▼文殊尊の御影。
出ました「日本三・・」。
ここは「日本三文殊の随一」です。随一ですから、No.1です。
京都府の切戸文殊、奈良県の安倍文殊院に言わせれば、「イヤ、ワシらが随一だ」と言葉が返ってきそう。
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▼亀岡文殊堂へは山形新幹線「高畠駅」から車で10分ほどです。
▼「高畠駅」です。シンデレラ城のような造りですが山形新幹線の停車駅でもあります。
新幹線と言っても鉄路は奥羽本線と共有してるからスピードも知れたもの。山形県民を小バカにしたような扱いです。
人口2万3000の「高畠町」は全く知識がありません。
しかし駅舎には「太陽館」と言う施設があり、温泉も付属してます。
▼さらに近くにはワイナリーもあります。ブドウ栽培が盛んな町のようで、上質な米やラフランスも作られているそうです。大したものです「高畠」。
▼そしてワタシたちには、ここがある。正式な寺号は「大聖寺」。
地名をつけた「亀岡文殊」は通称。その仁王門をくぐると長い参道が続きます。
長い参道や階段は先に何が現れるか、いつもワクワクさせられます。
▼結構登りました。階段を上るといつも振り返った写真を撮りたくなります。「ここまで登ったぞ」と確かめたいのでしょうか?
この寺は807年、平安時代初期に「徳一」が文殊菩薩を安置したのが起こりと伝わります。
会津からこの地方一帯は「徳一」の足跡、関わりを持つ寺が多い。
徳一の正確な生涯の記録は少ないようですが、都を離れ、奥州での布教活動に力を入れたようです。
また、この寺は伊達政宗や兼続などの戦国武将たちの関わりもたくさんあるそうです。
鐘楼堂も観音堂も相当年代物。屋根だけは葺き替えられ、比較的新しそうな様子が見て取れます。
▼「縁結び観音」観音菩薩も流行りの「縁結び」。観音菩薩に対する多様な願いも時代とともに移り変わり菩薩も多忙です。
▼本堂ですが、今さら新たに知恵を授かっても手遅れのように思いますので、持っている微かな知恵が消散しないようお願いします。
「3人寄れば文殊の知恵」と言う言葉は、「チリも積もれば山となる」を連想させられます。愚か者が3人寄っても知恵は出ないし、チリは積もってもゴミにしかならない。ヒネクレ者の解釈です。
▼近くの「道の駅たかはた」に寄ってみます。
全国の道の駅が目立つようになって10年以上になるでしょうか。今では全国に1000以上の道の駅があるそうです。
しかし、その姿はピンキリ。24時間営業や、宿泊施設などをもつところなど多様で、駐車するのも容易ではない人気の駅もありますが、ここ「たかはた」は少しヒマのようです。
▼道の駅前に広大な森林と公園があって、三重塔が見え、神社もありました。
鳥居をくぐって進んでみます。
▼正面に見えるのは神楽殿のようです。
苔むした参道の先をさらに進むと
▼本殿は茅葺き屋根ともども崩れそうに見えますが、こんな神社本殿の姿は初めて目にしました。
茅葺き本殿が珍しいわけではないですが、人っ子一人いない神域はなんとも言えない雰囲気を醸し出しています。
繁栄を極めていた時代に想いを馳せられます。長い歴史を持つ寺社は諸行無常。
かつては御朱印もいただけたようですが、現在は無住で朱印も受け付けていないそうです。