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御朱印迷宮

関東を中心とした寺社の御朱印記録です。参拝・収集目的に少しでも役立てば幸いです。

妙泉寺「千葉厄除け不動」の御朱印 〜法要中にワンコが飛び込んできた!ペットは往生できるのか? 人間は?

肝炎のため、現世と決別するには少し早い年令で亡くなった身内の人間の法要だった。

寺本堂内で住職の読経が始まる。

参列者はそのお経を耳にし、神妙に頭を垂れる。

道路から少し奥まった寺の本堂は騒音も無く、静謐な中にも読経だけが声高に響く。

カサ、カサ、カサッ、ザーッ!!

その厳粛さを破る、忙しげな異音が堂内に響いた! 

なんなんだっ?

読経中の真言宗大谷派の住職が一瞬振り返った。

その時、住職の膝下にワンコが畳の上を滑り込んできた。

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読経中にもかかわらず住職は怒った。

「すぐ、外に出しなさい!」

怒りの言葉は、その一言で、また読経が続けられた。

 

ワンコに罪はなかった。

ファミリーが法要に出かける中、一人、いや一匹残すのは忍びなく、頼まれもしないのに車に乗せ一緒に連れて行った。

寺に着いた。暑い日は車内に残すことはしない。

外に出す。外は蚊がいる、ワンコにとってもヤバイ!

本堂内の靴脱ぎ場にリードで留め置いた。

 

決して吠えない、決して噛まないワンコだ。しかし、ダッソーはダイスキだ。

甘かった!! 失態だった! リードの緩い結きを振り切った。大脱走が始まった!

玄関を駆け上がり、静粛な読経の中、ファミリーを探したかったのか、堂内を駆けずり回り、なぜか住職の膝下で急ブレーキ! 畳だ、

ザッ、ザーッ!! ザッ。

 

住職の声が轟いた! 喝ーーーーーーツ!

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シュン!!!!!

 

本人、いや本犬も、飼い主も大反省であった。

 

いまは寺社がペットに対応するスタイルは様々だ。

 

基本的に神社は神域に動物の進入を拒否する。

 

しかし例外神社も多い。

犬は安産、多産だから安産祈願、繁栄の商売繁盛などのご利益があると言われている。

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東京多摩の御岳神社などは、

盗難除け・魔除けの神「大口真神」は江戸の昔から「おいぬ様」として親しまれ、広く信仰されてきました。

とかで、ワンコの祈祷もしてくれるようだ。

 

市ヶ谷の亀岡八幡宮などは、

ペットの初詣は当たり前、七五三や成人式まで執り行う

とか。

ペットの成人式は何歳で行うのか? やり過ぎでは?と疑問にも思うが、まぁ、微笑ましいという事にしておきましょう。

 

もともと神社には狛犬がいる。鹿もいる、蛇もいる、牛、狐、馬、鶏、龍、亀、鯉、鶴、鳩もいる。

ほとんどすべての動物がなんらかの形で関わっていると言っても過言でないな。

直接に神であったり、神の使いであったり、想像上の動物であったりとするが、本来すこぶる動物と相性が良いのでは?

 

寺も宗派により様々な解釈があるようだ。

 

この寺院は境内に脚を踏み入れる前の、寺の周辺に近寄った時から動物に対するジューナン性を感じた。

表現によってはショーバイ性と言う人もいる。

 

▼千葉厄除不動尊

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▼関叡山 妙泉寺千葉厄除け不動」の御朱印天台宗/千葉県東金市山田)

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天台宗では「山川草木悉皆成仏」といって、「動物、植物でも命あるものはすべて成仏する」との教えがあるそうだから、ショーバイっ気ヌキでの考えなのでしょうねぇ。

 

ともかく、昨今のペットは家族同様に大切、いやそれ以上に、かけがえの無い存在だという人も増え、そんな事情を考慮し、柔軟な解釈で犬猫を受け入れ、祈祷・供養の対象として受け容れる寺社も多くなったのでしょう。

ペット産業は今や1兆4000億市場らしいから、寺社側の事情もあっての、やむなく寛容になった寺社もあるかもしれない。

もっとも、ペットの初七日、四十九日、一周忌とかも行われる事を見聞きすると、やはり首を傾げざるをえない。

やはり、ホドホドが納得しやすいのだが、昨今「ほどほど」なるものもが常に変化して、どこまでが「ほどほど」なのかわからなくなってきた。

 

いずれにしても、仏教では犬や猫は畜生だ、一度落ちるとなかなか抜け出すことができない六道のひとつ畜生道

動物の身のままでは念仏を唱えることができないわけだから、犬や猫はそのままでは極楽往生できない。

もちろん成仏するのは人に限られた事なので、動物は成仏できない。 

いやいや、そうではない!

などと、仏教界でも犬猫が「極楽往生」できるか否か、真剣に論議されているそうだ。

 

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人のほとんどは、自分が地獄か極楽かの崖っぷちに立っているのに、犬猫の心配なんかしてられない!

 

かけがえの無いペットを飼っている人にとっては、そのペットが次に人間に生まれ変わってくるように神仏にお願いする事は出来るわね。

人間に生まれる事が幸か不幸か、わからない世の中だから、犬猫にしてみたら

「大きなお世話」

かもしれない。

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