▼玉龍山 長泉寺(曹洞宗・長野県塩尻市奈良井)の御朱印です。
本堂に入って朱印をお願いできるか尋ねます。
応対いただいた、にこやかな奥さまらしきご婦人、ちょっと背後を2、3度振り返り、躊躇しながら「ちょっとお待ちくださいねっ!」右手の庫裏らしき方向に消えました。
(あらら、お忙しいのかしら?)と、内心(書置きでいいのよっ!)と思った。
戻ってこられた。
「はい、お預かりしますねっ!」私の朱印帳を持ってまた庫裏へ。
後でわかりました。
帰り際に「上がって、お茶でも飲んでいきなさい」と声をかけていただいた住職は来客中だったのです。
奥様は、その来客中の住職に朱印帳への直書きが可能か、訪ねてくれたようです。
で、来客中にもかかわらず住職に朱印帳に揮毫いただけたのです。
その間、奥さまと20分ほどお話。(内心は思いのほか時間が長引いて少し焦っていた)
▼「わたしが作ったの!」と渡されました。
「あらっ! キレイで作りがシッカリしてるのね、ウレシーです」
本当にありがとうございました。
朱印とともに500円じゃワルイわっ!
結果的に今回の長野3日間の旅で、ぜひ再訪してみたい寺のBEST 3の一つでした。
この感覚は神社でも同じで、メジャーな寺社ではアリエナイ!
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「手打そば」にはまだ時間が早い。
▼明治前まで「問屋」を担っていた手塚家の先に・・・
▼こんな門構えが。門は奈良井宿の元 本陣にあったとか。
▼「三門」をくぐります。どこの禅寺も同じく「禅」の一文字をつけたして、正確には「長泉禅寺」。
▼端正さは完璧で、禅寺らしさ満開の美しさは、ここが京都ではなく奈良井?
▼鐘楼も「リッチ」な雰囲気。
▼本堂に入ります。
▼入ってすぐ天井を見上げる。
▼左右いっぱいに龍の天井画。20m以上ありそうで全体図はカメラに治りません。
▼生き生きとした迫力。よく見るとユニークで憎めない。首が痛くなるからいつまでも眺めていられません。
▼籠の話は時間切れで聞きそびれました。
▼徳川家光によって始められた「お茶壺道中」。茶葉を京都宇治から江戸へ運ぶ道中の宿泊所として毎年使用されていたこの寺に残る茶壺。
童謡「ずいずいずっころばし」に「ちゃつぼにおわれてトッピンシャン」と謡われる部分があります。
「茶壺道中」は殿様行列同様、恐れ多いもので、道中が通りかかると人々は戸をピシャと締めて家の奥に隠れた、という様子を謡ったものだそうです。「戸ピンシャン」なのねっ。
この話も長泉寺の奥さまからの受け売り。
日本国民の多くは何の疑問も持たずに「ちゃつぼにおわれてトッピンシャン」と謡ってきたのだ。チコちゃんに叱られる!
▼道中の宿泊記録が記された古文書なのか? ほとんど全く読めません!
▼近年になって「茶壺道中」の行列が再現され、6月の宿場祭のメインイベントとなっているそうです。
宗派の違いからではないでしょうが、同じ禅寺でも前回記事の「大宝寺」とは、寺の様子も人も、まったく雰囲気が違いました。
どちらもそれぞれ違った個性を持っている中で、この寺は「余裕」「寛容」といった言葉が浮かんできました。
境内の広さと明るさ、さらに奥さまの存在が、そんなイメージをもたらせたかもしれません。