「あすか」という言葉を聞いた場合、何が真っ先に頭に浮かぶ?
今日ではなく「明日か?」と言う人もいるかもしれない。
それとも豪華客船「飛鳥」を海ではなく、頭に浮かべる?
薬物事件を起こし活動休止中の「チャゲ&アスカ」のアスカを連想する人もいるかな。
女性タレントなら「乃木坂」をはじめ「あすか」と名のるタレントはワンサカいるから、女の子を思い浮かべる人が一番多いかも。
ここまでの連想じゃレベルが低い!「スカッ!」
脳は底辺レベルにあるわしも、豪華客船には縁がなく、やたら勢いのある声の休暇中歌手の歌にも魅力を感じないし、女性アイドルに至っては全く用無し。
「飛鳥」「明日香」という単語にたどり着くまで、たっぷり時間がかかる始末。
「飛鳥時代」「明日香村」となると、ほとんどが歴史通、歴史ファンの世界と思っていた。
それだけ自分とは遠く距離があった歴史。
頭脳レベルが低い! IQ が低い!
東京在住となれば、物理的距離も「飛鳥時代」「明日香村」を思い起こす壁になる。
中学・高校の教科、社会や歴史は何とか及第としてきたものの、歴史は大嫌いだった。
645も1192も語呂合わせで覚えた記憶はない。1192は現在では1185とか。どちらでも良い。
歴史の詳細、特に年代なんてものは自分が生きていく上で特に必要のない事としてバカにして生きてきた。
男に、女に、近寄るのに歴史は必要なかったし!
なにしろ単細胞な自分が理解するには、歴史は複雑で長過ぎて、ムリだった。
しかし
出会ってしまった御朱印は歴史だった。
御朱印自体が一般的になっったのは江戸時代のようで、歴史は浅いかもしれないが、御朱印を授与する寺社は長い歴史のカタマリ。
少しだけ、上っ面だけでも歴史知識を得て接する御朱印は違って見えてきた。
御朱印とともに歴史も魅力あるものに変化した。
奇をてらい、人の目を集め、話題をさらう印は観光スタンプと大差ない。
しかし、観光スタンプ自体にも歴史はあり、また文化としての広く長い歴史の一部であるとも考えられなくもない。
となると上の理屈は破綻して御朱印と観光スタンプの境界線が曖昧になってくる。
限定御朱印ギライの自分はヒネクレモノ!
しかし、嫌いだが否定はしない。
スタンプ集めが好みの人は、時間をかけて並んで、限定を集めれば良いのだ。
好きにしてイイ!
発行、授与する側も好きにしていいのだ。
相変わらず本題に入る前書きが長い。
当たり前なのだ!
いつも言っているように訪れた寺社の所縁、説明など、雑誌やHPからのリライトをツラツラと並べるブログではない。そこは Wiki が仕事をしている。
そんな役立たずブログでもカテゴリーは御朱印。
常に何か別な話題、もしくは寺社に何らか関連のある記事にしなければならない。
さらにある程度の文字数を叩け、と自らに言い聞かせている。能無しにはツライ!
何のため?
ブログに対する思い、話になると長くなる!
次回以降にしよう。
短い本題に近づこう!
歴史が好き嫌いにかかわらず、この絵だけは誰もが記憶にある。
このクーデターが起きた約1400年前のこの地が当時の日本の都だったとは想像しがたい山あいの田園風景は、今は「のどか」という言葉がぴったり。
「あすか」だ。
大和政権を形が整った国家にしようと、聖徳太子や蘇我氏が躍起になっていた地は、今や何処を歩いてもその痕跡しか残っていない。憲法十七条で天皇を中心として仏教を敬うように説き、力のある豪族はその権威をあらわす古墳に代わって、大和の地に寺院や仏像を競って造り始めた。
その名残をとどめるのがこの寺。馬子が発願したと伝わる日本最古のこの寺は当時の法灯を継いで現在に至るとか。
しかし、何事もなく引き継がれるには、さすが1400年は長すぎる。大寺院から変遷を繰り返し、小ぢんまりとしてしまった現在の本堂は江戸末期に建てられたものらしい。境内から見ると本堂正面の扉は閉ざされていて寂しい。
本堂内に入る。
一時は露座にもなり、飛鳥の変遷をずっと見つめ続けてきた丈六の釈迦如来「飛鳥大仏」。
「よく来た!」
まさにデーンと待っていてくれる。
日本最古の寺だから最古の仏像で、覆屋は変わってもその鎮座する位置は飛鳥時代のままだそうだ。
奈良平安時代に造立された仏像より凛々しく男っぽい。鼻はわしら東アジアのものではないな。ちょっと偉そうね! でもイヤミは感じず、達観してる様子、まさに如来だ。仲良く釈迦の隣り合わせは太子像。遠慮がちなのは「冠位」を実践してるのかしら?境内に入ってきた門とは別に、もう一つの西門から出て畑、田の間を少し進む。
入鹿の首塚。
暗殺現場の板蓋宮から首だけ600mほど跳んでここに落ちたと伝わる。現実ではない。物語だ。この頃には首がたびたび跳んだ。将門の首は京都から東京の大手町まで飛んでいる。
神社にまつわる神話に負けず劣らず、寺院にも言い伝え、物語があり、飛ぶものや流れる物も多い。
空海が投げた三鈷杵は高野山まで飛んだ。浅草寺の観音様も流されてきた。九州には「飛形観音」という飛ぶ仏様がいる。
情報の少ない当時の人々は真剣に説き聞かされた。
今の若者にはバカバカしくも面白いかも。
笑っている現代の若者にも勤務先から首や身体を飛ばされることが時々あって、笑い顔もこわばる。
わしの知人はプロの女性に入れ込んで、金の切れ目が縁の切れ目と理解できず、借金まみれで会社の首が飛んだ。
別な男は似たような金銭的問題を抱え、東京本社から新潟支店に飛ばされた。
言い伝えになっている。伝説だ。
いろんな言い伝えがあるもんだ。
この写真は言い伝えで「鬼の雪隠」だそうだ。
せっちん?
子供がオシッコに切羽詰まったおチンチンではないよね!「お便所」のことねっ!
このほか明日香村には「鬼のまないた」やら「酒船石」など使途・目的不明な石の造形物が点在している。
明日香では石の他にも建物、人物など確かなものは何一つ無い。ほとんどが推測だ。
石舞台も「馬子」の墓「らしい」ということで不確か!
正確な事象を曝け出さない明日香、飛鳥は迷宮!時が遠すぎ、色々複雑で解決がつかない事柄ばかりで、すべてはロマン!
一人真実を知っているのは無言の「飛鳥大仏」だけかな?
そして明日香の現在は誰もが懐かしがる日本の原風景を拡げている。
こんな風景はいつまでも壊れないでいて欲しいと思うと同時に、住んでみたいとも思う。が、コンビニも近くに無い村、都市に毒され身体は3日でコーサンするだろうなぁ!
都市部の夕陽とは違って、明日香の夕焼けは神仏がすぐそこに現れそうに輝き誘っているのに・・・!
鳥形山 安居院(飛鳥寺)・真言宗豊山派・奈良県高市郡明日香村飛鳥