瑠璃光山 愛染院の御朱印
「あいぜんいん」真言宗豊山派(千葉県木更津市中央1-315)
▼愛染院の御朱印です。
右上の印は「奉納経」、中央は「仏法僧寶」、左下は「上総国木更津愛染院」。
そして中央の筆文字は「薬師如来」。
「薬」の文字は「藥」でもない文字になっていて恐ろしい話ですが、
▼草冠に「楽」を組み合わせた形成文字と理解すれば分からないでもありません。
しかし、それを知っていて筆文字にすることは常人にはできません。脱帽!
そんな御朱印を揮毫いただいた住職は、地域の子どもたちの活動を支援している話が尽きず、創建など寺自体の話は聞きそびれました。
いずれにしても快い対応に感謝です!
歴史があり、ある程度大きな街には「寺町」があります。
▼木更津の歴史も古く栄えた時代があり、当時は寺町も賑わったことでしょう。
▼愛染院も木更津の「寺町通り」に山門を構えています。
創建はどうやら鎌倉時代のようです。
明治に入ってから、四寺が合併して愛染院と改号したそうです。
11月の午後は早くから陽が西に落ちていきます。
▼その光を浴びて境内のイチョウが輝いていました。
色は違いますが愛染院の山号「瑠璃光」のようにも思えました。
「愛染院」という寺名は東京でもいくつか見つけられますが、
名前のとおり「愛染明王」を本尊とする場合が多いでしょう。
▼この方が「愛染明王」です。憤怒の形相は密教特有のです。(▼写真は「wiki」)
しかし、ここ木更津の「愛染院」の本尊は「薬師如来」です。
でもどこかに「愛染明王」も祀られているのかもしれません。
▼その本尊「薬師瑠璃光如来」が祀られているので「瑠璃殿」です。
根本中堂でいただける御朱印には「瑠璃殿」と書かれています。
また、驚いたことに薬師如来は「きゅうり」が好物だそうです。
京都には「きゅうり封じ」という伝統行事があり、無病息災を願って「きゅうり」に病を封じ込めるという厄除け祈祷が行われるとか。
京都に限らず多くの寺で行われています。
なぜ「きゅうり」なのでしょう?
きゅうりの輪切りにした切り口が、釈迦が説法をしている姿を現した「転法輪」に似ていることからともされています。
▼「法輪」と「きゅうり」の切り口です。
似ているかどうかは別にして、
水分豊かなきゅうりに病根、邪気を染み込ませ封じ込み、きゅうりに持ち去ってもらい、病魔退散、無病息災を願うものだそうです。
「薬師如来」と「きゅうり」の関係は、愛染院を訪問して知った話ではありませんが、
きっかけとなった愛染院参拝でした。
▼愛染院のご近所の記事。