▼胎安神社(たやすじんじゃ)の御朱印です。(かすみがうら市西野寺)
丁寧な宮司さんの対応で、ワンコインお渡ししたら「はい、オツリを・・・」
いつものように「お賽銭がわりに・・・」と遮ると、お茶をいただきました。
▼「SANGARIA」だけど、ウレシー!
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霞ヶ浦に囲まれるような地域の「かすみがうら市」は、お決まりの平成の大合併で2007年に生まれた比較的新しい市。
本来は「霞ヶ浦市」となるのでしょうが、大合併でカタカナ、ひらがなの市が多く生まれたブームの一つでしょう。
「霞ヶ浦」はかなり大きな湖です。
しかし、昔は海とつながっていた入江だったようで現状はラグーン。従って「湖」ではなく「浦」。
琵琶湖などのように有名でもなく、観光施設も多くはありません。
▼観光用の「帆引き船」。1960年代までは風力により網を曳きながらの漁が行われていたそうです。写真は茨城県のHPからお借りしました。当然ワカサギやコイ、ハゼ、エビなどの漁自体は現在も行われています。
ブルーギル、ブラックバスも生息していて釣り人には人気のようです。
▼神社は霞ヶ浦から数km離れています。一の鳥居でしょうか?
上の写真の道路を進むと、やがて神門の前に出てしまいます。
▼本来の表参道です。 進んでみて振り返りますと神門が見えます。
神秘的です。かつてはこの参道の両サイドに樹齢数百年を数える松が何本もあって杉並木を形成していたそうですが、全国的な松の木の病に負け、枯れてしまったそうです。
いずれにしても神秘性を感じるのは、いつもこんな空気の中。
人の多い所で神秘性なぞ感じられるはずはなく、常に別な雰囲気に呑み込まれる。
▼歴史が感じられる神門は、赤い瓦葺きがアンバランスかも。沖縄方面をしか思い浮かばない赤屋根です。1055年、源頼義、義家親子も安産祈願とお礼参りをして、その時の奉納札が残っているそうです。千年も彼方の昔ですが、この神社の佇まいですと容易に想像できます。
▼境内は広くはありませんが、綺麗には掃き清められています。
拝殿は可愛くコンパクトですが、奈良時代の創建と伝わる古い歴史が充分に感じられ雰囲気をもっています。
▼拝殿前の木は「不老長寿の杉」だそうです。
▼令和の幟と狛犬の白さが印象的です。向拝下の「笹竜胆」の紋は御朱印にも使われています。「笹竜胆(ささりんどう)」は源義家の家紋で、その使用を許されたそうです。
▼こんなちょっとした心配りが神社や、宮司さんの人柄が感じられます。
▼御神木の「子持ち松」は明治時代に枯れてしまったそうです。それでも希望やお礼を記した数多くの絵馬が奉納されています。今は根元部分だけになり、覆いが施されています。
▼松の根元が「石を抱いて」います。
静かで、神秘性や歴史も感じられる、とっても居心地の良い神社でした。
御朱印に群がる人たち、縁結びの祈願女子たちが見当たらなく、そんなザワメキからもかけ離れた雰囲気だったせいかもしれません。
昨今はどの神社も人だらけ! もしくは現代的に綺麗に整えられたCafeのある境内。
そんな寺社の様子に毒されていた自分が、洗い清められたような気持ちになりました。
とは言いつつも、東京から60km以上離れ、車以外アクセスも良くない小さな神社にワザワザやって来るのは、やはり御朱印目当ても伴っているからでしょうね。
東京周辺でも人口数値的な地域の衰退が進んでいます。寺社の存続も同時に危ぶまれます。そんななかで、たとえ御朱印目当てでも寺社を訪れる人が絶えないとすれば、最低限のマナーさえ守れば、歓迎されるべき存在。
この神社でいただいたシオリの裏に「またのお越しをお待ちしております」の言葉を裏切らない朱印収集者でありたいものです。
胎安神社の御朱印は右下に月替りのスタンプが押されるようです。
その事はさておいても、ぜひ再訪してみたい神社でした。
御代替わりの今年、みなさんにも、ぜひの訪問をおすすめします。