見据えていただけなのかしら?
いつか、もう一度訪れて、夏のアイツに会いに行こうっ!!!
▼東京の「秋葉神社」の記事。