日付け以外オールスタンプの書き置き300円です。
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▼宮益御嶽神社は渋谷駅から最も近い距離にある神社と言えるでしょう。
金王八幡宮も渋谷駅からはほぼ同じような距離にありますが、宮益御嶽神社は神社名のとおり、より繁華な宮益坂にある神社ですので「駅が近い感」を抱きます。
▼その渋谷駅周辺から見る空は、近頃大きく変わってきています。時々やってくるたびに見上げる空は、突き上げるようなビルがジャンジャン増えています。
ビル名を覚える前に次の新しいビルができ、人々を吸い込んでいきます。
まさに激変している駅周辺は工事中だらけで、思うように目的方面に行けない場合もあり、戸惑うばかり。
東京都心はスクラップ&ビルドの街です。どこも1、2年振りに訪れると、その変化に驚かさられること度々です。
今その変化が一番激しいのが渋谷駅周辺と、高輪ゲートウェイ周辺かもしれません。
▼90年近い歴史をもち渋谷駅に直結していた東急東横店も20年3月になくなります。
▼メトロ銀座線駅もこんなに広くなっています。あのレトロな狭いホームはどこに行ってしまったのでしょう?
▼渋谷の谷底、スクランブル交差点を行き交う人々のほとんどは若者です。そんな必要もありませんが、年配者を見つけるのは容易ではありません。
交差点は谷底ですので、そこから伸びる道路はどこも上り坂になります。
▼その一つが「宮益坂」です。坂の名称の由来は、お宮のご利益がある坂のようです。
▼そして坂に面して神社の鳥居。これまで徒歩でも車でも宮益坂を何度も通っていたものの、この神社に気づくことはありませんでした。
神社や御朱印とかに興味ない人は気付かないのが当たり前かもしれません。
その理由は多分、繁華な商店街と高いビルに埋もれているからでしょう。
室町時代初期に創建されたと伝わる神社ですので、その後「大山詣で」の人々を見下ろす村の鎮守、「春の小川」を見下ろす町の鎮守となり、今は高いビルから見下ろさられる立場になっていますが、地域の人々に延々と守られてきた神社なのでしょう。
階段となっている参道からコンクリート製の社殿までの境内に、古い歴史を感じさせるものは何も見つけられません。
東京大空襲により失われた社殿は長い間、仮殿のままだったところ1980年に現在の社殿が再建されたそうです。
▼狛犬というにはリアル過ぎる容姿は「ニホンオオカミ」だそうです。御朱印のスタンプにもなっていますが、元の古い狼は損傷が激しいいため新たに造られた複製の珍しい「狛オオカミ」です。
▼神社の維持に貢献された方の碑、石の砲弾、歌碑などもあります。
▼不動堂は神仏習合の名残でしょう。
東京都心では小さな神社寺院はビルの中に組み込まれてしまうことが多いなか、ましてや渋谷駅から距離的に僅かなところで境内を守っていられるのは奇跡的と言ってもいいかもしれません。それは地域の崇敬者の、戸惑いのない努力の賜物ともいえるでしょう。