▼舎利山 佛願寺の御朱印。(往生宗/東京都港区芝大門1-14-3)
▼ 佛願寺 2021年1月干支のカラフル御朱印。
2021年正月三日の御朱印は書置きのみでしたが、普段は直書きでいただけるようです。
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▼佛願寺は地下鉄「大門駅」から徒歩2、3分。
芝大神宮の参道脇にあり、増上寺からも歩いて数分の位置にあります。
数回続けてきたブログタイトルは「東京下町の御朱印2021年」としていますが、芝周辺は下町と言うには微妙です。
この後に続ける記事も東京の山手にある寺社も対象になりますが、ブログタイトルはそのまま「東京下町」としますので良しなに!
▼「大門駅 A6」出口を降りたった所は「竹芝通り」で、すぐ右手に芝大神宮への導入路を示す幟が見えます。
目的は芝大神宮ではありませんが、この細い道路を進んで突き当りが「芝大神宮」の参道となっています。
▼正月3日ですので、芝大神宮の参拝にソーシャルディスタンスを意識して長い列ができています。当ブログは今回は参拝をパスしました。
▼目的の佛願寺は、路地突き当りの芝大神宮参道の手前左手にあります。
▼建築も新しそうな、3〜4階建てのビル全体が寺でしょう。
知名度もなく、大寺院でもなく、都会のビジネスビルの谷間の小さな寺院には、これまで全く意識させられませんでした。
ある程度、知名度のある「芝大神宮」参道から数十歩のところにありながらです。
しかし現在のこの寺は「知る人ぞ知る」です。
どんなに小さくても、どんなに田舎でも、どれほど高い山の頂上にある寺社でも、
御朱印収集者を惹きつける内容の御朱印を授与できれば「知る人ぞ知る」に仲間入りができます。
ネット社会ならではの現象ですが、その先に何をもたらすのか予想はできません。
▼寺の真裏になる通路にも入口があり、どちらが正面玄関か分からない表情をしています。
▼やはりこちらは裏玄関。一歩奥に「表玄関へどうぞ」という意味の案内。
▼表玄関から入ると、寺院内は10歩も足を進めません。ここで進入を遮られます。
▼左を見れば2021年の干支や、みくじが賑々しく飾られていました。
▼右に目をやれば神妙そうな表情の地蔵像。
「夢叶え地蔵」「勝つちゃん地蔵」「南無地蔵菩薩」と何役もこなしている地蔵さんのようです。
▼ビジネス街でもある「芝」だからこそでしょうか「名刺祈願」という初めて目にする言葉もありました。
もっとも祈願は何でもありなので、名刺祈願だけではなく、
ノート祈願、えんぴつ祈願、iphone祈願があって不思議ではないのです。
▼ぜったい負けない「勝つちゃん地蔵」だそうですが、
世に「ぜったい」は有り得なく、勝つ者の背後には敗者がいます。
神仏は迷える人々を「勝ち」に導いてくれますが、全てが勝者にはなれません。
神仏は負けた者、敗者をも救ってくれるはずです。
いや、もともとは弱者救済と、結果への感謝の気持ちを伝える対象であるのが神仏の役目であり、力であり、教えだったと理解しています。
トレンドと、ジョーダンと、オアソビと、ノリを無視した見解でした。
ところで「往生宗」という聞いたことのない宗派を打ち出し、ネット上でも全く正体不明の「佛願寺」は、
札幌を本山とするチャンとした宗教法人でした。
▼唯一、文化庁の出版する「宗教年鑑」に公的な名称が掲載されていました。
ネット上に公開されているこの本を見ると、
八百万の神々と同様、宗教法人も八百万でした。
「宗教年鑑」は、神仏の深さと、人との関わりを教えられ、ゲスの勘ぐりを刺激させられるような出版物でした。
そして「佛願寺」は、水子供養に重きを置く「女性が対応するやさしいお寺」であることを理解できました。