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御朱印迷宮

関東を中心とした寺社の御朱印記録です。参拝・収集目的に少しでも役立てば幸いです。

積翠寺の御朱印(山梨・甲府市)〜武田信玄の生誕地、全開の寺と全閉の温泉地

▼万松山 積翠寺御朱印です。(臨済宗妙心寺派

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寺の読みは「せきすいじ」です。

高齢の住職に「じゃぁ、ちょっと時間をください。そのあいだ本堂裏の庭でも見ていてください」

と言われて、後ほど返された御朱印は、見まがうことなき完璧に近いバランスと達筆さで紙面が埋められていました。

やはり、こういう御朱印をいただくと思いっきりウレシくなり、ほくそ笑みます。

信玄公もご不満はナイと思います。

 

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信玄を祀る武田神社甲府駅から一直線に北へ2km強ほどです。

時間と季節が良ければ、緩やかな勾配を心地よく自分の足だけでたどり着けるはずですが、普通はバス利用でしょうか。

 

▼積翠寺はその武田神社から、さらに2kmほど山側に入り込んだところにあります。

しかし、勾配は一気にきつくなり標高は上がります。

武田神社から歩くと30分以上かかりそうですが、バス便も午前中に2本しかないという不便な立地です。

 

▼積翠寺の少し先にある積翠寺温泉の近辺からは、甲府の街並が眼下にひろがって見える場所もあります。

f:id:wave0131:20190928170122j:plainひなびていても2つか3つしかない宿はどこもステキですが、2019年9月現在はすべて休業中。休業中というより閉館なのでしょう。

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地方の ひなびた温泉地はどこも消滅の危機にあります。

残念なことですが、いわゆる「信玄の隠し湯」の一つである積翠寺温泉も無くなる運命のようです。

山梨県は温泉が豊富なのですが、それだけに様々な条件を総合すると閉館を余儀なくされている宿も少なくないのかもしれません。

 

▼県道から少し外れた寺の前の道路は狭く崖になっていて、参道はいくらか荒れているように感じました。

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▼呼び名は庫裏か方丈か分かりませんが、屋根の傾斜は冬になると雪深くなることが多いことを連想させられます。

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御朱印には「信玄公誕生寺」と中央に墨書きされていますが、信玄はこの寺で誕生したと伝わっています。

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▼住職に薦められ本堂裏に回り、庭を拝見します。

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寺の境内表側からは想像できなかったステキな景観が広がっていました。

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信玄の父、信虎がまだ甲斐を統一できなかった頃、敵対する相手との戦いの最中、信虎夫人は、躑躅ヶ崎館の居館からさらに奥まった詰め城、要害の山城に戦乱を避け、避難していたそうです。

そこで産まれたのが「晴信(信玄)」です。

積翠寺はその山城の麓近くにあります。

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▼戦乱の最中、産声をあげた「晴信」の産湯に用いた水と伝わる井戸がありました。

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どこの誰の産湯も、どこの何の井戸も100%の真実ではない言い伝えです。

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歴史は全て、おそらく半分は作られたもので、おそらく半分はシンジツです。

そしてロマンです。

その言い伝えの内容の何が真実だろうと、何がウソだろうと、人々の信じたい気持ちが最優先することは間違いありません。

 

交通の不便な地域で温泉は閉鎖されていますが、積翠寺は全開。

武田神社から足を延ばす価値のある寺です。

 

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