▼平河山 法恩寺の御主題です。 (日蓮宗・東京都墨田区太平)
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▼法恩寺へは「錦糸町駅」が最寄りとなります。
最初に言っておかなければ! 今日のブログタイトルと法恩寺さまとは無関係!
前回掲載のスカイツリーたもとの春慶寺から南、700、800mくらいの所に、蔵前通り沿いから法恩寺の参道が始まります。
「江戸十大祖師」の大きな看板が掲げられています。
十代祖師のうち5寺を巡っていますが、こんな看板は初めて見ました。
まだ新しそうだから、最近掲げられたものかもしれません。それなりの意図があるのかしら?
総門になるのか、石の門をくぐって参道を行くと、左右に法恩寺の塔頭が4寺ほどあります。
この門の前の蔵前通りは車がブンブン行き交っていますが、一歩参道に入ると、ここは東京か?どこも全く人の気配がありません。この静けさの中の塔頭で御首題をいただくのには多少勇気がいるかもしれません。また、書き置き対応であっても不思議でない。そんな雰囲気です。
この時は法恩寺だけを目指して、塔頭はスルー。
日蓮宗はどこも親切だと何回も書いてきました。概ね、確かにそうだと感じています。
しかし、どんな大勢の中にも数パーセントは、そんな枠からはみ出す者、寺もあります。
過去のある日、台東区にある日蓮宗寺院に伺った折、1回目の訪問時は、住職の奥さんらしき方の対応で「いま住職が留守だから・・」、
2回目の訪問では、やはり同じ奥さんらしき方の対応「今、忙しいから・・」。
「お時間の空いていそうな時とか、教えていただけないでしょうか? 例えば1日のうちの夕方とか、1週間のうちの週末は多忙とか」
と聞いてみました!
「そんな事はわからないわよっ! その時になってみなくちゃ・・」
というお言葉!
フザケンなぁ!!!!! と思いましたが、たしかにその通りです。その時にならなければ分からないのです。
しかし、完璧に「ウルサイわねー」的な雰囲気十分!な言い回し。
気の毒に、そんな言葉しか出てこないのかと、思わず笑ってしまうしかなかった。
御首題なぞ書きたくない、相手にしたくないのだ、きっと!
「おっしゃりたい意図はわかりました」と言って、その寺を後にしました。
御朱印、御首題をいただきに寺社を巡っている時、ごく稀に出会う、こういう時ほど、嫌な気持ちになる事は他にありません。
落ち込むなぁ! かなりテンション下がります!
何回も言うが、たかだか、300円、500円で面倒な御首題なんて書いていられないのです。できれば、そんなのを相手にしたくないのです。特に日蓮宗でもない相手だし!
十分理解できます。
しかし、そこは仏に仕える身であり、神に仕える人であるはずです。ブームも理解し、ほとんどの住職、神職はガマンして、笑顔で引き受けてくれるのです。
いや、大多数の寺社は我慢も何もない、当たり前のなかで対応いただけてるかもしれない。
ワタシらも、その都度、そんなメンドーを心よく引き受けてくれることに心から感謝します。
この時は、対応していただいた、その女性が自ら御首題を書く訳でもないのに、このザマでした。
落ち込んだ! かなりテンション下がった!
が、こういう相手には、こちらもイジになります! 数日すると再び闘志?が湧いてきます。
日にちをおいて3度目の訪問。我ながら、かなりシツコイ!
今度は運が良かったのか、直接住職に対応いただきました。ご住職には初めて対面、この時、過去2回の女性の姿は見ませんでした。
すんなり御首題をいただけたのです。
しかし、3度目の訪問であるワタシの思い過ごしか、住職は「快く」という雰囲気の背後に、義務的な感じがカスカに感じられました。深読みの自分だけの感覚だったかもしれません。
ありがとうございました。
ここまで、事実というか、感じたことですが、台東区の十大祖師の1つの寺院の名称を敢えて出す必要もありません。
少し前のことです。現在は、かの女性対応でも「笑顔」で御首題をいただけるかも?
さぁ、今回訪問先の法恩寺の話に戻ります。
再び言う、このブログの見出し対象が法恩寺さまではないですよ。
法恩寺は、あいにく本堂が耐震性を求め改修中でした。改修が住むのは1年後とのこと。そのため境内は雑然としていました。
仮本堂が設けられており、そこでお参りさせていただきました。
住職らしき方が境内と仮本堂を行き来していらした。
なにやら作業中のご住職らしき男性に
「ここでは御首題をいただけますでしょうか?」声をかけ、書き置きを覚悟しました。
「書きますよー!」
ご住職でした、壮年でした、満面の笑顔でした。
今していた作業を捨て置いて、ワタシの御首題帳に向き合っていただきました。
だから、日蓮宗の寺はダイスキ。
数パーセント、クジけそうな寺もあるけど・・。
5分後。
住職「明日は本堂改修の屋根瓦の打ち合わせで、名古屋に出張」というお話と共に御主題を手渡していただきました。
改修中の本堂の屋根瓦を「三州瓦(さんしゅうがわら)」にするそうです。
三州=愛知県三河だ。昔から瓦の産地でした。その話をすると長くなる。
だが、ご住職は本堂改修にあたり、数ある産地瓦から「三州瓦」を選ばれたようです。
瓦に詳しい人は少ない。聞かれても、話されてもよく分からない。
実は自分は愛知県三河出身。
三河は旧藩名。三州とも言う。だから三州瓦の名前くらいは知っています。
住職いわく「やはり、瓦を見れば、三州瓦と分かりますか?」
分かるわけない! 瓦屋ではない。
あなたが三州瓦選んだ理由さえも良く分かってないのです。
ご住職、名古屋に赴いて、瓦のイイ契約ができることを願ってます。
1年後、本堂の改修が済んだ頃、再度、三州瓦で装った本堂にお目にかかりに必ずや、お参りさせていただきます。
ありがとうございました。
法恩寺に背を向けた時、車から降り、脇の門から、そそくさと境内に入って来た一人の中年女性と行き違いました。
ワタシが挨拶を終えたばかりの住職に
「御朱印はここですか?」
背後に聞こえました。
何だ、なんだ!?
手水も素通り、お参りもせずに、イキナリかよっ?!
この様子では、この寺の宗派も分かってないかもしれません。
先にお願いしておいて、お参りはその後だったかもしれないが、そんな感じに見えないほど、いやに性急な雰囲気でした。
何故か、こちらが恥ずかしくなってしまいました。
その後、女性がどんな振る舞いをするか、見たくもなかったので、さっさと門を出ました。
「枠」からはみ出ている数パーセントは、どちら側にもいるようです。